ヴァルキリープロファイル -レナス-(PSP)の展開

93.ヴァルキリープロファイル -レナス-(PSP)の展開

ヴァルキリープロファイル -レナス-の展開

※初回プレイしたBルートを記載

Chapter0

まずはヴァルキリーとオーディンの謁見から物語がスタート。
PSPとはいえ、かなりグラフィックが綺麗だ。

視点がアリューゼに切り替わり、ほとんどオートで物語が進んでいく。
街のグラフィックも綺麗で、ベルセルクを彷彿とさせるような町並みで胸が高鳴ったが、
店の類は一切無く、いくつかの民家の中にしか入れなかったのが少し物足りなかった。
そして初っ端からムービー混じりでドラマチックな展開が繰り広げられる。
物語の概要を全然知らなかった当時としては、
アリューゼとジェラードがまさかあんなことになるとは思わず、ショックを受けた。


アルトリア山岳遺跡にて、ようやく本格的なゲーム開始となる。
音楽が凄く良い!
戦闘の音楽も良く、面白い戦闘方法晶石アクションも相まってかなり掴みはOKな感じだった。
ただ、プレイヤーの動作が速すぎてダンジョンの移動はちょっと手こずった。
特にハシゴの降り方が最初はうまく出来なかったな。
また、本作のシステムが独特過ぎてよく分からず、
このあたりではスキル等は何も触れることなく先へ進んでいた。

初のボス戦はゴリ押しでも特に苦戦することなく撃破。
アーティファクトはこれまたよく分からなかったが、
『評価値の低下を招く』というワードにビビって素直に献上していた。

Chapter1

通り一遍の街を回り、そしてベリナスラウリィが加入。
二人の加入イベントは、両方とも重かった。
ラウリィのイベントの
『人の死は、残された者にとって絆が強ければ強いほど、
自身が弱ければ弱いほど、痛いほどに心を縛り付ける』という台詞が印象深かったな。
しかし、イベントはどれも端的にしか語られないので、阿沙加がその後どうなったのか、
ミリアの前に最後現れたラウリィは幻的なものだったのか、
そもそも加入した二人の生死すらもこの時はよく分かっていなかった。


二人まで神界に送れるとのことだが、
二人抜けるとパーティーは3人になり戦力的に不安になってしまうので、
この章ではベリナスのみ神界へ送った。

アリューゼのみ神界へ送れないのが意味不明だったが、
後々アリューゼを絡めたイベントがあるから?とこの時は考えていた。


ダンジョンはこのあたりではまだ苦戦する場所は無かったが、
ゾルデ地下墓地のスライディングをする箇所が初見では進め方が分からず、
先へ進めたのは少し先になってからだった。

Chapter2

ここでは、ロウファ那々美が加入。
やはりどれも重いイベントばかりだったが、
相変わらず細かいところは語られないようで、
ロウファはアリューゼと再会?して何か会話は交わしていないのだろうか。
また、ロウファはラウリィと印象が被っていて(ひ弱な感じが…)
どっちがどっちやらという感じだった。

那々美は海藍という街で加わったが、海藍は日本、とりわけ沖縄を彷彿とさせる。
ファンタジー作で現実世界のものを取り込むのはあまり好きではなかったが、
そもそものモチーフが北欧神話なので、むしろ自然なのだろうか。


ダンジョンはネルソフ湿地帯と竜宮洞窟が出現したが、
竜宮洞窟は発生させたのを忘れていて、入ったのはかなり先だった。

ネルソフ湿地帯はドラゴンゾンビというボスと戦闘になったが、
普通に戦ったらまったくダメージを与えられなくて驚いた。

が、もっと驚いたのが、ドラゴンスレイヤーで攻撃したら瞬殺したこと。
このドラゴンスレイヤーは本作において異常な存在感を放っていて、
一桁しかダメージを与えられないドラゴン系モンスターが
簡単に万を超えるダメージを与えられてしまう。
あると無いとではまさに雲泥の差があり、
本作は武器によっては確率で武器が破損してしまうのだが、
この武器だけは壊さないよう、慎重に慎重に扱っていた。

ヴァルキリープロファイル -レナス- 画像3

Chapter3

ここでは、カシェル夢瑠が加入。
この中で個人的に強く胸に残ったのは夢瑠のイベント
自分の願いじゃなく夢瑠の願いを叶えさせようとしていた賦之の想いが切なく、
夢瑠の意思を尊重することが夢瑠の死にも繋がるというのもまた切なかった。
その後はやはり語られなかったが、賦之がそれからどうしたのかが気になる。
夢瑠は戦闘時のモーションが面白く、『ポイズンブロォウッ』などの掛け声も愛嬌があり、
個人的にお気に入りで、かなり長くパーティーに残していた。

カシェル加入イベントはドラクエ7を彷彿とさせたが、
これもかなりショッキングだったイベント。
グレーターデーモンにはかなり腹が立ったが、こいつはさすがになかなかの強さだった。
カシェルも個人的にお気に入りキャラで、夢瑠同様長く使っていた。


