ザンキゼロ(VITA)の展開

71.ザンキゼロ(VITA)の展開

ザンキゼロの展開

いきなり、崩壊した街に投げ出された状態でゲームがスタートした。

何が何やら分からぬまま、街の中をヒタヒタと歩いてみる。

グラフィックは……まあ、美麗とは言えないかなー、
細かい装飾的な部分の意匠は入っているけどリアルさとはちょっと遠い感じ。
まあ移動画面ならこんなもんかな。


怪しい女の子の幻影?がこれ見よがしに誘ってるかのように眼前に現れるが、
これをガン無視して街中の散策に励む。


うむ……何にも無い。


諦めて女の子が向かった方へと進むと物語が進行したが、
ちゃんとキャラがボイス入りなのはナイス!(重要なシーンのみだけど)

一人称視点で眼前のものを〇ボタンで調べるシステムはダンガンロンパ同様だな。


ここでこの作のメインキャラクターと思しき人物たちが一挙に現れたが、
それぞれの第一印象はこんな感じだった。

ショウ&ミライ…とんでもない状況の中、面白おかしく茶化して言っている感じが何だか不愉快だった。
しかし悟空とフリーザの声というのは物凄く感慨深かった。よくこのお二人を呼び寄せられたもんだな!

リョウ…変わったやつだなーと思ったが、あまり関心は湧かなかった。
何となくダンガンロンパではやられキャラのような印象。

マモル…マッチョのお医者さんというのは新しい。
しかし頼り甲斐ありそうな人だ、筋肉質というのはこういう状況下ではそれだけで頼もしく思えてくる。

ユマ…ぽっちゃりで、立場上のためかどこかニヒルで上から目線に感じる女性。
あまり好印象じゃなかったな。
しかし体型が体型だけあってほんと食への関心が深い人なんだな。

リンコ…パッと見、可愛い!性格も良さそう!って感じで一番好印象だった笑
けど外見で判断してダンガンロンパで一度痛い目見たからな……
この女も何かしら裏があるのかなーとか思いながら見ていた。

サチカ…腕がなぜか義手という変わった女の子。能天気そうな子だなーとしか最初は思わなかったが、
彼女との会話を見るに、彼女は物語のキーマンであることは疑いの余地はなさそうだ。

ゼン…初めは普通のイケメンに見えたけど、何か狂気じみたものを感じる……
これはこれで新しいなあ、わりと好印象だった。
一筋縄ではいかなそうだけどデキそうな男で頼り甲斐ありそう。
ちょっとダンガンロンパの王馬を彷彿とさせる。

ミナモ…うーん、警官女性というのはともかく、関西弁なのがちょっと好かなかったなあ。
まあ良い人そうではありそう。


それにしても、この状況は一体どういうことなのか……
ダンガンロンパを意識してしまうと『同じオチ』も考えてしまったがまさかそれはあるまい……
ショウ&ミライの存在からするに監視者は必ずいるはずだが、この時は皆目見当もつかなかった。

監視者は8人以外にいるのかなと思ったけど、
そう考えるとそもそも本当に世界は滅亡しているのかも怪しい気がしていた。
意識の中の世界なのか、現実か、
そしてこの状況は造られたものか、そこもまた現実か……


漂流してきた島の散策。

序盤の敵がまさかヤギとはなあ~。
武器が木の棒なのはいかにもサバイバル生活な感じがして良い。


廃墟の中はちょっと、いや結構怖い

ここで突如、衝撃的な展開に。


ま……マジかぁーーー?!!

いきなり可愛かったリンコちゃんが……

表情が……エグ過ぎる……!!

これはトラウマもんR指定入る絵だわ……

やっぱダンガンロンパを手がけたとこが作っただけあるな……
という露骨に無骨な表現だった。


そしてその後の展開にも驚いた

差し込まれるオープニング。


な……なるほどなるほど、そうか、そういうゲームなのか!!


みんなのプロフィールを見るに、七つの大罪も絡んでいる話のようだ。

しかし、壮絶なプロローグだった。
一気に引き込まれた。

エクステンドマシンはファミコンみたいだけど趣向的にあえてそうしたんだろうなー、
何かわざとらしい感じがあまり好めなかったが、これはこれで後々馴染んでくる。

ステージ1

最初はパーティーキャラはお気に入りのキャラの4人で進めていたが、
後々で『肉体的なシステム上』全員の力を合わせないとやっていけないことを知り、
好みの云々は関係無くパーティーキャラは入り乱れるようになる。


廃墟はただでさえ不気味な感じでサイレントヒルナナシノゲエムを彷彿とさせたが、
そこにヤギが出るというのもそれはそれである意味不気味な感じだった。

このあたりではまだチャージ攻撃という手段を知らなかったので、
とにかく〇ボタンでヤギをぶん殴りながら先へ進む。

出る敵は野生のヤギのみだが今にもゾンビとか出てきそうな雰囲気で怖い。


と思ったらほんとに出たーーーーっ!!!


