エナジーブレイカー(SFC)の基本情報・見どころ・レビュー・感想・評価

70.エナジーブレイカー(SFC)レビュー・感想・評価

エナジーブレイカー画像1

■タイトル:エナジーブレイカー
■発売日:1996年7月26日
■開発元:ネバーランドカンパニー
■発売元:タイトー
■定価:7,800円(税別)
■個人的ランク:A

プロローグ・あらすじ

教皇と輝皇妃という二人の創世主が存在する世界が舞台。
この世界は一度崩壊し、長い時間をかけて復活しつつあった。
再び人類に審判が下されようとするそのとき、
ザムリアという名の島に住む一人の女性が不思議な夢を見る。
夢の中で失われた記憶と謎を求めて、彼女は冒険の旅へと出発するのだった。

本作の見どころ

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  • ・SFC末期の作で、全般的に作り込みが丁寧かつ上質で、様々な面でクオリティの高さを感じる。
  • ・主要キャラクターそれぞれに個性があり、一人一人の物語が深く綴られているのが魅力。
  • ・風変わりなクォータービューのタクティカルバトルで、独自性と戦略性がある。
  • ・良曲の多い音楽。メロディアスで場の雰囲気と調和していて、各シーンがBGM込みで印象に残る。

エナジーブレイカーの総評

SFC末期頃に出た作とはいえ、全体を通してかなりの良作という印象を持った本作だった。

会話の言葉一つ一つが、当時のゲームとしてはよくあった『ゲーム内の言葉感』があってリアリティが薄く、イマイチ感情移入しづらかったのは否めなかったが、それでも主要キャラクターの物語がそれぞれ深く掘り下げられ、メインストーリーもだんだんと壮大になってきて、心地良くストーリーを楽しめた。素晴らしい出来だけにSFCというプラットフォームであることが惜しくて、リメイクしても良いように思える。

他にも、戦闘システムや音楽が本作の大きな魅力。ちょっとした戦術の差で勝利と敗北が左右されるタクティカルバトルは面白く、挑み応えある戦術性が楽しめた。音楽はマリオンの歌を初め印象深い曲が多く、本作の良さの大部分を占めている部分であると思える。

ただ、冒険する舞台は狭い上にバトルに時間の大半を奪われるので、わりと冒険に割く時間は少なかった。

エナジーブレイカー(SFC)

タイトー 1996年7月26日

■関連商品

エナジーブレイカー サウンドトラック(CD)

ハピネット 2006年11月22日

100パーセント遊ぶ エナジーブレイカー 無限戦術サバイバルブック(書籍)

芸文社 1996年8月1日

エナジーブレイカーの音楽

良曲が多し。同メーカーだからかエストポリス伝記の音楽に似たテイストのものが多い。

前半はあまり感慨を抱かなかったが、後半に行くにつれて『寒空の下』『荒野を吹く風』『氷穴の墓標』など気になる曲がポツポツと現れるようになってきた。作中ダントツで良く感じられたのが『とどかない想い1・2』で、自分はエナジーブレイカーというと真っ先にこの曲を思い出す。その曲をはじめ全般的に哀愁が漂う曲調のものが多かったように思うが、そんな中、バラサイト戦の『狂戦士』、勇ましい感じで後半戦を思わせる『青の地平に』、同じく勇ましい感じで終盤戦っぽい『祈りの鐘は鳴らない』あたりは迫力系の良曲に感じた。

良曲というわけではないが『過去の狂騒』の不吉な感じも頭に残っている。

エナジーブレイカーのシステム

感覚としてはシミュレーションRPG。戦闘画面のみならず全面的にクォータービューの画面構成で、タクティクスオウガのように高低差があって立体的。上下左右の移動が最初は慣れるまで若干戸惑う。

戦闘は専用の画面は無く、移動画面のまま戦闘を行うのが少し珍しい。バランスポイント(BP)を消費して行動を行うシステム、エナジーポイント(EP)を火や水等の属性に振り分けてその各ポイントに応じて技を閃いて使えるようになるシステム等も独特で、戦い方には戦略性が問われる。難易度は詰まるほど難しいところは無かったが、一筋縄ではいかない場所もいくつかあって何回か全滅もしたので、易しくはない。

会話には『態度』というコマンドがあり、『普段のまま』『強気に出る』などこちらの出方が決められるが、これはあまり生かされていなかったシステムだった。ただシナリオ面の完成度は高く、説明等がザックリしたところもあったが主人公が女性であるところも含め他のRPGにはなかなか無い見どころが随所にあった。

次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介

※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、
多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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