6:バズー!魔法世界
発売日:1993年7月23日
発売元:ホット・ビィ
発売時期:中期(全盛期)
ストーリーの稀有な魅力が、悪い部分もあいまってクッキリと印象に残る一作
何と『発売日の翌日に会社が倒産した』というイワクつきの一作です。戦闘が厳しい・崩壊したゲームバランスという人によってはクソゲー認定もされる本作ですが、それでもあえてなぜ挙げたのかというと、珠玉のストーリーとも呼ぶべき圧倒的なシナリオの魅力があるため。丁寧に作り込まれながらも起伏に富んでいて、ストーリーの様相はだんだんと変化していきますが、どこを切り取っても面白い。特にラストの展開や伏線回収ぶりが光っています。キャラクター・音楽・デザイン(ミスティックアークを手掛けた方が描かれています)も良く、世界観にも合っているので、物語の魅力を一層引き立てています。良い点・悪い点がハッキリと分かれていて賛否が生まれる本作ではありますが、ストーリーの魅力という点でSFCのRPGを語る上では外せない一作だと思います。本作は攻略を見ないと魅力を感じきれない部分もあると思うので、ぜひ攻略を見ながらプレイしてみて下さい。発売日の翌日に会社が倒産したというのが、逆に最後の大仕掛けで打ち上げた花火のように迫真に迫ったものが感じられるかと思います。
バズー!魔法世界(SFC)
ホット・ビィ 1993年7月23日
7:ヘラクレスの栄光III 神々の沈黙
発売日:1992年4月24日
発売元:データイースト
発売時期:前期
物語冒頭からはらむ謎や伏線が鮮やかに解消される終盤が見事!シナリオ力抜群の一作
本作を最初プレイした時は、インターフェースのしょぼさにゲンナリしたもんでした。が、ゲーム開始直後に起こる怒涛の衝撃展開を経てフィールド用BGMを聴いた時にはもう、『面白いRPGをプレイしているモード』に心が切り替わっていました。とはいえ、特別パッとしない展開が続くのですが、本作の魅力は何と言っても終盤のトンデモ展開にあると思います。物語冒頭から主人公自身含め色々と謎をはらんでいるんですが、それらの謎や伏線が鮮やかに、衝撃的な方向性で解消されていき、最後には心に残るエンディングを眺めていた自分がいました。本作のシナリオを手掛けたのはあのFF7を手掛けた野島一成氏だと言いますが、一見凡庸に見える本作を名作まで押し上げたシナリオ力は素晴らしく、他の名作群にも引けを取りません。ギリシャ神話をモチーフとした舞台設定もしっかり整っていて、壮大なテーマ性あり、生き生きとしてしっかり個性が描かれたキャラクターあり、シナリオ力だけではなくそれを取り巻く要素のハイクオリティぶりも、本作を名作たらしめた一手であると思っています。
ヘラクレスの栄光III 神々の沈黙(SFC)
データイースト 1992年4月24日
8:メタルマックスリターンズ
発売日:1995年9月29日
発売元:データイースト
発売時期:後期(衰退期)
メカやモンスターうごめく危険な世界を戦車で滑走する、クレイジーさを楽しむRPG
本作は、ファミコンの『メタルマックス』のリメイク版になります。名作との呼び声の高い『メタルマックス2』より後にでた作なので、ベースは『1』でありながらも『2』の良かった部分を継承した作になります。戦車(クルマ)に乗り込んで世紀末のような荒くれたフィールドを舞台に自由な冒険を楽しめるのがシリーズを通した面白味ですが、本作ならではの魅力は何と言ってもレッドウルフの存在。彼の背中を追いかけるようにしてハンターになる主人公でしたが、行き着く先に見たものは?ぜひ実際に目の当たりにしてみてください。ゲーム性としてはオーソドックスなドラクエ風ですが、SFC後期に発売されただけあり、インターフェースはそこそこ快適で、明らかに他作と違う面白味があります。『2』を楽しめた方なら間違いなくあの時の楽しさがリフレインされる作になっていて、ミニ四駆をいじるような感覚で戦車を改造する醍醐味も健在です。
メタルマックスリターンズ(SFC)
データイースト 1995年9月29日
9:ラストバイブルIII
発売日:1995年3月4日
発売元:アトラス
発売時期:後期(全盛期)
『ポップなメガテン』ながら、破天荒でディープなストーリーが魅力の一作
ラストバイブルは『女神転生』の外伝的な作品として生まれ、その3作目にあたる作です。女神転生というと硬派でシビアで尖った印象ですが、本作はライトでカジュアルでドラクエのように万人向けに振った感のある雰囲気が特徴的。ただ、雰囲気はカジュアルながら、要所要所で抑えきれない『アトラス臭』というか、らしさが感じられます。ただの勧善懲悪に留まらないディープなストーリー、敵(悪魔)を仲間(仲魔)に出来るシステム、ほのぼのした雰囲気をひっくり返すトンデモ展開…色々と一筋縄ではいきません。また、音楽含めインターフェースも快適で、並のRPGと違う安定感を感じながらプレイを楽しめます。話はほんわかした雰囲気から不穏な影が差してだんだんとダークになっていきますが、キャラクターがみんな明るく個性的な面々ばかりで、鬱々とした感じにならないのもまた魅力。鬼エンカウントという大きなマイナス点もあるので全てにおいて良好といえるわけではないのですが、総合力としてかなり高い水準にあり、『こんなアトラス作RPGもあるんだ』と思える一作です。
ラストバイブルIII(SFC)
アトラス 1995年3月4日
10:ルドラの秘宝
発売日:1996年4月5日
発売元:スクウェア
発売時期:末期
美麗グラフィックと変化球システムがウリの、SFC末期の秀作RPG
本作は、緻密で美麗なドット絵グラフィックを繰り出すスクウェアのSFC最後の自社開発RPGで、まずはグラフィックの美しさが目を引きます。戦闘アニメーションも洗練されていて、ドット絵でこんなにヌルヌルグリグリ動くのか!と驚くほどなので、それだけでも一見の価値あり。そして本作の魅力は何と言っても『言霊システム』。これは自分で自由に言霊(魔法)の名前を入力してオリジナルの言霊を生み出すことが出来るという斬新なシステムで、当時『メラゾーマ』だの『マハザンマ』だの色んなワードを試しては楽しんでいたものでした。そして、複数の主人公が同じ時間軸で並行して物語を進めるというシナリオ設定もまた面白く、RPGの基礎としては王道的ながらも変化球システムが特徴的な一作となっています。当時のスクウェアは戦闘システムよりストーリー性やグラフィックの美麗さに寄っているところがあるのでゲームバランス的にはどうかと思うところがありますが、逆に言うとストーリーはかなり良質なので、ぜひそこをじっくりと楽しんでいただきたいです。
ルドラの秘宝(SFC)
スクウェア 1996年4月5日
第一弾に続き、まだまだSFCには魅力的なRPGが沢山あるので
その中からマイナーながらも光るものを持っている作をピックアップいたしました。
名作の卵とは、リメイクが望まれる作だと個人的には思っていますが、
これら挙げた作品はどれもリメイクしてほしい作ばかりだと思っています。
(中には原作だからこそ、と思えるものもありますが)
気になった方は是非プレイしてみてください。
【マイナー編】スーパーファミコン(SFC)おすすめRPG15選の第一弾はこちら
スーパーファミコン(本体)
任天堂 1990年11月21日
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コロンバスサークル 2018年4月20日
レトロフリーク BASIC(SFC用)スタンダードセット
サイバーガジェット 2018年10月31日