幻想水滸伝II(PS)の展開

69.幻想水滸伝II(PS)の展開

幻想水滸伝IIの展開

まず、フルアニメーションのオープニングムービーからスタート。
グラフィックの質はお世辞にも綺麗とは言えないが、
悪そうな男の邪悪な笑みが強烈に頭の中に残っている。

物語の冒頭、戦争中の真っただ中で
襲撃、逃走、裏切り、滝に飛び込んで逃亡という
いきなり凄まじい展開から物語は始まる。

前作では新鮮だったクォータービューの戦闘画面で、
敵味方が同時に攻撃し合うスピーディーなシステムは健在で
相変わらず爽快感があった。


懐かしのビクトールフリックが登場し、彼らの砦を拠点に
まずは文字通り『おつかい』の地味なイベントから進行していく。

ゲンゲンが何だか可愛い
でも隊長と言われているだけあって主人公達よりちょっと強い笑

燕北の峠を主人公と幼馴染みのジョウイボルガン
アイリリィナ(ドラクエ4のマーニャとミネアみたいだ)の5人で乗り越える。

今作では戦闘中に『いっしょに』という特定の仲間同士の協力攻撃があって
MP等も使用せず何度でも使えるんだけど、
主人公とジョウイの全体攻撃が非常に強力
雑魚敵戦では他のメンバーの活躍がほとんど見れないくらいだった。


その後、見るからにおてんばな感じのお姉さんのナナミが合流。
凄いブラコンそうだが……まさか恋愛系に発展とかは無いよな……
彼女との協力攻撃は一体相手にはなかなか役に立つ技だったが、
たまにナナミがサボってお茶を飲むのが面白いんだよな~。

それから主人公達が殺されかけそうになるあわやというところで
ビクトールとフリックに助けられるというニクい演出が入ったあと、二人が仲間に入るのだが…

ん……

思ったより二人のレベル、高くないな……

前作では(自分はだけど)二人のレベル、もっと高かったと思ったんだけど
時間が経って腕が鈍った設定なのかちょっと残念だった(^^;

傭兵隊の砦~トトの祠

村が次々と滅ぼされていく衝撃のイベント、
そして『こいつ絶対悪魔か何かに乗っ取られてるだろ!』
ってくらい顔グラが凶悪なルカ皇子が再登場…
凄く印象的だった凶行のイベントシーンが発生する。

『ブタは死ね!!』

の名言?もここで登場。

ビクトールやフリックすら尻尾を巻いて逃げ出したくらいだから
彼はただのイカれた男というわけじゃなくて相当ーな強さなのだろうが、
まったくこいつは見れば見るほど腹立たしかった……

前作のクリア時の主人公達を全員召喚して
ぶっ潰してやりたいくらいだった。



ここで、初の戦争イベント発生。
シミュレーション好きの身としてはこれは萌えた。
動けるマスが少なくて、あくまでミニシミュレーションという感じだったが…
戦闘シーンは多数対多数で、デア・ラングリッサーを彷彿とさせたなあ。

ミューズ~クスクス

簡易的な仕掛けのあった遺跡をサクッと突破して、通行証を手にミューズへ。

大人のヒルダのフリをしたナナミに、アレックスのフリをした主人公、
あと二人の息子のピートのフリをしたジョウイ…
という無謀ななりすましをして突破を試みる。
だが当然門番を騙せるはずもなく、「お前がぁぁぁ~?」と言われてしまう笑

あとここでは、夕暮れの中でジョウイを待っているシーンが印象的だった。
恐らく戻ってはくるんだろうな……とは思ったが、
実際戻ってきた時はホッとして心が温まったのを覚えている。
ゲーム中の見下ろしアングルとは違ってイベント用の特殊な横アングルになっていたのもまた良かった。


だが、そのジョウイが……

どんな理由があるにせよ、あの行動は納得できなかったな。


そして、またしても王国軍に追い立てられるように逃亡劇に。

頼りにしていた拠点が一つ、また一つと奪われて
別の地に追い込まれていく展開は面白く、ワクワク&ハラハラとさせられたところだった。

サウスウィンドゥ~本拠地入手

ここで、ビクトールはとある重要人物(女性)の死を知る。

その人物はビクトールとなかなか深そうな関係のようだったが、
ビクトールは内心相当ショックだっただろうに「…まあいいさ」と流していたところに
彼の大人さと、戦時中の出来事であるという背景を感じた。


ノースウィンドゥでは、前作でも出たネクロードが出現。

彼を倒すためにと星辰剣を取りに洞窟に向かったが、
星辰剣とビクトールが良いコンビで、絡みがコントのようで面白かったな~。
高飛車なのが逆に良い味になってしまう星辰剣のキャラが好きだった。