マジか、ザンキゼロってもっと違った感じのサバイバル生活を楽しむゲームかと思っていたんだけど
まさかこんなサイレントヒル寄りなゲームだったとは……

階段を昇り降りするだけで一日過ぎる設定はちょっと…いや結構違和感
1フロアーの探索にどんだけ時間をかけているんだ。
まあ便宜上仕方ないのか。


攻略ビデオなるものを見たが、これは……

エグい話だけどあるあるなのかなあ、自分もそう遠くはない業種の仕事をしたりはしていたけども。

編集長には腹が立ったが、実際遠からぬ人間も世の中には結構いるのかもしれない。


それにしても、シルエットをベースとしてアクセサリーを個性としたデザインが上手いなと思ったり、
ここまでしハルトの内部に入り込んだこのビデオの制作者は一体どんな人間だ?と思ったりもした。

ボスは最初見た時ほどの脅威は無く、普通に撃破。


ゼンはやはりヒネたところがありながらもデキそうなやつだ。
きわどい発言をしながらも自分に正直そうなので、この男が黒幕ってことはないかな…と感じていた。

ステージ2

ザンキゼロ画像3

ハルトを主観的に眺められるのは何だか新鮮。
周りからはこんな風に見られていたんだなあ……と。


舞台は一転してステージ1の時とはガラリと変わる。
これはこれで新鮮だけど、恐怖感からは大分遠のいた感じ。


ここでは、ゼンが一人で勝手な行動を起こそうとする

おっ……ちょっ、ゼン!!
何勝手なことしてんだ!!

おかげで状況が大ピンチに。


何とかピンチは脱することが出来て先へ進めたが、
でも、後々になってこれはパーティーの絆を深める布石の一つになったのかなと考えられた。


このステージでは、このゲームを始めて最初の大ピンチが訪れる。


イノシシが恐ろしい!!!


どこからかドッドッドッ……と音が聞こえてきて、
突然色んな人の悲鳴が起こると同時に画面がシュワシュワ~となって、
何が起こったのか分からず『何だ何だ?!!』となったが、
それが『イノシシの体当たりによって仲間が殺された状況』なのだと気付く。

このイノシシには終盤にまで悩まされることになる。

ドッドッドッ……の音が聞こえるたんびに心臓が圧迫される思いだったなー。


攻略ビデオは、これまた実際にありそうな話だった……どの話も生々しいな。

しかしゼンはやっぱり好きなキャラだ。
人間らしいところを見せているのもまたギャップ萌えで良い笑

あとショウがフリーザのサービストークをしてくれたのが良かった笑
最初は腹立たしいと思っていたショウ&ミライも
慣れてきたのかトークを楽しむ余裕が生まれてきたな。

ステージ3

このステージではクリオネの存在が不気味だったな…
今まではあくまで人間が化け物に立ち向かうような構図で見ていられたけど、
クリオネを加えると化け物対化け物のような感じに思えて興ざめだったので、
クリオネは自分は必要最小限でしか使わなかった


そしてこのステージはステージ1以上にホラー色の強いステージで、
感覚としてはそれこそサイレントヒルをプレイしているのと大差無いような感覚のプレイだった。


ここでも嫌~なイノシシが出てくる。
こんな無機質な場所なんてイノシシが生活できる環境には思えないんだがな~、
どこにでも敵はいるんだなと思うと安息の地はどこにも無いんだなと思えて、そこもゲンナリだった。


この頃になってようやくチャージ攻撃を覚えて、これまでより有利な戦いが出来るようになった。
食事にはあまり困らず、ストレスもほぼ無縁で、尿意だけたまに訪れる感じで
そっちの面の苦労はあまり無かった。

ただ、拠点の拡張は倉庫以外はかどらず
(チャージ攻撃を知らなくて部位破壊によるアイテム収集が出来なかった理由もある)
工作室なんかは早く拡張したくてしょうがなかったのを覚えている。


今回の攻略ビデオはそう胸をえぐられる感じではなかったが、
そのボス戦は今までと趣向が変わっていて二重の意味で胸をえぐられた

一つ目は相手が相手だったというのと、
二つ目は……こいつ、未だかつてないほど強え!!

