ラストバイブルIII(SFC)の基本情報・見どころ・レビュー・感想・評価

75.ラストバイブルIII(SFC)レビュー・感想・評価

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■タイトル:ラストバイブルIII
■発売日:1995年3月4日
■開発元:アトラス、MIT
■発売元:アトラス
■定価:10,800円(税抜)
■個人的ランク:B+

プロローグ・あらすじ

かつて世界はエネルギー源であるラピス鉱石をめぐって対立し、
30年もの長きにわたる戦争を繰り返してきた。
この5大ポリス戦争は、クリーン・エネルギーを供給する永久機関フェレストが
発明されたことによって終結し、人々は平和を取り戻したかに見えた。

しかし15年後、再び世界に異変が起きようとしていた。

ある日、ラガの村に住むグレンはメガロ・ポリスに住む旧友のアレクを訪ねようと考えていた。
2人は先の戦争ではシャドー・ウォーカー部隊でともに戦った仲だった。
そこに突然アレクの訃報が届く。

異変は別の場所でも起きていた。
グレンの息子・シエルは魔法学校へ通っていたが、
ヒートの村では子供たちが惨殺される事件が相次ぎ、
シエルの教師キャルルは故郷の事件を解決するために一時帰郷することになった。

そして、魔手はラガの村にも及ぶ……
グレンと、息子のシエル、そしてその弟のルディは大きな陰謀に巻き込まれていくことになるのだった。

本作の見どころ

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  • ・ファンタジー世界が舞台で、女神転生をライトにした感覚のとっつきやすいゲーム性。
  • ・同ハードではなかなか類を見ない濃厚なストーリーと、個性あふれる魅力的な登場人物達。
  • ・2Dの見下ろし視点でプレイしやすい感覚ながら、悪魔合体などの女神転生要素も盛り込まれている。
  • ・クオリティ高いサウンド。女神転生とは違ったテイストながら独自の良さが作の魅力を引き立てる。

ラストバイブルIIIの総評

1作目と2作目は未プレイだが、非常ーに惜しい作だった。

キラリと光るどころかキラキラとまばゆく輝くほど良い要素が詰まった一作で、良い要素だけで言えばAランクは堅いと思えていたが、鬼のようなエンカウント率の高さやシステム面の不満で、評価を強く押し返されてしまった感覚。

フィールドの音楽を初め、音楽はそのまま聴いていたくなるほど良曲揃いで、キャラクターは個性豊かによく喋る、喋る(主人公は喋らないが)。ストーリーも粗は目立つものの重厚で、シリアスで、特に中盤以降が見もの。全般的に当時としてはかなりハイクオリティだったことがうかがえる。下地は女神転生と共通する部分もあるが世界観やテイストは別物で、女神転生をドラクエのような万人受けするオーソドックスな形にしたRPGと言える。

前述したエンカウント率の高さは目につくが、リメイクして出してほしいくらいの魅力が詰まっている一作。

ラストバイブルIII(SFC)

アトラス 1995年3月4日

■関連商品

ラストバイブルIII サウンドトラック(CD)

Sweep Record 2012年1月11日

ラストバイブルIIIの音楽

柔らかいながらも壮大さを感じるサウンドで良曲ばかりだったが、近未来的なSF風の曲や、おどろおどろしさを感じるホラー風の曲も多かったのも特徴的。

全般的にマイルドな感じだが、どことなく女神転生らしいテイストを感じた曲もあった。

好きだった曲は、壮大ながらも悲しさをたたえたオープニングテーマの『1:Opening』、優しく癒しを感じる『10:Hometown』『13:Field I』、(特に後者はホッとするほど癒されてずっと聴き続けていたくなるくらいだった)ダンジョン曲では物語の核心に入り込んだ感じの『25:Bullton Tower』『18:Felest Tower』あたりか。

戦闘曲はどこかレナスっぽい不思議な感じのあるテイストだった。後半になるとしっかり戦闘曲やフィールドの曲が変化するのも好印象だった(Field Iが聴けなくなって寂しくもなったが)。

ラストバイブルIIIのシステム

2Dの見下ろし視点、戦闘はフロントビューのコマンドバトルで、ドラクエのようなオーソドックスなタイプのRPG。レベルや経験値、買い物の概念もあり、RPGに馴染んだ方なら取っつきやすいシステムだと思う。

若干風変わりなのが女神転生でお馴染みの仲魔システムで、戦闘中に出くわした魔獣(敵)と会話をすることで仲魔(仲間)にすることができ、一緒に戦ってくれるほか、仲魔同士を合体させて別の仲魔を生み出すこともできる。それと魔獣カードというコレクト要素もある。

戦闘難易度は女神転生シリーズの中ではかなり低め。大概のボスはゴリ押しで攻め倒せる。が、ラスボスだけは設定を間違えたんじゃなかろうかというほどの凶悪な強さなので注意。

それと、本作の魅力を大幅に下げてしまっているのがエンカウント率の高さ。オートバトルが出来るので一回の戦闘にそこまで時間はかからないものの、ひたすらバトルを繰り返す展開になる。

次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介

※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、
多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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