ファイアーエムブレム 風花雪月(Switch)の基本情報・見どころ・レビュー・感想・評価

79.ファイアーエムブレム 風花雪月(Switch)レビュー・感想・評価

ファイアーエムブレム 風花雪月画像1

■タイトル:ファイアーエムブレム 風花雪月
■発売日:2019年7月26日
■開発元:インテリジェントシステムズ・コーエーテクモゲームス
■発売元:任天堂
■定価:6,980円(税別)
■個人的ランク:A

プロローグ・あらすじ

遥か太古より在りし地、フォドラ。

天上より女神の見守るといわれるその大地は、三つの勢力によって統治されている。

千年以上の歴史を持ち、大陸の南半分を支配する「アドラステア帝国」。
寒冷な北の大地を、王と騎士たちが治める「ファーガス神聖王国」。
そして大陸の東側で、王を戴かず有力貴族による共同体を成す「レスター諸侯同盟」。

そして三つの大国の中央にはセイロス教の総本山である「ガルグ=マク大修道院」があり、
そこの士官学校ではフォドラの大地を三分する三国の若者たちが集っている。

あなたは、教師として、どの国の生徒たちを選び、共に戦い、導くか。
あなたの選択とフォドラの宿命が、三つの異なる未来を描き出す。

本作の見どころ

ファイアーエムブレム 風花雪月画像2

  • ・ルートが大きく三つに分かれていて、選んだルートによって物語も戦いも展開も大きく異なる。
  • ・フルボイス仕様。一介の兵士までもがフルで喋り、舞台の臨場感を大きく引き立てている。
  • ・学園パートと戦闘パートに分かれていて、前者はアドベンチャーパートで、育成等を楽しめる。
  • ・綿密に作り込まれた世界観。本物の歴史かと見紛うほど詳しく細かく設定付けされている。

ファイアーエムブレム 風花雪月の総評

FEは、紋章の謎、聖戦の系譜、トラキア776、覚醒をプレイしたのみだが、全体的には覚醒に近い、今時のゲームだなというプレイ感だった。

良かった部分を挙げると、シミュレーションRPGとしての楽しさは健在全面フルボイスで臨場感あり、世界観設定がしっかりしていて骨太感を感じる、立体感あるビジュアルで迫力がある、といったところ。

残念だった部分は、登場人物が作り物感を感じる、戦略性が弱まってヌルい、ストーリー展開が地味、といったあたり。登場人物に関しては、以前の作と比較してギャルゲー感が強く、不自然に各々異なった個性が与えられていたり、不自然に露出度がそれぞれ揃えられていたり、制作者の都合に合わせて生み出されたような非リアリティさが魅力を感じられなかった要因として大きかった。

良くも悪くもだったのは学園パートで、シミュレーションゲーム以外の楽しさが得られた反面、特別練り込まれた要素でもなく、蛇足的にも感じられてしまった。

が、ノーマルとルナティックをクリアして126時間、何だかんだ楽しめた。経験者はハードを推奨してもらっても良かったくらいノーマルはヌルかったが、根本の部分が楽しめたので、総じては『やっぱりFEは面白い』という印象は揺らがなかった。自分の育て上げた精鋭の一人一人を駆使し、いかに誰一人として死なすことなく自分達より圧倒的に兵力が上回る相手を倒すか…試行錯誤して突破する楽しさは、他にはなかなか無いこのシリーズの醍醐味だ。

ファイアーエムブレム 風花雪月(Switch)

任天堂 2019年7月26日

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ファイアーエムブレム 風花雪月の音楽

全体的に壮大さを感じるオーケストラでまとめられている。特別心に刺さった曲は今作は無かったが、逆に違和感を感じたところもなく、戦闘パートと学園パートの曲調のメリハリもあり、うまく作品の良さを引き出せていたと思う。

強いて好みだった曲を挙げるなら、戦闘開始のマップ曲は『フォドラの暁風』『野望の地平』、双方とも好きだった。双方とも勇ましく、後者は特にクライマックス感を感じて良い。相対的に、学園の落ち着いた暮らしを想起させる『未来へのしるべ』は定番曲ながらも好きな曲だった。物語の要所であるグロンダーズの会戦の曲、『天と地の境界』もコーラス含め集大成のぶつかり合い感があってかなり良かった。『舞踏会の夜』は何となくドラクエを彷彿とさせた曲。

ファイアーエムブレム 風花雪月のシステム

全般的なシステムはこれまでのシリーズのシミュレーションRPGとしてのシステムを踏襲しているが、今作で他作と大きく異なる点は『学園パート』が加わったところと、『天刻の拍動』により任意の地点まで時間を巻き戻せて誤った指示を出し直せるところ(回数制限あり)。

バトルと、キャラクターの育成や人間模様を楽しめるところは従来通りだが、学生パートが入ったことで硬派な戦争ものからは遠ざかり、ジュブナイル色が強くなった。

また、天刻の拍動システムによって難易度はかなり落ちた印象。戦闘バランス自体も緩めに設定されているのか、ノーマルモードでは他作と比べて歯応えを感じず、一つの行動が命取りになるようなヒリつく楽しさを感じられたのはルナティックモードのみだった。

大まかなシナリオとして、3つある学級のどのクラスの担任を担当するかでストーリーが大きく3つに枝分かれし、仲間となる生徒もそれぞれ異なるのが本作の大きな特徴の一つ。一つのシナリオでは物語の全体像は見えず、3つのクラスのそれぞれの側面を通して全体像が分かるようになっている面白いシナリオ設定となっている。

学園パートは、コントローラーを駆使して自由に学園を移動できるが、アクション要素は無く(釣りとしてのリズムゲーム要素はあるが)、あくまでゲームの根幹はシミュレーションRPGとしてまとめられている。

次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介

※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、
多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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