真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER(PS4)の展開

82.真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER(PS4)の展開

真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTERの展開

オープニング~新宿衛生病院

ゲームスタート。

メガテンは真・女神転生から始まり、2、4、4FINAL、if、STRANGE JOURNEYとやったけど、
この3は中抜けしていたんだよなあ。
リマスター版が出てくれたのは渡りに船だった。

最初やってみた所感としては、
『グラフィックが、これは綺麗なのか、しょぼいのか…?』だった。

恐らく、新しいグラフィックに馴染んだ身としては
PS2が元となるグラフィックはしょぼく思えるんだろうけど、
それがリマスター版となって可能な限り美しく表現されているため、
上記のような不思議な感想を抱いたんだと思われる……

主人公の名前はいつもの名前を記入、
クラスメイトは自分で付けると主人公視点が損なわれると思ったので
デフォルトの名前を使用。

代々木に馴染みのある身としては
このあたりでは知っている場所が出てくるんじゃ?と淡い期待を抱いたけど、
ちょっと逸れていたのが残念だった。

新宿衛生病院の不吉な感じはGOOD。

極端なM字男の氷川は
初対面相手にやたらと上から目線で偉そうな感じが腹立たしい!

シンジュク衛生病院~アマラ経絡

主人公が悪魔になる展開は、衝撃的だった。

というよりちょっと引いてしまった

STRANGE JOURNEYの不愛想な主人公も感情移入しがたいものがあったが、
そもそも人間じゃない主人公とか感情移入出来るのだろうか……?

と思ったが、身体に変なペインティングが入っている以外は
主人公の意識や人格に支障は無さそうなので、
問題は無さそうだ、と後々思うようになってくる。

ここまで出てきた重要そうな人物は、
勇、千晶、ヒジリ、裕子だったが、この時点での印象は下記の通り。


何か頼りなさそうだし、軽薄そう……
主人公のマブダチというポジションでも無さそうだし、個性が乏しい。

千晶
紅一点キャラなのか?と思ったが、物静かそうながらクセのありそうなキャラで、
主人公との関係も薄そうだし、特別良い印象は抱かなかった。
STRANGE JOURNEYのゼレーニンを彷彿とさせる。

ヒジリ
登場した中では一番人間くさそうな人物で、まともそう。
ただ、一緒に戦うでもなくナビゲーター的な立ち位置で印象は良くも悪くもなく。

裕子
話を追っていくと、『ん?ヒロインは千晶じゃなく先生なの?』と感じてしまった。
オープニングの件もあるしなあ。 生徒と先生というパートナー関係も斬新で面白い笑
ただ、それまでのお互いの関係がどうだったのかはこの時点では語られず。


んー、イマイチみんな関係が薄く、淡白な印象を受けた。
まあ得てして真・女神転生の主人公は大体孤独なもんだけど、
4や4FINALを直近でやっていた身としては寂しい感は否めなかった。

シンジュク衛生病院のボスはしっかり強さを固めていったらあっさり撃破。

シブヤは物語上重要な場所ではないようで、
造りが小規模だったのが残念だった。
渋谷らしさを感じられたのは地上のスクランブル交差点のみだったかな。

アマラ経絡は間違ったルートを進むと戻され、
特に見栄えのある場所でもないし、あまりやっていて楽しいダンジョンではなかった。


パーティー構成は、
この段階ではピクシーコダマ(嫁にいったんもめんと言われた)、カハクを入れた
四人で進行していたが、ピクシーを大事に大事に使っていたら
ハイピクシーに昇格してくれたのが嬉しく、『メディア』には大いに助けてもらった。

ギンザ~ギンザ大地下道

ギンザは入った途端、馴染みの音楽(のアレンジ)が流れて『おっ!』と心が躍った場所。

しかし、本作は荒廃した世界が舞台だけあって
ものの見事に生きた人間がどこにもいない
NPCは思念体と悪魔のみで、街の中が悪魔・思念体だらけというのも面白かったが、
人間がどこにもいないのはちょっと寂しく感じた。

