84.イースV 失われた砂の都ケフィン(SFC)の展開
イースV 失われた砂の都ケフィンの展開
オープニング~コキリコの村
ゲームスタート。
パッケージで見てグラフィックの良さに惹かれていたが、
実際プレイしてみても、やはり見ていて心地の良い綺麗なドット絵のグラフィック。
ただ、視点といい、サイズ感といい、トルネコの大冒険を彷彿とさせる。
少し操作感が良くないのが気になるが、動きが速くてサクサク進めるのはGood。
斜め移動が出来るのもGood。
ただ、そこまでしたなら斜めジャンプも出来てほしかったな~。
一通り町を回り、進むべき場所も知り、フィールドへ。
町の音楽良く、家の中の音楽も良く、フィールドの音楽も良く、
先々がワクワクするかなり良い切り出しだった。
レベル1で敵と戦ったら、敵からのダメージがなかなか手痛く思えたが、
2や3になっただけでグッと楽になる。
体力が減ってきたのでそろそろ回復するか…と思ったが、
なんと町に戻っても回復できる場所が無い。
宿屋に行っても宿泊は出来ないし、これどうやってHPの回復を行うんだ??
と思ったら、町に戻るだけでHPが全開になっていたので、
町の医療の力で回復したのを割愛しているという?優しい仕様のようだった。
フォレスタ村を経て、洞窟へ。
アクションが得意ではない自分は序盤でしっかりレベルを上げて、
チェインメイルという序盤には相応しくない防具を初っ端買って身を固めていたが、
それでもボス戦はなかなかの苦戦度だった。
ポーションは使用しなかったが。
本作は、ウィンドウカラーを変えられるようだが、
当時はこれが出来るRPGがチラホラ見受けられて(走りはFF?)、
イースも御多分に洩れず流行りの影響を受けたんだなーという印象だった。
そして、文字がファザナドゥを彷彿とさせるくらいデカい。
読みやすいのは良いが、グラフィックも大振りなので、全体的に大味な印象も…
このあたりで魔法を使えるようにもなったが、
最初は『遠距離攻撃が出来るぜ!!こりゃ快適だ、剣なんてもういらねーじゃん!!』てな具合で
出る敵みんなにバシバシ魔法を当てていたのだが、
『……?』
ある程度敵を倒していると、魔法で倒した敵は換金アイテムを落とさないことに気付く。
しかも、ボス戦でも魔法は使えない。
『……』
魔法、使えねえ!!
以降、本作で魔法を使ったことはただの一度たりとも無かった。
(ただ、エレメンタルを持て余すのもなんだからと、使いもしない新魔法を無駄に習得したりはしていた)
サウスウッドでは盗賊団にまんまと騙された。
クッソーー!!
そんな序盤だったが、
凍り付いた謎の女性、
500年眠っていたという謎の男、
そしてメダルを奪っていった謎の男……
色々と気になるところが多く、ツカミはOKな印象だった。
しかし、サクサク進み過ぎるのがすでに気になってもいた。
沼地~ジャングルの大穴
沼地は特に苦戦する場面はなく、突破。
洞窟に扉が付いているのも変な感じだったが、
コントローラーのキーを使ったメタな開け方も苦笑どころだった。
せっかく得た結晶を奪われたシーンでは
『またしてもこいつら!!人の手柄を掠め取りやがって憎らしいやつらめ!!』となり、
ラムゼンの町ではふてぶてしそうなオバサンにまたしても騙されて、
クッソーー!!
