アライアンス・アライブ(3DS)の基本情報・見どころ・レビュー・感想・評価

73.アライアンス・アライブ(3DS)レビュー・感想・評価

アライアンス・アライブ画像1

■タイトル:アライアンス・アライブ
■発売日:2017年6月22日
■開発元:キャトルコール
■発売元:フリュー
■定価:6,280円(税別)
■個人的ランク:B+

プロローグ・あらすじ

千年前、人間たちの暮らす世界に「魔族」による侵攻が行われた。
魔族は、この世界の「乱れたエネルギー」が自分たちの世界を脅かすものとして
それを管理するために侵攻、支配を行い、そして、地上に「大結界」を施す。

大結界によって地上の磁場は大きく乱れ、
気候は荒れ狂い、世界から「青い空」が失われてしまう。

そして、その「歪み」の影響から「黒き流れ」と呼ばれる海流が生まれ、
海を四方に引き裂き、多くの都市が飲み込まれた。

大半の人間は死滅し、わずかに生き残った者たちも海路を絶たれたことで
戦力を大きく分散され、やがて魔族の支配に屈することになった。

それから数百年、世界はいくつかの「ゾーン」に分断されて統治が進み、
魔族を頂点として新たな階級社会が築かれ、独自の文化が形成された。

だが、どれだけ時が流れようとも、人間たちの抵抗の炎が潰えることはなかった。

そして今、世界は再び大きく動き始める――

本作の見どころ

アライアンス・アライブ画像2

  • ・王道的なストーリーながら、人間・妖魔・魔族の3種が入り乱れた一風変わった世界観が面白い。
  • ・個性がハッキリとあり、感情移入しやすいキャラクター達。街の人一人一人にも個性がある。
  • ・快適なUI。戦闘の速度調整やスキップ機能などの設定付きで、サクサクと進められる。
  • ・オーソドックスで昔風のテイストのRPGながら丁寧な作り込みで安心して遊べる。

アライアンス・アライブの総評

なかなかに面白かった。優等生の域を出るほどのインパクトや鮮烈さは無かったが、安心して遊べる一作だった。

人間と魔族が対立する位置関係ではなく、世界の中に両者が溶け込んでいてその中に妖魔という一種が加わって三種の種族で成り立っているという設定も面白い

枠組みとしては王道的・オーソドックス・昔風のRPGだが、ドラクエ4やロマサガなどの他作を彷彿とさせる要素が盛り込まれていて、色んなRPGの面白い部分の良いとこどりをしようとしているのがうかがえる。冒険中にチャットのようなやり取りがあったり、今風の要素もしっかり盛り込まれている。

残念だったのがボイスが無かった点で、元々特にボイスの有無にはこだわりは無いが見た目が『いかにもボイスがありそうなゲーム』なのにボイスが無かったのが違和感として感じられてしまった。それと、『あれっ…これでもうラストバトル?』という終盤に尻すぼみ感を感じたり、タワーの建設やケイオシウム結晶など意欲的なシステムも色々あるのにそれらを生かしきれていないような消化不良感も感じてしまったのも残念だったところ。全体的にイマイチ没入しきれない地味な印象に落ち着いてしまった。

雰囲気が良かっただけに尚更もったいなく思えてしまったが、総じてはそれなりにクオリティの高さを感じる並以上には楽しめた印象だった。

アライアンス・アライブ(3DS)

フリュー 2017年6月22日

■関連商品

アライアンス・アライブ オリジナルサウンドトラック ~武力調停~(CD)

MONOMUSIK 2017年8月18日

アライアンス・アライブ HDリマスター(PS4)

フリュー 2019年10月10日

アライアンス・アライブ HDリマスター(Switch)

フリュー 2019年10月10日

アライアンス・アライブの音楽

全般的にオーケストラ調のしっかり骨太だった音楽という印象。バイオリンが前面に出た『メインテーマ』や大型モンスター戦の『イグニッション』の音楽は印象深い。あと『飛翔』の音楽あたりも良かった。

ただ、映画にも使われそうなほど壮大で芸術的にも思える反面、線の少ないアニメ調のビジュアルにはミスマッチに思えて、特別心に刺さった音楽も無かった。物語と並行して前面に出るのではなく、物語とは別に独立した立ち位置でゲームを独特に彩っていた印象だった。

アライアンス・アライブのシステム

斜め見下ろし型ビューで、ステータスUPがロマサガのように戦闘ごとに上昇していくレベルの概念が無いスタイル以外はオーソドックスなRPGで、街を巡って戦闘と買い物を重ねて強大な悪と戦っていく形式。

UI面は非常に快適で、戦闘の速度調整やイベントの早送り・スキップ等、サクサク進められる要素が盛り沢山。戦闘もシンボルエンカウントなので不要な戦闘は避けられる。

あとその戦闘は風変わりながらも秀逸なシステムがあって、ダメージを食らってゲージが溜まることで力が強化される『イグニッション』と武器を破壊して一度だけ大技を繰り出せる『ファイナルストライク』、この二つが難関な戦闘をギリギリで突破できる絶妙なバランスを編み出していて面白い

ドラマチックな物語、ちいさなメダルのような物集め要素、タワーの強化やサポートシステムなど他にも見どころは沢山あるが、最も本作で大きかった要素は前述したUI面と戦闘システムだったと思う。

ただ、要素の多さ的に意欲的だったわりにはそれぞれがうまく溶け合っていなく、蛇足だったり中途半端だったりした感もあったのは否めなかった。

次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介

※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、
多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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