真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER(PS4)の基本情報・見どころ・レビュー・感想・評価

82.真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER(PS4)レビュー・感想・評価

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■タイトル:真・女神転生Ⅲ NOCTURNE HD REMASTER
■発売日:2020年10月29日
■開発元:アトラス
■発売元:アトラス
■定価:5,980円(税抜)
■個人的ランク:B

プロローグ・あらすじ

200X年。都内の高校に通う主人公の少年、新田勇、橘千晶の3人は、
入院している担任の高尾祐子のお見舞いに行く約束をしていた。
病院へ向かう電車の中で少年は奇妙な夢を見る。
やがて世界が滅び、その終わりを少年が生き抜いて行くという不思議なメッセージ。

電車の到着アナウンスで夢から目覚めた少年は病院へと向かう。
しかし病院には、勇と千晶の他には受付にも病室にも人の気配は無かった。
嫌な予感を抱えつつ手分けして祐子を捜す内に、
主人公は地下室で妖しげな機械を操る氷川という男に殺されそうになるが、祐子に助けられる。
2人はこの病院で、世界を終末に導く「東京受胎」の準備を進めていたのだった。
3人の少年少女はその東京受胎に巻き込まれ、世界が滅び、姿を変えてゆく様を目にする。

気付けば、カグツチと呼ばれる発光体の浮かぶ閉じられた異界「ボルテクス界」へと姿を変えた
変わり果てた"トウキョウ"の姿を目の当たりにするのだった。
人間が滅び、悪魔達が徘徊するトウキョウを、
悪魔の力を得た少年は変わり果てた己の身を戦いの旅路へと投じ、
『新世界創造』の選択と葛藤の物語を紡ぐのであった。

本作の見どころ

真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER画像2

  • ・シリーズ人気作のリマスター版。安定のメガテンテイスト・見る者を惹きつけるアート性。
  • ・原作を忠実に再現しながら、グラフィックやゲーム性が向上され、ボイスも追加。
  • ・登場人物それぞれが抱く異なる理(コトワリ)が、主人公の選択を彩り、重厚な物語を紡ぐ。
  • ・有料DLCで、デビルメイクライのダンテが登場。新たな展開が楽しめる。

真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTERの総評

真・女神転生IIIは原作の方は未プレイで、本作が初だったが、なかなかに面白かった
リマスター版の本作だが、グラフィックは美麗とは言えないもののまずまずの綺麗さ。最新作であるペルソナ5と比較すると見劣り感は否めないが、不満までには至らなかった。

主人公が悪魔になるというのは他作には無い設定で、最初は度肝を抜かれ、そして馴染めなかったが、謎のペインティングが入り上半身裸で走り回っている以外は、特段人間からかけ離れたものではなかったので、特別拒絶感は無かった。

本シリーズの基軸要素とも言うべき『ロウ・ニュートラル・カオス』は形を変えて本作も楽しめたが、人間の思想や理念が理(ことわり)という形で表現されていたのが面白い。とはいえどれも惹かれる理では無かったのが残念だったが、人間の人生観や価値観が試され、重大な決断や選択が迫られて未来が大きく左右されるいわばメガテンテイストは、本作もじっくりと楽しめる。個人的には、"フェイクなる存在"に感情移入してしまい、人間の方を嫌悪してしまう自分がいたところに、本作の面白さを感じた。

ただ、傑作だと思っている初作と4 FINALの中間に位置する本作は、変化の過程のような中途半端さや物足りなさを感じてしまったのも否めなかった。 なまじグラフィックがそれなりに綺麗でボイス付きだったために、なおさらその部分が際立って感じられたのかもしれない。

真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTER(PS4)

アトラス 2020年10月29日

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真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTERの音楽

重厚感あり、エッジの効いたメガテンサウンドは今作も健在
ただ、壮大感は感じられるものの旧作に比べメロディーラインはあまり強調されていなく、 アートな方向に振られていて、そういった意味ではテイストの変化が感じられる。

個人的に好きだった曲は、受胎後の大マップの曲、軽快なノリの街の通常戦闘曲、 旧作ファン大喜びであろうギンザの街の音楽アマラ経絡の通常戦闘曲コトワリボス戦闘曲あたり。特にアマラ経絡の戦闘曲はいかにもメガテン戦闘曲という感じでシナリオの本格化感が感じられて良かった。
戦闘曲はシーンによりかなり使い分けられているのが本作に対する意気込みが感じられるところ。

真・女神転生III NOCTURNE HD REMASTERのシステム

旧作との大きな違いは、FPSビューの3DダンジョンではなくTPSビュー形式になり、キャラクターを自分で動かして操作する形式になったところ。また、グラフィックは2Dではなく完全3Dで表現されるようになった。

戦闘はランダムエンカウントで、敵の弱点を突き、味方の弱点を突かれないようにして戦うプレスターンバトル形式は本作より導入。主人公以外は悪魔の仲間(仲魔)だけのパーティー構成で、主人公が戦闘不能になると即ゲームオーバーとなるため、注意が必要。

また、主人公が悪魔である点で操作上に大きな特徴はないが、『マガタマ』という物質を付け替えることで、主人公の耐性を変化させたり、パラメータを上昇させたり、固有のスキルを覚えたりと、独自のカスタマイズが出来るようになる。また、仲魔も主人公同様、レベルアップをしたり新たなスキルを獲得したりするようになった。

クリアまでの時間はおおよそ30~40時間ほどで、ストーリー進行は旧作と大差ないので進めやすい。『ロウ・ニュートラル・カオス』の概念は『コトワリ』と形を変え、主人公が選ぶ選択によりエンディングが大きく異なる。その数は6種類と多く、周回プレイが楽しみやすい仕様となっている。

なお、本作は真・女神転生III NOCTURNEのリマスター版だが、基本的なシステムは真・女神転生III NOCTURNEとほぼ同一。本作ならではの新要素としては、イベントシーンにボイスが追加、やさしい難易度のMERCIFULが追加(無料DLC)、中断セーブが可能、ダンテが仲魔になる(DLC)、といったところ。

次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介

※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、
多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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