自然な東京を満喫できたのは序盤中の序盤だけだったので、
この荒廃感と対比させるためにも荒廃前の展開はもっと欲しかったかな。

このあたりでは、冒険心がくすぐられてブリッジを渡って遠出してみたりした。
こっちのレベルが15くらいの時に現れた敵が、何とレベル33のプリンシパリティ
何とか苦戦しながらも倒したが、良い経験値稼ぎになったので
しばらくそこで経験値稼ぎをしていたのも良い思い出となった。


ギンザ大地下道はお使いイベントがちょっと面倒だったが、
こっそりコソ泥に入ってロキに殺されるんじゃないかとヒヤヒヤして面白かった。


そして、このあたりで出くわしたマタドールはここまで来た中で一番苦戦した相手
何とか全滅はしなかったものの、
ひらりひらり避けられながら消耗させられ、チャクラドロップを6つも使ってしまった
事前にプリンシパリティ達で経験値稼ぎをしていなかったらヤバかった……
かなりの難関場所だと思われる。

イケブクロ~マントラ軍本営

池袋は馴染みの場所なので見たことある景色を期待したが、
アレンジされている上に荒廃していて、特に感慨は無かった……


ここではある人物がトールにやられてめちゃめちゃトールに腹が立ったが、
その人物は殺されたかと思いきや生きていたから良かった。
(とはいえその思いもその後微妙になる…)

裁判バトルはなかなかの苦戦度だったものの、勝利。
続くライドウ戦の方が厳しかったかもしれない。

マントラ軍本営ではどうしても60階から飛び降りてみたくて
わざわざそのために下までセーブしに戻る。
『本当に飛び降りますか?』と二度も確認されたので
さすがにゲームオーバーを覚悟していたが、バンッ!と着地して何とHP1にて生存
悪魔とはいえタフ過ぎる!!


ここではルートに関わりそうな選択肢があったが、
『ここは素直に従ったフリだけしておいた方が利口そうだ』と思ったものの
従うと分岐に関わりそうなので『断る』を選択。
明らかにカオスルートっぽい感じだしな~。

ニヒロ機構~カブキチョウ捕囚所

ニヒロ機構は長くて面倒なダンジョンだった。
回復ポイントの位置やトラブルの回避の仕方などがご都合主義的な展開はまあ、ご愛敬か。

しかしそろそろヒジリが胡散臭く思えてくる
戦えない身とか言っておきながら、無事過ぎじゃね?
ターミナルってそこまで安全ポイントなんだろうか。
まあかつてターミナルで敵が出現したことは無かった……ような気もするけど。


しっかし氷川は相変わらず腹立つ。
ゴズテンノウは無いな……と思ったが氷川はそれ以上に無い
何か一人で全てを理解した風でイッちゃってるなー感は
どことなくデビサバ2のヤマトを彷彿とさせる。


そしてこのあたりで、何と初のゲームオーバー!!
しかもそれはザコ敵戦で、
インキュバスのイービルアイでHP1にさせられてからの吸血
一瞬で主人公がパタッと倒れて、呆気にとられた最期だった……
60階から飛び降りても死ななかったのに。

メノラー戦のだいそうじょうは、マタドールほどではなかったものの苦戦。
マタドールでトラウマになったのか
メノラー戦は以後緊迫感が走るようになったが(しかも突然訪れるし)、
マタドール戦以上に苦戦した戦いはその後無かった。
マハンマオンマハムドオンは焦ったが。


マントラ軍本営に戻ったら、オニがほとんどいなくなっている……
建物はそのままなので壊滅感はあまり無かったが、何だかこれはこれで哀れに思えた。
そして、とある人物が『覚醒』する。
この人物、何考えてるか分からないところがあったけど、
まさか『こっちサイド』に来るとはなあ……
それに至る経緯とか詳しい説明が無かったのでこじつけにも感じられたが、
『〇〇には分かるよね?』と聞かれて、素直に『分かるか!(分からない)』と回答。


カブキチョウ捕囚所は行き方にちょっと詰まったりしたが、
蜃気楼世界との行き来はなかなか面白いダンジョンだなと思った。
上下が逆になっていて、それがからくりの一つになっているのもまた面白い。
首かりスプーンが攻略アイテムの一つになっている設定も面白かった。

真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER画像3

イケブクロ坑道~オベリスク

イケブクロ坑道はこれまた面倒なダンジョンだった。
途中、謎の鬼に出くわして、これがまた謎な凶悪な強さ
二匹ほど出くわしてどちらも倒せはしたが、
一体何だったんだろうかと思いながらも特に足を止めることなく先に進む。