特に
「見ィ~つけ…」ブシャアアアアア!!!
『何だこの範囲攻撃!!』となるほど強力で、これはトラウマもんだったな……

ここでは一度全滅まで追い込まれた。


この後のクロスケが出てきた時の展開も衝撃的。

このあたりが本作で一番面白かったあたりかな?と思える。

ステージ4

ザンキゼロ画像4

ステミスカイ……
ダンガンロンパの経験を経た身としては、『無茶ゲー』なんだろうなと思いやってみたら……

おっ、わりと普通に遊べる……?

と思ったけどやはり無茶ゲーだった(でもダンガンロンパよりは遥かにマシ)。


ガレージキッドでガレキ、か……うまく考えたもんだなあ。

しかし、7人だったはずが8人、余った一人は?

クロスケは何者?

一つ謎が氷解しても別の謎が生まれる展開は見応えあり、うまく飽きさせないように出来ていた。


このステージでは謎解きに悩まされたなー、
一桁しか無いダイヤル錠のように試せるパターン数が少なかったので、
総あたり的に全てのパターンを試せば先へ進めたので謎が分からなくても詰まることは無かったけど…

クリアしてから攻略サイトで謎解きを見て『こんな謎だったのか…』と知って
リアル脱出ゲームをやっていた身としてはちょっと悔しかった。


あとここでは戦闘面でも悩まされた
水のあるところの暗がりでいきなりドスンとダメージを喰らったと思ったら
キャラが死亡していて、振り返ったら新キャラのシャチみたいなやつに襲われていたり……

あととある逃げイベントでは逃げ道を間違えて袋小路に追い詰められてしまって、
一方的に惨殺されてゲームオーバーになってしまったり。


そしてここのボスにも一度やられてゲームオーバーにされた……
二回目やった時も辛勝だったなー、ステージを増すたびにボスが強力になっていって、
この先やっていけるのか…?とちょっと不安になった。


ただこのステージでユマの印象はグッと上がったな、
ゼンも相変わらずカッコいいし、パーティーの絆がどんどん深まっていく印象があった。

ステージ5

作中、一番緊張感の無かったステージ

こういうところでゾンビとか出てきてもあまり怖くない…
やっぱりロケーションって大きいんだなーと変なところで感心。

ここでは新たなザコ敵が現れて最初は『でかっ!』と思ったが、
ただでかいだけではなくカタい上に攻撃力も高いので、攻撃されて昇天されたことが何回かあった。
敵は大体正面にしか攻撃してこないからサイドに回り込んで攻撃するのが定石なんだけど、
こいつはどんな反射神経しているのかサイドに回った時に
『何だおいッ!』とばかりに高速でクルッとこっちを向くのでやりづらかったなー。


ただ、ボス戦はこれまでの苦戦を考えたら意外にも初回で倒せた
(とはいえ不意打ちのスプラッシュ攻撃で2人ほど殺されたけど…)


このステージも謎解きのようなギミックがあったけど、特に詰まることは無く。


攻略ビデオはこれもあるあ……無いか。
でも子供より恋愛相手を大事にしてしまうってのはよく聞く話だよなーと思った。


ここのラストでは衝撃の事実を知る。

この展開は正直意外だったし、萎えたりもした。
まさか今まで戦っていた相手が〇〇〇〇〇だったなんてなあ……
ダンガンロンパスタッフらしい発想だなあとも思った。

そしてもう一つ、ある人間に対しての大きな疑惑をここで抱くことに。
いや、自分もそうなんじゃないかなーとは思っていたけど……
でも何か違うというかしっくりは来ていなかったんだよな。

ステージ6

ザンキゼロ画像5

シルバーストという技が使えるようになる。

これは一回も使わなかった。


そしてステージはまた一転して暗たんとした場所に……


そしてやはり
リンコちゃんのイメージがガラガラと崩れてゆく……

まあダンガンロンパの時ほどの衝撃は無かったけども。


ステージ自体は今までより更に難しくなった印象はあったけども
(顔だけのやつがうざかったが)新キャラの鳥?含めそんなに苦戦はしなかったかな、
謎解き要素もあったけど大して難しいわけでもなく先へ進めていた。

それよりもどうやっても壊せない壁があって、
クリオネを使ったりチャージ攻撃したり色々したんだけども一向に壊すことが出来ず……
それをどうやって壊すのかが一番気になったステージだった。


ボス戦はこれは初見殺しだったなー、初めは倒し方が全然分からなくて一回全滅。
分かった後も最終形態の攻撃範囲が異常で、
5~6人ほど殺されてボロボロ状態の残った人だけで何とか倒したという……辛勝だった。


そしてここでは、色々と衝撃の事実を知ることになる。

この展開は目まぐるしいながらも衝撃の連続だったなー、
意外にもあいつがアイツで、そして一人が復活不可能になり、そして黒幕を知り……

あの黒幕の表情の変化が『んんんんんーッ?!』となったのを覚えている。

ステージ7

ここは作中で最も大変な場所だった。

場所もエグいし、あと敵がエグ過ぎる!!

