ラストランカー(PSP)の展開

97.ラストランカー(PSP)の展開

ラストランカーの展開

オープニング~森のイビノス駆除【重大】

物語開始時、ジグという少年(青年?)が
『ただ儀式を繰り返すだけの退屈な日常が嫌だ』というしょうもない理由で
カンタレラの村を飛び出そうとし、それを止めるためファズという男が出てきて戦闘になる。

どちらも主人公格っぽい感じで、
最初はどちらが主人公なのか分からなかった

しかし、儀式が嫌になって「俺は〇〇になってやる」みたいな話で村を抜け出すって、
主人公ながらカッコよくない展開だ…

「親友と思っていたのは俺だけか!」という言葉を背中に受け、
何だか色々と痛々しさを噛みしめながら冒険が始まる……

フィールドはダンジョン風で一本道なのが閉口ものだった。

当時ゼルダのBoWをやっていたのもあってか、
『なんて魅力のないフィールドなんだ』と感じてしまっていた。

ガンドアの街に着いたら、
街の人間から『カンタレラ?どこそこ?』みたいな感覚で田舎者扱いされる。

マップを数回移動しただけで近所感覚で辿り着いた場所だが……

ポッドはいいやつだ。

後になって思ったが、
街に入って最初に親しくなったのがポッドで本当に良かったかもしれない。

ところで、街の人と会話をしているのを見ると、人のランクはどういうからくりなのか
外部から見られるシステムになっているようだ。
(その程度のランクで…とかさんざん冷やかされた。)
スカウターみたいなものを装着しているわけでもないし、どんな感じで見えるんだろうか。
初めはその数字は戦闘力のようなもんだと思っていて、
数字が高い方が偉い(強い)のかと思っていたが、逆でランクになっているんだと知る。

しかし、この世界はランク制で成り立っているのは面白いが、身も蓋もない世界だなと思った。

力関係が数字で表される無骨な縦社会で、
高いランクほど良い暮らしが出来る……
まあ生まれついての貴族とか関係ない、ある意味公平なシステムかもしれないけど、
強さが指針となる世界というのも戦国時代みたいで
強さを持っていない人にとっては息苦しそうだなと感じた。

闘技場にいた妻子がいるランカーは、『どうしてもランクを上げたい』という状況に感情移入してしまい、
『ちょっとくらいランク上げてもいいのに』と思ってしまう。

ムカつくやつも現れたり、色々とイベントが起こって
序盤はなかなかにいい展開だった。

戦闘面で苦戦することはまだあまり無かったが、
リブラ森林で立ちふさがっていたやつはこれまでで一番強く、
全ての力を使い切ってしまっていた。

タリー石を探せ~回廊のイノビス駆除【重大】

このあたりでは、ショップの店長(シャルネ)との戦いで初めて全滅

ブレイク使いは厄介で、2回目で倒せたものの、辛勝だった。

店の人間までランカーとは……
店の経営をしながらどうやって修練をこなしているんだろうか

そして次の修練ではまさかの七騎士との戦闘で面食らう。

実際どれくらい実力の開きがあるんだろう?と思ったが、
もちろん勝てはしなかったものの、
7番目の強さのわりにはわりと大したことなかった気が…

本作はあまり強さがインフレしないのかもしれないが、
何だか少ししょぼーんとした。

それにしても、本作はムカつく後輩ベイガーといい、嫌なやつばかりだ

そのベイガーとは戦闘もしたが、わりと強かったのがまた腹立たしかった
主人公もかなりひっきりなしに修練をこなしていたと思うが、
こいつは一体どんな修練のこなし方をしてきたんだろうか

