真・女神転生V(Switch)の展開

94.真・女神転生V(Switch)の展開

真・女神転生Vの展開

港区

難易度は最初強気にハードにしようかと思ったけど、
ノーマルでも『経験者向け』とのことなのでノーマルでゲームスタート。

まず出だしは普通の学生生活を満喫していたが、急に世界が暗転した。

『3』の時はもっと平常時を引っ張っていたと思うけど、
もっと普通の『東京』を見せてほしかったなあ。

その後、骸の隠れ家、マガツヒ、タマチの龍穴など、このゲームの基礎ともいえる要素を知り、
お決まりのピクシーを仲魔にして冒険を進める。

初めてのプレイヤーも意識してなのか、かなりの懇切丁寧なチュートリアル的進行。

その後、アマノザコというキャラがナビキャラとして加わったが、
本作オリジナルかと思いきや『天逆毎』という日本の女神として実際に神話上に実在していたのが驚いた。

しかし、ギュスターヴといいアマノザコといい、
どうも本作のキャラはポップにデフォルメし過ぎな気がする……
初代の硬派だった真・女神転生からますます遠ざかったというか、
リアル寄りだったのが好きだった身としては、これは閉口な点だった。

ただ、冒険は概ね快適で、程良い難易度といい、綺麗なグラフィックといい、
主人公の駆け抜ける疾走感といい、ユーザーのツボを突く手慣れた感を感じるゲーム性だった。


ここまで全滅することはなく進められていたが、ヒュドラ戦で初めて壁にぶち当たる

マガツヒを集められた後の攻撃がどうしてもこなすことが出来なく、
4回ほども全滅してしまったが、
これをどうこなしたかというと、ただ『防御』をするだけだった。

防御をしていれば、弱点を突かれても連続攻撃もされない……

こんなことで良かったのか!

その後、高レベルのはずのパズスが出てきて、
こんな序盤でパズス戦かよ!と驚いたが、わりとこいつは一回目で倒せた。

このあたりでは仲魔のマーメイドの氷乱舞「嵐からの歌声」がかなり役に立っていた。


大ボスのジョカ戦は苦戦はしたが、一回目で撃破。

しかし、悟劫といい、ほんとどいつもこいつもデフォルメ感が強過ぎて
神話上にいたのかオリジナルなのかもよく分からない


余談だが、伴侶が『3』以降コダマがお気に入りで、
『いったんもめん』の愛称で呼んでいたのだが、
仲魔に加えたら「ずっと連れていって」と言われ、
「弱すぎて鍛えても前線では戦えないから無理」と返したのだが……

まあ控えに入れておく分にはいいだろう、と、
ずっとコダマをマスコットキャラのように控えに入れ続けていた。

その後、コダマ枠を必ず一つ確保しておくというプチハンデを背負ったまま、冒険を進めることになる。

そしてコダマは、仲魔に加わったパズスとかロキとかティターニアとかそうそうたる顔ぶれの中、
一匹ポツンと不思議な存在感を放ち続けていくことになる……

真・女神転生V 画像3

品川区

いや、プレイ中に感じてはいたんだよね……

『えっ、この風景が変わり映えしない東京を
ずっと探索し続けるの?』


と。

でもさすがに、そこまで単調ではなかった。

まさか、かつての東京に戻れるとは!

そして、かつての東京と荒廃した東京にそんな関係性があったとは。

この設定はなかなかに斬新で面白かった


このあたりまで来ると大体人間の主要人物が揃ってきたが、それぞれこんな印象だった。

越水ハヤオ喋り方が気になる……
特に怪しい感じはしなかったが、何を考えているのか当時ではよく分からず。

敦田ユヅル:優等生キャラで、一番まともそうな人間に見える。この時点では一番好印象だったかな。

敦田ミヤズ:主要キャラ?なのか分からないけど、影が薄くて特段の印象は無かった。

磯野上タオ:ヒロイン?風だけど、ロウ寄りのキャラっぽい。
良くも悪くもクセがなく、無個性感を感じる。

太宰イチロウ:一番クセのあるキャラで、顔のブツブツが気になる……
どう見ても荒廃した東京では生き残っていけなそうだが……

今回もロウ&カオスでキャラが分かれていくのか分からないが、
この時点では全員がロウ寄りにも感じるし、誰がどういう道を進むのか想像がつかなかった。


東京の戦闘をこなし、品川区へ。

樹島サホリの処遇については考えさせられたなあ。
選択肢では『過ちは償える』とあったが、命を奪った償いなんて可能なのかどうか、
その人が一生をかけてようやく償いになるのかどうか、くらい重いもので、
簡単に償えると言い切れるものではない……と思えていた。