名付けるなら『ワープマン』

今までも未来科学というよりファンタジーな傾向はあったけど
この敵は物理法則を完全に無視していてファンタジーそのものだった。

めちゃめちゃ厄介だったなー、これまでの戦い方は通用しないし、
気付いたら攻撃を受けていることもしばしばだし、何度拠点を往復したことか……


ただ、このステージにはダメージを受ける罠があって、
それは敵も喰らうようでバシバシ打撃が当たっているのを見て笑ってしまった


このステージではワープマン以外にも顔だけのやつも厄介で、
なぜだか大量発生した顔だけのやつに囲まれて全滅してしまったこともあったな。


かなり心を消耗したステージだったが、
ボス戦は苦戦はしたものの一回で倒すことが出来た。


ここでもまた色んな新事実を知ることになるんだけど、
しかし、『復讐』のためとはいえここまで回りくどいことをするとは……
しかもリスキーだし、方法も手段もちょっと納得いかないところがあったかな。

そしてここで一つ大きなカタルシスが訪れるんだけど、
それが後になって見るも無残に崩されることになる……
どんでん返しからのどんでん返し、
この突き上げてから叩き落とす展開は虚無感がありながらもお見事だった。

まあそれはともかく、被害者の気持ちは被害者にしか分からないよな……
復讐が必ずしも喜ばれる行為とは限らない、というのを考えさせられたシーンだった。

ファイナルステージ

いやー最終ダンジョンだけあって壮大なダンジョンだった。

罠や仕掛けもギッシリ詰まっていて、
ツルツル滑る床の上で死んじゃって
アイテムが回収できなくなってしまったり!!

穴から下の階に落ちたらいきなり爆発が起こって
何が何やらわからぬまま四人昇天してしまったり!!


ストーリーではカタルシスから壮絶に叩き落された後、
ラスボスが現れて最深部で「こっちには来るな」と言う。


「じゃあ行くのやめよっか!」

って言えないのがゲームなんだよな~、
いや実際『行かない場合』を考えたりもしてしまったよ。

ラスボスが何をするかは知らんけど拠点でただ安穏と過ごしていればいいだけだし
(巨大なヤドカリはたまに出るけど)
こっちはこっちで好き勝手やっていればいいんじゃね?と考えたりもした。


しかし今までのアレが茶番だったとは……黒幕の立つ瀬が無い……


ラスボス戦は壮大な戦いだったものの、一回目で撃破。

思えばボス戦で一番しんどかったのはステージ4か6だったな。


晴れて、エンディングを迎える。


正直、サチカについてはマモルは「奇跡」とか言っていたものの、
あまりに出来過ぎていて自分は『ファンタジー』というヒネた受け取り方しか出来なかった。

でも、エンディングは感動した。

『ザンキゼロ』のタイトルで最後の最後に驚かされるとは!!


そして、一人一人のメッセージ……

あれは涙ものだった。

みんなそれぞれの姿を見て、みんな全員にしっかり感情移入をしていたんだなあと感じる……
キャラクターへの感情移入という意味では他になかなか類を見ない作品だったかもしれない。
ペルソナ4に近いくらいの感慨があった。

最後の最後はご想像にお任せという終り方だったが、
自分としては『多分こういうことなんだろうな』というのがあって清々しかった。

全体を通して、死んでいるはずのキャラがイベントシーンにちゃっかり出ていたり
システム的な矛盾があったりで興ざめだった部分もチラホラありはしたものの、
総じてかなり楽しめた一作だった。


戦闘は『これといった戦い方』が存在するため途中から単調になってしまった感はあったが、
まあ戦闘を押しとしたゲームではないからこんなものだろうか。


ブッ飛んだ設定がファンタジーに頼らずもっと理に沿ったものだったら良かったものの、
でも十分衝撃の展開は楽しめた。


ちなみに、拠点拡張だが寝室がまったく拡張できなかったため、
全員の友好度は最後まで初期値のままだった。

物語上では凄く絆が深まっている感じだったけど、
このギャップがちょっと虚しいところだったな……


ただ、友好度をMAXにした場合どうなるかをネット上で見たんだけども、
『クソッ!!こんなものが見られたのかッ!!』と思った反面、
『あ……これは興ざめだわ……
友好度MAXを知らないままクリアしておいて良かった……』

とも思えた。

  • 1
  • 2
Page top
▲