この後は特に苦戦する場面はなく、先へ進む。

ユミールの持つ『喰フ拳』はちょっとだけお世話になったかな。

本作はFF5のラーニングのように、
敵の技を盗んで?自分のものに出来るシステムが面白いなと思った。

色んな人間のスキルの寄せ集めで強さを確立し、
自身ではまったくスキルを開発しない男……ジグ

敵は大体一人につき1~2種類しかスキルを使ってこないので、
ジグのように多彩な技を使ってくるやつも中にはいてもいいのにと感じた。

ラストランカー 画像3

タイロン租界~討伐修練【低位4】

タイロン租界……

アングラでスラムなイメージで良い印象は抱いていなかったが、
まさか自分が属することになるとは思わなかったな。

そしてどうも主人公の性格はいけ好かなく
(そもそも親友と思われた存在を裏切った冒頭の時点から好きではなかった)
どちらかというと機構側のような感じなのが操作側としても嫌だった。

FF8の主人公も不愛想だったけど途中から変わっていったしなあ。

「…かもな」という口癖は好みだったけど。

そして逆に、タイロンはわりと悪いやつではなかった。
タイロン租界の印象が一気に良化していく。

ここで、以降よくお世話になった「一番星ィ!!…おかえり」のスターボマーを体得する。

これはタイロンがやるからこそサマになる技だと思うけど
ジグの「おかえり」もいい具合に皮肉が効いていて、そこは良かった。

その後、着々と修練をこなしてランクを上げていく。

印象深かった場面は、拭き荒ぶ砂嵐のなか黒布の袋を回収する修練、
眠い状態で戦ったためSPの最大値が3だったバトル、
毒攻撃やカウンター・HP吸収とか嫌な攻撃ばかりだったターリー戦、あたりかな。

修練は基本的におつかいで、たまに変わった趣旨のものもあったけど
謎解きとかパズルとか、もっとバリエーションがあってもいいのにと思った。
ストーリー上解けないと先に進めないので、
そこはバトル修練も平行して用意しておいて、どちらを進んでも先へ進めるようにするとか。

良く言えば意地悪要素が無いんだけど、
『えっ、これで終わり?』という肩透かしな修練が多かったように思う。

上区~討伐修練【低位5】

ここで新たに『上区』という場所に行けるようになる。

街はガンドア一つしか無いしずっと同じ場所を行ったり来たりしていて
マンネリを感じていたので、新たに世界が拡張されたのは凄く嬉しかった

ただ、思ったより上区は狭く行ける場所は限られていたが……

新しく武器屋とかを見つけて心が躍ったけど、何も売ってくれなくて
持ち上げて叩き落された気分だったな。

このあたりでは自分のランクが48000くらいだったが、
上区にいる人間は低くてもランクは35000あたり。
『えっ、まさかこいつらに挑まないとならんの?』とランク差に戸惑い、
誰か倒し損ねたランカーがいたかな?と他を当たってみたが、誰もいなく。

『ええい、やるしかないのか!』と意を決して戦ってみたが、
わりと普通に勝てて拍子抜け。

このあたりで得られるハガネソウルは、以降重宝するようになる。

チャクリングも最後までお世話になったなあ、
あれは回復回数が限られているなかありがたいスキルだった。

その後、砂漠の修練では突然現れた「であーる」が口癖のやつに辛勝。

そこで苦戦させられるか分からない。

また、イゴリダも苦戦させられたうえに、
駅のホームにいた女ニコールは最悪何と三連敗
もしかしたら作中で一番苦戦させられた相手だったかも?
あまりの腹立たしさと悔しさに、倒した後も何度も再戦を申し込んでしまっていた
(当然断られるんだが)

その後出た「せんぷぁ~い」がうざったらしい後輩ベイガーも苦戦。
主人公がベイガーのことを「弱い」だとか言っていたが…
ジグ、強がるな!
ほんとギリギリの勝利だった。
当時、ショップに新商品が入ったのを知らず、防具が最強じゃなかったのも痛手だったと思う。

ラストランカー 画像4

カルキノス荒地~レオン峡谷

ラ・キット遺跡へ向かう道中では『鉄道の歌』のくだりで笑わせてもらった。

そしてその後、まさかのファズと戦闘

こいつは何がどうなって闇堕ちした??