戦闘も本格化してきて、毎度強力な強さのオニ、HPがやたら高くて戦いたくないナーガ、など
いっぱしの悪魔達が現れ始めてきたあたりだった。

ヒュドラ戦以降このあたりまではかなり順調に進んできていて、
うっかりセーブをおそろかにしてしまっていたが、
モスマン6匹がさばききれず久しぶりに全滅してしまい、
かなり前の地点まで戻されて『クッソーー!!』となった。

6匹はエグいでしょ……

先制攻撃されたらもうそれだけで命の危機に晒される。

この後、腹いせにモスマンばかり狩っていた


その後、妖精の集落へ。

ここは景色といい、音楽といい、今までになかった新しい雰囲気で凄く印象深かった場所

荒廃した東京はどう見てももう人の住める地ではなかったが、
ここなら住めそう?にも思えたほど。

ネコマタがうろうろしていたのは気になったが……

そしてイズンに魅入られた地でもあった。


これまでボス戦で死ぬことはヒュドラ戦以外無かったが、
ラフム戦ではまさか二回目があると思わず、
ボロボロにされてかなり焦ったが、控えの悪魔もフル稼働して何とか一回目で撃破した。

真・女神転生V 画像3

千代田区

東京へ戻った後、次なるマップの千代田区へ。

ここは音楽も相まって戦いが本格化した感があって心が躍ったなあ、
少し魔神転生2も思い出した。

悪魔もラミアやヴァルキリー、ナーガラジャなど中堅クラスが出始め、
いよいよ崩壊した東京が凄い様相に。

このマップではアンズーが厄介だったな、
こちらを見かけると物凄いスピードで降下してくる上に
背後からも来るので、気付いたら戦闘に入って先制攻撃をされてしまった、ということもしばしばあった。

また、ここではまたヴァルキリー相手に全滅を喫してしまい、
かなり前の地点まで戻されてしまう……

その後不毛なヴァルキリー狩りを始めたのは言うまでもない。

このあたりでは、イズンとアリスという正反対にも思える不思議な組み合わせを仲魔に入れていたが、
アリスの『死んでくれる?』イズンの『黄金のリンゴ』が強力すぎて、しばらく重宝していた。

イズンに至っては気に入り過ぎて
実に最終パーティーの中にも入れていたくらいだった。

ここでは大ボスとして、スルトが立ちはだかる。

スルトかー、ずっと初期の頃からいた大物悪魔だったけど、
今までストーリー上に絡むことは無かったけど、ここに来てついにストーリー上に現れたか。

しかし、でかい!!

等身大にするとここまででかかったのか……

ビル群にも変わらない背丈で、まさに壁のように立ちはだかっている。

こんな悪魔と過去作は戦っていたのか……

しかし、本作でのスルトのレベルは49

うーん、かのスルト様が、格下げされてしまったもんだ……

見るからに火炎が武器、氷結が弱点という感じで対策も立てやすかったので、
特別苦戦することもなく一回目で撃破できた。

その少し前に戦った八雲ショウヘイの方が手強かったかも……


その後、大ボスのイシュタル戦へ。

7個ある装置を一つも停止させず挑んだら、手数の多さがさすがにさばききれず、
数ターンしかもたなかった
ので断念。

5個ほど停止させて戦ったら、それでも苦戦はしたが、何とか倒せた。

こいつは音楽がまた良かったな
独特な旋律で、イシュタルのビジュアルに異様な存在感をまとわせていた。


魔王城はギミックがあり、ダンジョン感とアクションゲーム感が与えられていたが、
これはちょっと蛇足にも思えたかな……
基本的に一本道だったし、ただ行くのが面倒なだけだったようにも思える。

しかも魔王の本拠地のギミックがただの『風』って。

敵の悪魔の数も少なく、寂しげで本拠地感が足りなかったように思う。

MP的に戦える回数が限られているから仕方ないと言えば仕方ないけど、
もっと敵がわんさかいて、針の山や血の海のギミックがあるような
地獄絵図的な光景にはできなかったもんだろうか。

そして、大ボスのアリオクも大したことなかった。

お供にデカラビアがいてそれなりの風情はあったけど、
デカラビア放置のままアリオクを集中砲火して倒したら、そのまま終了

スルト様は『1』ではレベル100、アリオク様もレベル85の超大物的扱いだったんだけどなあ、
格下げ感がちょっと寂しかった。

真・女神転生V 画像3

台東区

万魔会談という面白いイベントに立ち会う。

そうそうたる面々だったが、個人的に驚いたのが、ゼウス

ゼウスというと全知全能で、個人的にはルシファーやサタンと同列の存在くらいの感覚だったんだけど、
イチ・地方の神という扱いになっていて、しかもかなり個性的なビジュアルだった。

