71.ザンキゼロ(VITA)レビュー・感想・評価
■タイトル:ザンキゼロ
■発売日:2018年7月5日
■開発元:ランカース
■発売元:スパイク・チュンソフト
■定価:6,800円(税別)
■個人的ランク:B+
プロローグ・あらすじ
西暦2018年。
あの夏の夜。
たった一晩で、世界は終わっていた。
廃墟が漂うこの地球(ホシ)で、僕らはまだ、生きている。
ビル、住宅、電柱、車、信号機、アスファルト…廃墟が漂流する地球。
現代文明は滅び、昨日までの日常は海に沈んでいた。
壊れた世界とそこに残された理由を、僕らはまだ知らない。
本作の見どころ
- ・世界が滅びて自分達しかいないという特殊な状況下でサバイバル生活を楽しめる。
- ・ダンガンロンパのスタッフが携わった、トリッキーで破天荒なストーリー展開。
- ・個性的で魅力あるキャラクター達。会話シーンが多く、個々の物語があって感情移入しやすい。
- ・ホラー要素が強く、薄暗い廃墟でドキドキの冒険と異形の存在との戦いが楽しめる。
ザンキゼロの総評
色々と新しい要素を盛り込んだ意欲作。『滅びた世界で始まる数人だけのサバイバル生活』というフレーズから自分が思い描いたゲームとはちょっと違ってはいたものの、それでもかなり面白かった。
長所と短所がハッキリと現れていて、長所はまずキャラクターに魅力があって感情移入出来た点(自分は特にゼンが好きだった)、破天荒なストーリーでその後がどうなるか気になりながら楽しめた点、一つ一つ現れる未知の廃墟を恐々ながらも探索と冒険を楽しめた点。
逆に短所は、システム面に粗削り感があって色々と不便さが感じられた点。(袋小路で敵に塞がれたら脱出不能、アイテムの渡し方や収納法、戦闘システムの単調さなど)あとは、思ったほどサバイバル感は感じられなかった点。(一長一短だが難易度が自由に変えられるため、生き残っていけるかどうかの怖さが無い)、ストーリーに科学を前提とはしながらもファンタジー感が強く、何でもアリ感が感じられた点など。
総じて、ダンガンロンパほどの夢中になる没入感は得られなかったものの、飽きが最後まで無く『早く続きがしたい』と思えて、クリア後にはザンキロスを感じられるほどには面白かったという印象だった。どんでん返しがあり、希望を感じる終わり方なのも良く、次回作があればまた是非やってみたい。
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ザンキゼロの音楽
基本的に探索中はSEのみの無音なので、音楽自体が数少ない。そのため、良し悪しは関係なく数少ないBGMということでエクステンドTVやプロフィール画面、あとボス戦の音楽はよく頭に残っている。全般的に良曲の数々というわけではないが、物語の雰囲気をよく盛り上げてはいたと思う。ダンガンロンパのスタッフが作ったとだけあって曲調が似たテイストだった。
ザンキゼロのシステム
ジャンルとしては3DダンジョンRPGにアクション性を持たせた、ダンジョンマスターに似たちょっと変わった形式。
攻撃はボタンプッシュのみで出来るが、リアルタイムなので咄嗟の判断力が求められる。そしてチャージ攻撃や部位破壊、連携攻撃といった要素もあり、戦闘はシンプルながらもちょっとした奥行きが楽しめる仕様となっている。
買い物やお金の概念は無く、持ち物や装備品は基本現地調達。各キャラクターには経験値に応じてスキルポイントが与えられ、それを様々なスキルに振り分けることで戦闘能力の向上や、拠点の拡張、アイテム性能の向上などを行うことが出来る。
他にも、サバイバル生活ということでスタミナやストレス、尿意といった概念があったり再生(エクステンド)システム、ソイネマッチング、シガバネシスムといった独自の要素もある。
ゲーム難易度は自由に変えられるのでアクションが苦手な人でも楽しめるようになっているが、自分は敵の強さが程々という2段階目(ノーマル感覚)で進めて数回ゲームオーバーを経てクリアした。ボス戦は若干初見殺しなところもある。
次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介
※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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