「親友と思っていたのは俺だけか!」とは言っていたけど
ただ村を出ていっただけで斬り付けられるいわれはあるまい…

タイロン租界の人間が全員善人に見えるほど
この世界はロクなやつばかりしかいないな

このあたりでランクが10000位を超えるようになる。
結構テンポ良くランクアップしていて、90000とかだったのがすでに懐かしくなっていたが、
ランクが上がってくると街の人の応対も変わってくるのは面白かった。
(特に上区にある金持ち風の家の人間)

ちなみに、このあたりで初めて『合鍵システム』のことを知る
自分はレンに好意を寄せる女の子に合鍵を渡したが、
ちょっとした恋愛要素的なシステムという感じか。
男にも合鍵は渡せるみたいだが、
普通に考えて自部屋の合鍵を男に渡すというのはちょっとアブナいような…
とはいえ女の子に合鍵渡すというのもそれはそれで大ごとか。

レオン峡谷ではガルガノとの戦闘があったが、
銃使いは頻繁に攻撃してくるので滅多打ちな様相になり焦るが、
わりとHPは削られないのでチャクリングを使用していればそんなにHPが減ることはなく、
戦いやすい相手だったりする。
普通に考えれば銃であんな乱射されて無事なのはおかしいんだけど
この世界の銃はモデルガン程度の殺傷力なんだろうか。

最後、奥義を使われた時はコマンド入力数が多くて驚いた
「反射神経が求められるアクションゲームは苦手だけどこれはRPGだから大丈夫」
って感じでこのゲームを買った人は、挫折したりはしないんだろうか。

ソダー回廊~盗難品の行方は

ソダー回廊では、何と七騎士のロザとの戦闘
ロザはの切れ長の目と泣きぼくろが特徴的な美人で、
上品な感じとまともな感じで七騎士の中では一番お気に入りの存在だった。

しかし強さは…… エグい。
華奢な知的キャラっぽい感じが何でこんな強いんだ
他の七騎士もそうだけど、どうやってこんな実力を身に付けて
七騎士まで上り詰めたのかとかのエピソードは作中一切語られていないので、
そういうのも盛り込むと一層深みが出るのにと思った。

ジグもここに来る頃にはランクが1000を切っていて、
そこそこまともに戦えるかも?と思ったけど、
戦略では埋められないほど攻撃力と防御力に差があり過ぎる

レベルを上げただけでは簡単に拮抗できるとは思えないので、
もうワンランクかツーランク、装備での能力上げが必要だろうなと感じた戦いだった。

しかし仕様とはいえ、ここまで鍛え上げてきたのに負けるとやはり悔しい

ニシュラ氷河、いにしえの回廊と歩を進める。
ニシュラ氷河はよくあるループ仕様でちょっと面倒だった。
このあたりから、イビノス戦も手強くなってくる
ランカー1000を超えるジグがここまで苦戦するんだから、
仮に大群がガンドアに攻め込んだら街の人間や下位ランカーではひとたまりもないんじゃ?
と考えていた。

修練では、『加護あることを祈って』や『盗難品の行方は』などは物珍しかったあたり。
とはいえそれでもちょっとしたサブイベントの域は出なかったが。

物語がかなり盛り上がってきていて、
アンチVS機構の様相がクッキリして面白くなってきたあたりだった

アンチの構成メンバーも寄せ集めのレジスタンスという感じで面白く、
人数的にも七騎士と合わせたような感じになっていて、そこもまた面白い構図だった。

ラストランカー 画像5

レゾナール海岸~レオン峡谷

ここでは大きなイベントが待ち受けていた。

「俺が行くまで持ちこたえていろ!!」という悟空のような心境だったが、
さんさんたる状況。
とある人物の死亡を知り、衝撃を受けたイベントでもあった。

レンとファズの対峙。
自分は明らかにレン寄りだったので、
近しい関係性を示すために「レン、落ち着け」を選択したのだが、
『んっ?いやっ、そんなつもりじゃ!』という意図した話の流れではなかったので、
「もうやめろ、ファズ」を選び直す。

それにしても、ユーリ部隊はみんな同じ格好をしているけど
ユーリ親衛隊専用服でもあるのかな?
ブルーで統一されていて見た目だけで言うとわりとカッコいいんだけど
トップがユーリだけあってロクでもない人相のやつばかり…

