魔天伝説 ~戦慄のオーパーツ~(SFC)の基本情報・見どころ・レビュー・感想・評価

83.魔天伝説 ~戦慄のオーパーツ~(SFC)レビュー・感想・評価

魔天伝説 ~戦慄のオーパーツ~画像1

■タイトル:魔天伝説 ~戦慄のオーパーツ~
■発売日:1995年10月27日
■開発・発売元:タカラ
■定価:5,980円(税抜)
■個人的ランク:C+

プロローグ・あらすじ

21世紀も秒読み段階に入った今、突然、地球の時空に大異変が起きた!
東洋の島国・日本が列島ごと地球から分離!
宇宙に飛び出してしまったのだ。
崩壊する新都心・新宿。

だが、事はそれだけで済みはしなかった。
歴史上の様々な遺跡が突如、出現!
果たしてなぜ、このようなことが…

地球へ戻るべく立ち上がった勇士!
だが彼の生還への道のりは、あまりにも過酷な戦いに満ちていた。
やがて彼が、最後に知った衝撃の事実!
それは25億年前の地球で起きた、あまりにも悲しい出来事であった…

本作の見どころ

魔天伝説 ~戦慄のオーパーツ~画像2

  • ・硬派な世界観とコミカルな会話が独特のゲームの雰囲気を醸し出している
  • ・能力向上や戦力強化は全て自分の手で行い、ダイレクトにキャラの成長を実感できる
  • ・一風変わったシナリオと全国規模の冒険が、多彩な楽しさを構成している
  • ・キャラグラフィックはリアルタッチで、色違いが一人もいなく、見応えがある

魔天伝説 ~戦慄のオーパーツ~の総評

とんでもない作に手を出してしまったと感じた。あまりに作品がマイナー過ぎて、攻略情報などが今の世のインターネットをもってしてもほとんど載っていない。

ゲーム全体を通してかなり風変わりな一作である。女神転生と比較されることが多いようだが、パッと見の印象以外は似て非なるものである(ただ、女神転生に影響を受けていること自体は間違いない)。色違いのないリアルタッチなキャラ、実写取り込みのグラフィック、レベルやお金の概念が無く戦力強化は全て手動で行うシステム、日本列島が丸ごと宇宙に飛び出すという破天荒なシナリオなど、『女神転生とは別物なんだよ』と強調されているかのように独特さが際立っている

だが、せっかく色々と斬新ながらも面白さがそこについてこず、単調で練り込み不足感が感じられたのが残念だった。ゲームの大半は、だだっ広いダンジョンを延々と歩きながら、エンカウント率高めのなか敵と戦う時間に費やすことになる。また、3Dダンジョンでマッピング機能付きながら、ステージクリア制のようなゲーム仕様のため同じマップへは二度と訪れず、マップ作成のし甲斐が無いのも痛かった。

ただ、上記の点がありながら、展開がバラエティーに富んでいて先々が気になりながらコントローラーに自然と手が伸びた点、キャラクターの育成のし甲斐があってわりと戦闘がそこまで苦にならなかった点を踏まえて、Cよりは上の評価とした。

魔天伝説 ~戦慄のオーパーツ~画像

魔天伝説 ~戦慄のオーパーツ~(SFC)

タカラ 1995年10月27日

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魔天伝説 ~戦慄のオーパーツ~(スーパーファミコン必勝法スペシャル)(書籍)

勁文社 1995年11月1日

魔天伝説 ~戦慄のオーパーツ~ リアル・ディメンション・ミュージック(CD)

ソニー・ミュージックレコーズ 1995年11月22日

魔天伝説 ~戦慄のオーパーツ~の音楽

全体的に、暗く、地味。世界の荒廃感やシリアスさは伝わってくるが、女神転生のような重厚感はなく、それが地味さに拍車をかけている。最初のあたりは、寂しげなフィールドの音楽や重々しい戦闘の音楽など、まだ良かったが、後半の方に入ると何とも形容しがたいテイストの曲が入ってくるので、イマイチまとまりが感じられなかった。

だが、その独特なテイストが、本作全体がまとう独特さに一役買っている部分が大きく、良く言えば唯一無二の魔天伝説テイストとも呼べるのかもしれない。
また、ボス戦は地方により違う曲が使われるなど結構凝っていて、それなりに意気込みが感じられたりもした。
ダンジョンは行けども行けども同じ音楽が流れるばかりであまりに単調なので、特別な場所やイベントシーンでは音楽を変えるなど行っていたら、また印象は違っていたと思う。

魔天伝説 ~戦慄のオーパーツ~のシステム

フィールドは見下ろし画面で主人公はシンボル化され、戦闘はフロントビューのオーソドックスなスタイル、ダンジョンは3Dダンジョンと、表面的には真・女神転生と酷似している。 また、仲間は、人間一人とモンスター二匹という構成で、この点も似ている。

が、内部のシステムはかなり風変わりレベル、経験値、お金の概念が無く、町やお店、宿屋というRPGのテンプレとも呼ぶべき要素も一切ない。その代わり、敵を倒すと『エネルギー』というものが得られ、そのエネルギーで能力の向上やアイテムの生成・武器の改造などが行え、冒険に必要な一切はそれですべてまかなうというシンプルかつ独特なシステムをとっている。そんな独特なシステムながら、難易度は高過ぎず低過ぎずという次元でまとまっているが、序盤以外『無料で回復できるポイント』がほとんど無いため、エネルギーの使い方や進行のさせ方を誤ると詰む事態にも陥りかねない。セーブはいつでも出来るのが良心的だが、一度行った場所は基本二度と戻ることはないので、セーブの枠の使い方を考えさせられる。

ちなみに、ステータスは全てPS・PE・PPなどの英語表記かつ略語で記されているため、説明書を持たない身だと何がどのステータスを指しているのかが分からない。インターネット上でも情報は見当たらないので、ここに説明書より抜粋して記載しておく。

PS…攻撃力
PE…耐久力
PP…命中率、素早さ
MS…精神力
ME…集中力。防御力、IMGにも影響
IQ…知力。IMGに影響
PD…物理的攻撃に対する防御力
ED…ビーム、レーザーなどのエネルギー攻撃に対する防御力
MD…精神的攻撃に対する防御力

次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介

※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、
多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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