スーパーゼウスの影響が多大にあるのか、頭に輪っかがある偉そうなお爺さんのイメージだったが…

あと、シヴァの代理としてヴァスキが来ていて、シヴァ何様?と思ったけど、
この後シヴァの格上感をというほど思い知ることになる。


台東区はクライマックスだけあり、かなり濃密な地だった。

当時レベル60ちょっとだったと思うが、レベル72のヤマタノオロチが雑魚敵として出てきたのが衝撃

おかげでメキメキ強くならせてもらったが、
経験値稼ぎではヤマタノオロチは凄くお世話になった。


アオガミから「王座に辿り着いた後、君はこの世界をどうするつもりだ?」と聞かれ、
『秩序ある世界に』『可能性ある世界に』『人間のための世界に』『考えていない』の4種があったが、
これは結構考えさせられた。

パッと見の印象では『可能性ある世界に』が惹かれるところだけど、
恐らくこれはカオスルートにあたるんだろう。

『人間のための世界に』がニュートラルルートなんだろうか。

でも、人間のためというところが何だか傲慢で独善的な響きで、ピンとこなかった。

天使や悪魔が一切いない、人間だけの世界になるんだろうか……

それはそれで夢が無くなり、つまらない世界にも感じる。


サブクエストをこなしたり、ヤマタノオロチで経験値稼ぎをしたり、
マガツカを破壊したりしていたら自ずとレベルが上がっていき、
万魔会談にいた連中と対等以上に戦えるくらいまで上り詰めていく。

だが、そんな自分の前に圧倒的な壁が立ちはだかった。

シヴァだ。

こいつは初見時、荘厳なビジュアルと音楽、恐ろしい強さに圧倒された。

えっ、シヴァって…… そんなだったっけ?

最上位クラスではあるんだろうけど、スルト様やアリオク様があの体たらくで、この差は一体……

ゼウス達もナホビノとなって本来の力が出せていたらこんな感じになったんだろうか。

そういえば、サブクエストで戦ったバアルが本来の力が出せなくて悔しそうにしていたけど、
確かに戦った時にバアルのレベルが69だったけど、
合体解禁されたらレベル93として登録されていたから、
みんなそれくらいの実力が元々あったのかもしれない。

シヴァはラストダンジョンでレベル上げ後、レベル90以上まで上げてようやく打破。

しかし、負けても特に悔しそうな感じもなく、
達観したような台詞から最後まで神格を感じさせた、見事な存在だった。

ラストダンジョン・エンディング

ラストダンジョンは、時が止まるこれまた一風変わったギミックがあったが……

あれ、必要だっただろうか。

別にあれが無いと先に進めないというものでもなかったし、
敵が行く手を阻む配置に立ったりしていたけど、普通に倒せば良かっただけだし……

宝箱は取れないし敵とも戦えないが、
敵もその間フリーズしていて誰得のギミックなんだろうと思った。


ここでは、シュウマダにとてもとてもお世話になった。

シヴァを倒せたのは彼らのおかげと言っても過言ではない。

マダはダメージを受けた時の『おっとっと』というリアクションが面白かった。


終盤では攻略を見ていて、『人のみの世界の創世』ルートをまずクリア。

次に、『東京を救うため創生』ルートをクリアした。

『神の秩序を守るべき』ルートはクリアする気にならんかった……

いや、あれはわざと魅力に感じさせないようにしたと言っても過言じゃないくらい
このルートは不遇の扱いだったように思う。

とあるキャラはよく分からん唐突な展開で闇落ちするし、
ふてぶてしい笑みは浮かべるし、
また、とあるキャラは自ら『自分は悪だ』と言い放って禍々しくなっているし……

あれでどうやってプレイヤーの共感を得ようというんだろう

それに、『人のみの~』ルートはまあそれなりのエンディングは見れたけど、
『東京を救うため~』ルートは専用アニメーションもなく、
まるでバッドエンドのような扱いだったのが気になった。

どれも正解ではなく、あるいは全てが正解なのなら、
全て専用アニメーションを用いた平等なエンディングを敷くべきじゃないだろうか。


一通り振り返ってみると、
さすがは真・女神転生シリーズ、それなりに楽しむことは出来たが、
しかしどうも薄っぺらいような印象を受けてしまった本作だった。

グラフィックの綺麗さや、UIの快適さ、元々の地盤の面白さに大いに助けられていたと思うが、
ビギナーユーザーを意識し過ぎたのか? 尖ったものが感じられない丸みを帯びた作だったなと思う。

登場キャラもシンボル的な感じでリアリティが希薄で
魅力が感じられなかったのも原因かもしれない。

まあ、イズンちゃんとコダマが可愛かったし、シヴァ戦が楽しめたからいいか。

ちなみに、コダマを入れた最終パーティーが下記画像。

真・女神転生V 画像6

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