アサクサに行った時、ようやくこれまで謎な存在感だったマネカタの存在感に気付いていく。
これは、人間そのものだ。
人間ではないが、この荒廃した世界の中では一番人間臭さがあり、
それが人間じゃないものが形どっているというのが面白かった。
ビロビロッと変な動きをしているのは気にはなったが。

サカハギとか悪い存在がいるのもまた人間らしい。

このあたり、お店のマネカタの話し方がだんだんとツボってきて、
『んん~?』『いいわよねェ』としょっちゅう口真似をしていた。

オベリスクは三姉妹の悪魔が出てきて、
『おー、今作ではこいつらが敵となって立ちはだかるのか』という感じだったが、
三人揃って高飛車な態度。

このダンジョンにはギミックがあるようで、
「この謎、あなたに解けるかしら?」的な挑発をされたが、
ギミック自体は大して難しくはなかった。
(三人と対決するあたりでは何度やっても敵が復活して、突破に少し手間取ったが)

それよりこのダンジョンはやたらと長く、そっちの方がキツかった。

最上階では裕子と再会したが、
裕子はただ利用されてしまっていただけらしい……

マジか。
東京受胎とか仰々しいこと言いながら、
そんなお粗末な話でこの世界がこんなとんでもないことになってしまったのか。
責任重大過ぎるぞ、『利用されていました』じゃ済まんよほんと、頼むよ先生!
(まあそれが無いとこのゲームが成立しなかったのだが)

アサクサ~アマラ神殿

ここで印象的だったのは、まずヨヨギ公園
間違ったルートを通るとどこかに飛ばされるのだが、
塔の上によじ登ると正解ルートが見えて、記憶を頼りにルートを進行するというのが面白かった。
後半になると正解ルートが変わるというのもまた凝っている。
ここでは敵のティターニアの経験値の高さと絶対零度の強さに驚いたな。
オベロンもいて、ついに妖精の上級悪魔が出るようにまでなったかと思った。

そして、ボスはまさかのギリメカラ!!
でかっ!!
ギリメカラも出世したもんだなー、こいつの物理反射には初作でどれだけ驚かされたことか。
この物理反射のインパクトは強く、
メガテンの悪魔といえばジャック系の悪魔に次いでランダやギリメカラが浮かぶ人も多いと思う。

アサクサに戻ってきたら、何だかある人物の様子がおかしい

完全にイッちゃっている。

こいつだけはまともだと思っていたのに……お前もか!

何度目かのアマラ経絡を経て、アマラ神殿へ。

ここの人物はイケブクロにいた時はまだまともだったのに、
完全に上から目線になっちゃっていて、もうブッ倒す気持ちしか無かった
(メガテンのことだからどうせ進む道が違えば戦うんだろう)


ここに来て、この話の行く先というのが分かってきた。

こんな荒廃した悪魔だらけの世界だけど、
新たな世界を築こうとするのは、どこもかしこも人間なんだな、と。

失われたはずの人間の世界だけど、
わずかに残った人間がそれぞれ特別な存在となるというのは不思議な展開だった。

人間には悪魔には無い、強い欲望や願望・熱意があるからだろうか?

それはともかく、アマラ神殿は三つのダンジョンを踏破するのが面倒だったが、
影を踏むと引き込まれるダンジョンが印象的だった。

戦闘曲も本格化した感があって良かったが、戦闘面では特に苦労した難所は無かったかな。
バフ・デバフの力で大体は突破できた。

ミフナシロ~トウキョウ議事堂

ミフナシロ。

ここはかなりヘビーな展開だったなあ。
創世を目指さなければ、こんなことにならなかったんだろうか。
でも、他の誰がコトワリを開いても、きっとマネカタ達は淘汰される。
自分達の想いを成就させるには、想いを違えた者達と戦わなければならない。
勝つためには、強くなければならない。
でも結局、弱いマネカタ達は淘汰されてしまう……
弱肉強食を思い知ってしまった。

しかし、バアル・アバターの言うことは理解できん。
『強き者、優れた者が生き残る美しい世界』が美しいなんて思えないし、
仮に美しかったとしても、
このマネカタ達の虐殺ぶりを見たらとても良いものだとは思えない。