ダンジョンは、ブラムス城、奇岩洞窟、ゴーラ教団本部が出現。
ブラムス城へ行ったのは後になってからだったが、
ここのボス戦ではあまりの強さに目ん玉が飛び出るほど驚かされた。
レベルとか最高HPとかガン無視するほどの異次元のダメージで、
もうここまでくると笑うしかない。
『神格』とはこういうものなんだと思い知らされるような戦いだった。

ゴーラ教団本部は音楽が良かったな。
最奥に行くと敵が現れ出すギミックも面白かったが、
ここのボスは本体が別にあると思わず、初回は敵の出現後にそのまま脱出してしまっていた。

Chapter4

エイミジェイクリーナスロレンタが加入。

この章で印象深かったのは、何と言ってもレザード・ヴァレス。
このあたりからグンと難しくなり、黒夢塔の敵の強さもなかなか厳しかったが、
レザード・ヴァレスの塔の敵は更に手強く、
ドラゴンスレイヤーしか太刀打ちできないドラゴントゥースウォーリアやドラゴンゾンビ、
追い詰めると凶悪な技を繰り出してくるマンティコア、
自爆されるとほとんど生き残れないフェイテルグリマーなど、恐ろしい面々だった。
ダンジョンもかなり深く、心折られて『鍛え直して次の章で突破するか…』と思ったのだが、
章をまたいでしまうとレザード・ヴァレスと戦えなくなることをこの時は知らず。
『今なら絶対倒せる!にっくきレザード・ヴァレスはどこだっ!
 ロレンタの恨みを晴らさせろ!』
と、次章で虚しく主不在のダンジョンをうろつくことになってしまった。


このあたりまで来ると本作のゲーム性に大分慣れてきていたが、
思ったのが、とにかくゲームの流れがルーチン
ただひたすら仲間を集めてはダンジョンで強化していき、
神界に送り出すだけのゲームなんだな、と思った。
街に行っても、街の人の台詞は全く変わらないので、面白味が無い。
せっかく時間経過の概念があるので台詞くらい変えてもらいたかったな。
買い物とかサブクエストとか一般的なRPGの概念も無いので、
そこも物足りなく感じていた。

あと、このあたりでラウリィが戦死した……
他のエインフェリアは全員生き残ったので彼だけが不幸な目に遭わせてしまったが、
死亡後も死ぬとか思いもしなかったので、これはショッキングだった。

Chapter5

ここではルシオ詩帆が仲間になったが、
前章でレザード・ヴァレスの塔をクリアしてなかったからか?
フラグを立て忘れたのか、メルティーナは仲間にならなかった。

加入イベントは、ルシオも詩帆も感慨深かった。
ルシオはまたも多くは語られず、クレアが意味深に崖っぷちに佇んでいたが、
その場所が気になり、ダンジョンのどこかに同じ場所があったか?と考えてしまっていた。

また、ルシオは神界転送時もアニメーション入りのイベントが挿入されたが、
『ん?この男だけ他のエインフェリアと比べて随分特別扱いだな?』
と感じたのを覚えている。
もしや、プラチナが……と感じたが、その考えは当たっていた。
戦闘でもかなり使える存在で、連続攻撃が心地よかった。

しかし、Aルートを見て、ルシオがここまで重要人物だったとは思わなかった
本作の影の主人公にあたる存在と言っても過言ではないかもしれない。
あと、まさかあのにっくきレザード・ヴァレスが……


ダンジョンは、アークダインの遺跡が出現したが、
ここは奥への行き方が分からずに攻略を見てしまったが、
あんなテクニカルな方法が必要だったとは……
アクションに重きを置かれたゲームではないのにアクション性が求められ過ぎる
何度誤って閉じ込められる部屋に入ってしまい、モンスターと戦う羽目になったことか。
しかもその敵も強く、逃亡したりしていた。
これまで逃亡したことはほとんど無かったが、敵を倒しても逃亡しても
敵は消えるんだなというのを知った。

ヴァルキリープロファイル -レナス- 画像4

Chapter6

ジェイルグレイバドラックが加入。
相も変わらず多くは語られなかったが、
ジェイルイベントはファーンとマグナスのその後がどうなったのかが気になる。
ジェイルは「これが我が師直伝の技! 奥義!エターナルレイドー!」の声が今も耳に残っている。

グレイイベントはイマイチ経緯がよく分からなかったが、残されたセリアが可哀想で、
エインフェリアとしてグレイとエイミとカシェルが揃っていると知ったらどう思うんだろうか。

バドラックは……たった一回の善行で、
何でこんな男がエインフェリアになったんだろうか
戦闘勝利後のボイスも、
『酒池肉林』だの『酒でも飲みてぇなぁ、あとオンナ』だの、
周りと比べて際立って酷い
何でラウリィが戦死してこんなのは生き残ってしまったんだ。
ただ、カミール村のイベントでは少しほっこりした。