となったが、その印象がその後ガラリと変わることになるとは、その時は思いもしなかった。
セーベ遺跡に行く前、なんと初めて全滅。
しかもザコ敵相手に。
体力が無くなってきたので町に戻ろうと思い、ケチってポーションを使わなかったのがだが、
隣の画面にスクロールした途端に目の前にいた敵にタコられて、
なすすべなくゲームオーバーになってしまった始末……
こういうスクロール式のゲームは
スクロール周辺に敵を配置するのはやめてもらいたい……
セーベ遺跡自体はギミックが面白く、音楽も良く、
いかにも遺跡らしい雰囲気が出ていて良かった。
ボスはしぶとくなかなか倒せず、HPの削り合いになって3つほどポーションを使用。
ラムゼン渓谷は、これまでの冒険で一番苦戦した場所だった。
しかもそれは敵相手ではなく、フィールドのギミック相手。
ジャンプの仕様が元々良くなかったのもあるが、
嫌らしい場所に敵が配置していたり、進む場所が分かりにくかったりで、
水に流されてしまうこと、計5回ほど。
続くジャングルでは、パワーを吸い取る木が憎らしく、
ハチの敵も嫌らしかった(ハチ系は本作では全般的に嫌らしかった)。
試練を与えられたジャングルの大穴も苦戦。
竜巻で160くらいダメージを食らったのにもビビったが、
レーザーを出すサソリや遠距離攻撃をしかける風の妖精にボコボコにされそうだったので、
あまり倒そうと躍起にならず、ここはスイスイとスルーして通り抜ける。
ただ、その分ボスはジャンプ攻撃を連発しているだけで簡単に倒せた。
それにしても、とある冒険家がこっちの方に向かっていて消息を絶った情報を聞いていたが、
その者については見つかるどころか何の情報もなく、
一体どこに消えたんだ??と思った。
シナリオ上の記述もそれらしいものはどこにもなく、悶々としたあたりだったな。
ただ、氷漬けの少女の由来がこのあたりで明かされたが、
なかなか印象的なエピソードで、心に残った。
フェルテ~ドーマンの小島
強引な展開で砂漠の町、フェルテへ。
浜辺に打ち上げられたところを住民に助けてもらったが、
助けてくれたのは都合よく気立ての良さそうな美(?)少女。
リアルだったら絶対にこうはならない。
そして次々と新しい女性が現れるが、この作のヒロインは一体誰なんだ?という疑問が。
砂漠は行き方がちょっと詰まり、
南西の全然関係ない野営地に行ったりまでしていたが、
行き方が分かればわりと何のことはなかった。
ケフィン廃都はちょっとしたギミックがあってやり応えがあったが、
やはり全体的にボリュームが少なく、あっという間に突破…
せっかく雰囲気はカッコ良かったし、まがりなりにも城なんだから
途中でセーブポイントを挟むようなもっと壮大なダンジョンにしてもらいたかったなあ。
ボスもこれまで同様、ゴリ押しで突破。
混乱させられたのがちょっと戸惑ったが、ドラクエ3の回転床の要領だったので、
慣れてしまえば混乱させられているとは思えない自在な動きが出来た。
ここからウィリーが現れてからは、急転直下な展開。
あの爽やかだった町があそこまでガラッと雰囲気が変わるとは……
雰囲気を出すためか、無意味に画面が暗くなっている。
ここはハイラル城に突撃したリンクを彷彿とさせた。
家の中には入れなかったが、町のみんなは一体どこで何をしていたんだ?
というのが個人的に気になっていたところ。
そして、とある重要人物との対決。
「君は私に踊らされていたのだよ」って、まあ出会った瞬間からそんな予感はしてたが。
しかしこいつが中ボス格でここで退場することになるのは意外だったなー。
綿密な計画?をしていたわりに間抜けな展開で、わりと残念な存在だった。
それにしても、あいつらが味方側に付くとはなあ、
まあ元々あまり悪そうな感じではなかったが、ここはラピュタを彷彿とさせた。
ケフィン王国~エンディング
ケフィン王国に着いてからはあっという間だった。
フィールドが地下のような形になり、レジスタンス的組織が現れて、
ゲームの毛色が唐突に変わった感はあったものの
隠密行動的な展開は面白く、サクサクと進める。
『ん?もしかして、このゲーム、もう大詰め……?』
という一抹の不安はあったが。
その一抹の不安が確信に変わったのは、そのへんにあった宝箱の中身を開けた時だった。
何と、本作最強の武具!!
無造作に、何の特別感もない場所に!
説明書きに『本作最高の』的なことが書かれていた通り、
それ以降それより強い武具が現れることはなく、エンディングまで辿り着くことに。
これは、容量不足だったのか、時間不足だったのか、はたまたこれで予定通りなのか……?
話の展開が一気に盛り上がるのは良かったが、
駆け足でラストまでこぎつけたような唐突感は否めなかった。
ただ、ラストはかなり良い展開だった。
危険な存在のために外界から追い出されて、長い時を止めたまま生き延びて、
とある重要なものを破壊することで、止めていた時間が一気に流れ込んで砂と化す……
というのはかなりアツいシナリオだった。
『時間に限りがあるからこそ、人は輝く』的な文章も、ベタだが名台詞だった。
そして、晴れてエンディング。
「また、会えますよね」だの
「5年経ったら戻ってこい、もっといい女になっててやる」だの
相変わらず、アドルモテモテ。
アドルのグラフィックと共に、砂だった地が緑の美しい地に移り変わる画を経て、
清涼感ある終わりを迎えられた。
結果的に、世界を救ったヒーロー的な大偉業をやらかしたわけだけど、
冒険の途中にふらっと立ち寄っただけでたまたま出くわして解決し、
終わったらまたふらっと立ち去っていくというアドルのサマがニクらし過ぎる。
しかしまさかプレイ時間が7時間切るRPGがあるとはなあ。
過去最短記録という記録を樹立してあっという間に本作は終えたが、
アドルがいかにサクッと世界を救ったのかがこのプレイ時間に現れている。
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