この世界のように『話し合いで解決』なんて穏便に済む世界ではないんだろうけどなあ、
『創世の手段』が、生物にとってより良いコトワリを啓いている者が創世出来るのではなく、
より強い者が創世できる仕組みになっているというのがなあ、
弱い者は倒されて創世のチャンスを失ってしまうわけだし、
バアル・アバター向きのものだと思えてしまう。

そして最も皮肉なのが、
何のコトワリも啓いていないが最も強い(自分が強くしているんだが)主人公という存在

トウキョウ議事堂はどうやって行くのかが分からず、かなり詰まった
本作で一番詰まった箇所かもしれない。

議事堂内では中ボス戦の連発。
トリックアートみたいなダンジョンのギミックを仕掛けて
したり顔をしているボス達がシュールだった笑
(まがりなりにも『魔王』なんだからもっと堂々と立ちはだかればいいのに)

ボス戦はそれぞれなかなかの手強さだったが、
ランダマイザやフォッグブレス、雄叫び、デクンダ、デカジャ、
バフ・デバフの達人と化していた自分に敵はいなかった。

敵を早く倒すために挑発を使って
こっちの防御力を下げてでも攻撃力を高めて戦っていたという余裕ぶり。


ここまで来たらもうみんなそれぞれタイミングを計ったかのように
コトワリを啓きまくっていて、物語の大詰め感を感じていた。

カグツチ塔~エンディング

いよいよ、ラストダンジョンへ。

自分は『先生ルート』を進んだので、(多分)全てのコトワリ戦を踏んだ。

アーリマンは謎の『禁ずる』攻撃を行ってきて、
そんなことが可能なら『攻撃全部禁ずる』が出来れば100%負けないじゃんとか思ったり。

ノア戦は…… 戦いそのものよりもビジュアルの方が印象的だった。
攻撃が通る属性の変化自体も独特だったけども。
何だか嫌なやつで終始終わってしまったが、
「行けよ」の言葉は潔く、逆にその淡白さから彼のコトワリらしさを感じたな。

そして、何だかんだ一番印象的だったのはバアル・アバター戦。
「それだけの…力を持っていて…どうしてヨスガに……」の言葉が強く頭に焼き付いた。
まあ、バアル・アバターからしたらそうなんだろうな……
凄く悔しい話だと思う。
自分以上に強い存在がいる上に、その存在がヨスガを支持していないんだから。

自分もあの虐殺が無ければもっと印象は違ったんだろうけどなあ。

このゲームの、それぞれのコトワリが選ばれた率を知りたい。
アトラスさん、アンケートでもやってくれんかね。
ヨスガ、シジマ、ムスビ……
旧作でもそうだったけど、どうもルートの魅力の押し出しが弱いんだよなあ。
それが逆に狙いだったのかもしれないけど、
せっかくエンディング分岐するなら悩ませてくれた方が面白いし、周回プレイの意欲にも繋がったと思う。

ヨスガは虐殺だし、シジマは上から目線で冷たいし、ムスビもひねくれた感じだし……
これでどう魅力を感じろというのか、みんなプレゼン力が無さすぎる。

それはともかく、ラスボスも撃破。

最後まで、バフ・デバフの力で

エンディングは個人的には『これで良かった』的な終わり方だったけど、
みんな記憶を失って再構築された感じなのかな?
一人だけは記憶を保っていたみたいだったけど。
笑顔で主人公を出迎えてくれていたのが、何だか凄く味わい深かった。

しかし思えば、創世とか偉業のわりに凄く内輪な話だったんだな。

レベル79、プレイ時間36時間、仲魔は、ガルーダ、ニュクス、ガネーシャでクリアした。
うーん、こう見ると結構……だな。
カルティケーヤとかオーディンとかヴィシュヌとかメタトロンとか一人くらいいても良かったのに。

スキルは、吸血がめちゃめちゃ重宝した。
これ一つで永久機関が作れるし、結構吸い込める。
敵からしたら自分の奪われた力で倒されるのは納得いかないだろうけども。

もし自分がコトワリを啓けるなら、どんなものを掲げるだろう?
ゲームを終えてみて、こういうことを考えさせられたのはこのゲームの大きな魅力の一つだと思う。

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