このあたりまで来ると、あまり新規のダンジョンが現れなくなり、
時間を持て余し気味になるようになってきた。
街へ行っても相変わらず変化は無いし、ちょっと気持ちがダレてきたあたり。
しょうがないので既出のダンジョンでレベル稼ぎを行っていたが、
レザード・ヴァレスの塔にはかなりお世話になり
トータルで10回くらい通い詰めていたと思う。

亡失都市ディパンでは、先への進み方が分からずバルバロッサと無駄に何回か戦闘を重ねてしまっていた。
ここはライフスティーラーという敵が物凄く厄介で、
『反則だろ』ってくらいHPを吸い取るので、作中でもトップクラスに嫌いな敵だった。
魔法使いだけで構成すれば何とか敵のターンにさせることなく倒せてはいたが、
無駄に消耗するばかりなので、基本的には逃げていた。

Chapter7~8

仲間は二つの章で蘇芳ガノッサが加入。
そしてダンジョンは精霊の森と奉竜殿のみ出現。

もう容量不足で新たな要素を入れられなくなったのかってくらい
新要素が枯渇してきて、最後の最後に来てになった。

新たな要素が無いとここまでつまらなくなるとは……
レベル稼ぎしか本当にやることが無いので、
最初はくどくもレザード・ヴァレスの塔に入り浸っていたが、
そのうち精霊の森に行くようになり、最後は奉竜殿ばかり行っていた。


その精霊の森は音楽の良さもさることながら
エルフの里があり、これまでのダンジョンと使い勝手が違ったので
なかなかに攻略のし甲斐があった。

だが、ここに出るマンドラゴラはライフスティーラー以上に凶悪で、
『ヴァリエスインビテイション』というよく分からん技を使われたら
まず生きて帰れないので、問答無用で逃げるしかなかった。
見た目はプリティなのにやたらと硬いし、何であんなのを配備させたんだ……

奉竜殿は月のギミックが面白い場所で、
ここでは経験値稼ぎでデュラハン・ロードにかなりお世話になった。
ガノッサは最初ボスで出てきて、かなりの手強さだったが、
仲間になったらめちゃめちゃ貧弱になったというRPGあるあるなやつだった。

ラストダンジョン・エンディング

いよいよ、ラストダンジョン。

一つ一つ失われていくピリオドを見て、
これがゼロになったら一体どんな展開が待ち受けているのか?
豊富に鍛え上げたエインフェリアがどう活躍していくのか……
と、期待を胸に膨らませていたが、何のことはなかった。
主人公の方で好きなキャラを三人選び、ラストダンジョンに挑むだけ。

これは正直、残念だったな。

結局エインフェリアはストーリー上の絡みは仲間参入時のみで、
参入してしまえばあとはただのコマ……
しかもほとんどの人物は最後の戦闘に関わらず、そのまま存在感が消失していくだけだったのだから。
幻想水滸伝2のルカブライト戦のように、育て上げた数々のキャラクターが活躍する様を見たかった。
せめて4つの砦を4人ずつで崩すとか、そうすれば16人はひとまず活躍の場が設けられるわけだし。


それはともかく、ラストダンジョンそのものはBGMが印象的で、奥深い壮大なダンジョンだった。

ここで印象深かったのは、何と言ってもブラッドヴェイン
ブラムス城のボスも無茶苦茶な強さだったが、こいつも神格クラスだからかそんな感じで、
正攻法で挑んでも鍛え上げたこちらの戦力が紙切れのように吹き飛ばされる
ここに来て初めてオートアイテム&ガッツの戦い方を覚えたが、それ無しでは到底勝てなかった。
エイミやアリューゼの火力を駆使して何とか倒したが、正直ラスボスより苦戦した戦いだった

しかし、受けた総ダメージで見れば骨も残らないような致命的過ぎるダメージのはずなんだけど、
根性(ガッツ)一つのみで耐え、戦えるとは……
FF5のエクスデスVSガラフ戦を思い出してしまう。


その後、無事にラスボスを倒して晴れてエンディングを迎えられたが……

正直、『は?』というような内容だった。

ここまで冒険してきた苦労が報われた感も無ければ何の感慨もない、
まるでファミコンゲームのエンディングのような感覚だったが、
Bルートのエンドはそんな感じで、良いエンドはAルートの方に込められていた

Aルートはまさにストーリールートとも呼ぶべきルートで、
本作をプレイした方は、面倒であってもBルートをプレイした後は必ずAルートを遊ぶことを推奨
普通に進んではまず辿り着けないが、攻略を見ればAルートを辿ることは至難というわけではないので、
是非ともAルートあってのBルートであることを体感してもらいたい。

しかし、かなり尖った光るもののある作であることは疑いようが無いんだけど、
どうにも惜しい、もったいない…… そんな感覚が終始つきまとった一作だった。
AルートとBルート両方楽しむことを前提とするなら、
せめてWizap!のように一周の長さを短くしてもらいたかったな。

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