ここでのボス戦のヘカトンケイルはなかなかに苦戦したっけかな。


そして、王国軍に立ち向かうために軍師であるシュウを味方につけようとするが、
この時アップルが物凄く身体を張っていたのが印象的だった。

そこまでして……
と思ったが、実際シュウがその後大活躍するので、彼がもしいなかったら…と思うと怖い。
主人公達がクリアまで辿り着けるのは
実はアップルのおかげであるところが大きいんだよなあ。

あと、この時のリッチモンドがニクい活躍をしてくれてカッコ良かったな~。
あれは『うおおおおおっ…!!』となった。

その後、またも戦争イベントに。
この時の『光のない戦場』のテーマが良くて、音楽も戦いもシビれた、
まるでファイアーエムブレムをプレイしているかのような感覚だった。

トゥーリバー~グリンヒル

幻想水滸伝II画像3

フィッチャーというやつが現れる。
んんーー……何だか、顔グラが胡散臭くて裏切りキャラっぽい……
と思ったが、ただの情けないキャラだった(結構活躍はするんだけども)。


このあたりで初めて攻略サイトを見たのだが、
プレイ時間の関係で
どうあっても仲間に出来なくなったキャラがいることを知る。


108人全員集める気満々というわけではなかったけど、これは萎えたなあ……

最初からやり直すのを少しだけ迷ったが、やはりそんな気にはなれなく、
『そんな最初からやった人には厳しすぎる条件入れるなよ…』
かなりテンションがダダ下がりになってしまったあたりだった。


チャコは最初かなり腹立たしくて『この悪ガキめ!』と思ったけど
わりと良いやつだったみたいで、後でガラッと印象が良化する。
しかも物語の進行上、結構目立つ立ち位置に立つことになる。

マカイもまたも顔グラが怪しくて(名前も怪しいし)裏切りキャラになりそうだな……
と思ったがこの男もただの考えの浅い男だった。

シドは……何だこいつ、怖っ!!
あのチャコがあんなに怯えるとは(^^;

この後の、トゥーリバーを三位一体となって守る戦いはかなり胸が熱くなった。


グリンヒルはここはよく覚えている、独特の音楽が好きだったなあ~。
学校に潜入することになって何だか変な展開になったなーとは思ったが、
それも含め、音楽と一緒に堪能していた。

途中で音楽が変わってしまった時は悲しく思ってしまったくらいだったな。

シュトルテハイム・ラインバッハ3世は前作を知っている身としては笑わせてもらった笑


ここにもまた王国軍の魔手が伸びるが、
ニナがわりと度胸ある子だなーと驚かされた。
しかし、フリックとなあ……
フリックはフリオデが強く頭の中に残っているだけに、この組み合わせは違和感を感じた。

あと、ジョウイ……相変わらず、真意はよく分からなかった。
彼なりに思うところがあっての行動なんだろうけど、
それにしても主人公達の存在を粗末に扱いすぎな気もする。

ナナミも物分かり悪い子供みたいでちょっとイラついてしまったな。

そんな中、クルガンとシードがわりと人格者だったのが驚いた。
特にシードなんて『ザ・敵』って感じに見えていたんだけどな~。

マチルダ~ルカ・ブライト戦

大分拠点が充実してきて、賑やかになって
『軍としてしっかりしたものになってきたなー』と感じるのが感慨深い。

ビッキーは相変わらず不思議ちゃんだったけど、可愛かったな~。


マチルダ編では戦争イベントでただ指をくわえて見つめているだけなのが悔しかったなー、
ゴルドーは見ていてある意味ルカより腹立たしかった
(しかもこいつがやけに後々まで粘って嫌なところを見せ続けるんだよな~、
こんなやつがトップとかマチルダの人間が可哀想だ…)

この後、キバ軍達との激しい戦いが始まる。
敵で切れそうだった策士のクラウスとこちらのシュウとの頭脳戦みたいな形だったが
こちらが上回る形で勝利。


トラン共和国に向かうところでは懐かしの前作の戦闘曲のアレンジが流れたが、
あまりカッコ良くは無かったかな……
幕末降臨伝ONIで流れた前作の鬼神降臨伝ONIの戦闘曲を思い出した。

トラン共和国は大きく前作と絡むところだったけど、
前作をやったのが20年以上前だったからほとんど覚えていなくて、あまり感慨深くはなかったな……

街の音楽は『ああ~、何かこんな感じのが流れていたなあ』とうっすら覚えていたけども。

前作をやって直後に本作をプレイしたらかなり思うところがあったんだろうけど、
データ引継ぎもしていなかったので、前作の主人公も現れず……
カスミは前作で好きなキャラだったけど、今作ではあまり思い入れは持てなかったな。


そして、本作で一番印象的だったイベント……ルカ・ブライトとの戦い。

こいつは、口だけじゃなく本っ当に強かった。

戦闘の音楽も印象深かったが、
自分の第二軍、第三軍を次々と突破してくる……!!