その後、物語は大詰めを感じさせる展開に。

ランクも50を超え、いよいよトップが見据えられるところまでやってきてて、
今までの戦いを振り返って感慨深かったあたりだった。

ケイロニア高原~エンディング

戦艦のようなものが出てきて、
『おいおい少数相手にそんなもの引っ張り出してきて恥ずかしくねーのか』
という感じだったが、ここではいきなりのセンゴクとの戦いでビビる。
ランクは50を上回っていたものの、七騎士と戦えるほどジグはもう上り詰めているのか……?
と不安だったが、さすがに手強かったものの何とか一回目で撃破。

その後、次々と強力な面々を撃破しながらケイロニア砦へ突入。
ラスダン?だけあってかなかなか凝ったギミックのあるダンジョンだったが、
敵が出なかったのが救いだったな。

以前は手が届かなかったロザもここで撃破。
以前戦った時と能力補正とかされているのか分からないけど、
されていないんだとしたらジグの強化感が感じられて感慨深い。

それにしても、本作の奥義シーンは
弓矢の雨嵐が降ってきたり、吹っ飛ばした敵が世界一周して戻ってきたり
誇張表現が大げさすぎて、どことなく『白騎士物語ドグマ・ウォーズ』を思い出す。
物語はシリアスなのに何でここだけギャグなんだと感じていた。

そして、てっきりアイツがラスボスでこの場でゲームが終わるのかと思いきや、
まだ物語に先があってちょっと驚いた

まさか新生七騎士が出来てその先の物語まで用意されているとはなあ。
ロザが加わったのは嬉しかったが、
これまでトップに君臨していたロザが寄せ集め軍団の下に着くような感じで
加わるのは何だか変な感じがした。

従来通りナンバー3くらいでもいい気がするが……

その後、イビノス達を掃討する話になる。

考えてみれば物語に先があったのも当然といえば当然で、
そういえばイビノス関係がほったらかしになっていたのを忘れていた。

しかし、ここからはあっという間だった。

ランク1に到達した感慨は、ムービーで過去のバトルが走馬灯のように蘇るとか
もっと派手な演出があっても良かったように思う

ラスダンに一人しか行けないというのはまあ順当かな、
ランカー制度に説得力が持たせられるし、
そもそも行けたところでバトルはジグ一人だし。

ラスダンに入った早々壮大なボス戦があり、
随分と手厚いもてなしだな!とは思ったけど
まさかそれがラスボス戦だとは思わなかった

ラ・キット遺跡で戦ったのと同じ布陣の、
いわば中ボス戦のような風情だったので
あれがラスボスとは最初誰もが思わないと思う

『破砕の日』はちょっとビビったけど、普通に一回目で撃破。

最後は呆気ないながらも、晴れてエンディングを迎えられた。

エンディングはまずまず良かった。

ジグの希少で貴重な(むしろ初?)笑顔は
そのままのグラだと違和感があるのかイラストに差し替えられたけど、
あんないい笑顔を元々持っているなら
これまでの道中は一体どれだけつまらない冒険だったのか

最後の展開も意外だったな、
レンにロザ、イゴリダという凄まじい面々(特にロザ)を置いていくとは
何たる暴挙!!

というか長い旅に出る風だったけど、
世界の都市はガンドアただ一つしかないくらい
狭い世界だったんじゃなかったっけ?

オープニングとエンディングがリンクする演出はなかなかに面白かったけど、
とはいえ、『これで終わりかあ』という物足りない気持ちがあったのも事実だった。

恋愛要素があるようで無いから?
クリア後の要素が乏しいから?
世界が狭いから?
ラスボスが何の因縁もないポッと出の存在だったから?

まあ複合的な要因かもしれないけど、
色々なところでムービーが挿入されたりそれなりに気合いが感じられた一作だっただけに
詰め切れていない感が惜しく感じられてしまった。

もっとキャラの魅力をムンムンに出してほしかったな~。

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