自分の一軍は、主人公、ナナミ、キニスン&シロ、リィナ&アイリの6人
それまでは固定メンバーが入る時だけリィナを外す、というようにやっていたが、
一軍も二軍や三軍に比べて突出して強いというわけではなかったので、内心かなり焦っていた。

が、それでも愛着持って育てていた一軍、何とか撃破!!

総勢18人で迎え撃つルカとの戦い、この規模は幻想水滸伝ならではだったなあ。
他の仲間もただの数揃え用のお飾りではなく
ちゃんとレベルを上げておいた方がいいと思わせられた、良いイベントだったと思う。

しかし、ルカ・ブライトはラスボスか、ラスボスに次ぐくらいの存在だと思っていたけど
まさか中ボスだったとは……
これはまさかの衝撃的な展開だった。

ただ、あまりにルカの存在が強力過ぎてその後の展開が弱弱しく思えてしまったが……

ほんと、幻想水滸伝2で一番楽しかったところがどこか?と聞かれたらココと答えるだろうな。
最後、ルカが少し人間らしいところを見せて倒れていくのも感慨深かった。

和平交渉~グリンヒル解放

ルカがいなくなって何となく気が抜けてしまった感もあったが、
テンガアール&ヒックスのサブイベントをこなしたり
仲間をぼちぼち集めたりしながら先へ進む。

『和平交渉』……

和平交渉ね~、RPGの和平交渉において平穏に進む試しってまず無いんだよな~FF6然り……

本作も『やっぱな…』という感じだったが、それを見越していたシュウがさすが過ぎる

予見能力が神がかり過ぎ。


ティントではルカほどの衝撃は無かったものの、
ネクロードが周囲の人をゾンビに変えながら
ジワジワと浸食するように侵攻してきたのがなかなか見ものだった。
グリンヒルほどではなかったもののここの音楽もカントリー的な感じで好きだったな。

こちらの世界とは違う類の話をしていた星辰剣とシエラの会話も感慨深かったし、
ネクロード戦の戦闘曲もルカ戦ほどではなかったものの好きだったなあ。


グリンヒルを解放するためのもはや慣れとなった戦争イベント。
それは普通に突破したが、その後にグリンヒルで戦ったボーンドラゴン
こいつはこの作中で一番苦戦したボスだった。

正直、ルカ・ブライト戦よりしんどかった…!!

ロックアックス解放~皇都ルルノイエ

最後の決起集会で、最終決戦っぽい様相になる。

広間には今まで集めた仲間の数々が集まり、
『ああ、あれはあそこで仲間にした人か』と感慨深かったが、
結局自分が頑張って集めた仲間は全部で90人ほどだったので、
全員集めていたらさぞ圧巻の眺めが拝めたことだろうなあ。

元々時間制限の関係でどうあっても全員を集められないことは知っていたので
そこまで頑張って集めるテンションにはならず
ある程度集めた時点で諦めて、戦争イベントに臨んだ。

最後の最後までシュウの策がキラリと光っていたなー、彼無しでは本当に成立しない勝利だった。

ロックアックス城でとある重要イベントが発生。

これは……ある程度、想像はしていたんだよなあ。

そして、想像があったからか、感情移入が足りなかったか、
そこまでこみ上げてこなかった。

それが逆に悲しく思えたな……

淡々と表現されていたせいもあったのかもしれないけども。


そして、ついに訪れたラスボス戦。

しかし、シュールなことに
自分は最初それがラスボス戦だとは思わなかった。

やけに壮大な戦いだなとは思ったけど、それからエンディングを迎えたのを見て、
振り返ってみたら
『何だあれがラスボスだったのか!』と思ったという不思議な形。

本作はマルチエンドらしいが、自分は『108星を集めず、国の代表となる』という
恐らくは作中最も面白みのないであろうエンディングを迎えた。


全体を通して振り返ってみると……

何だろう、作の出来としては前作にもヒケを取らなく良いはずなんだけど、
思い出補正のせいか名作をプレイし過ぎたせいか、
前作受けた感動には至らなかったというのが正直な感想だった。

確かに、面白い。
間違いなく、秀作であり、傑作。
グイグイ惹きつける力はあるし、やってもやっても先へ進めたくなるスリルをはらんだ展開は
今どきの作でもなかなか無く、作の地力を感じはした。

が、そこまで良いと思わなかった考えられる一番の要因は
身近な重要キャラに感情移入があまり出来なかったところ

普通のプレイでは攻略を見ずに仲間を全員集めることは難しいところもキツい。

あとはルカ・ブライトの存在が強力過ぎて、終盤が尻すぼみに感じてしまったところも痛い。


が、自分は前作の印象をあまり受け継がず、データも引き継いでいなかったので
作の良さを堪能しきれなかった部分も多かったと思う。

本作をやるなら前作をやってあまり間を置かず、データ引継ぎで、
うまいこと攻略サイトの展開を見ずに、仲間の入れ方だけを見て進めるのがお勧め!

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