67.イースVIII -Lacrimosa of DANA-(VITA)レビュー・感想・評価
■タイトル:イースVIII -Lacrimosa of DANA-
■発売日:2016年7月21日
■開発元:日本ファルコム
■発売元:日本ファルコム
■定価:6,800円(税抜)
■個人的ランク:A
プロローグ・あらすじ
赤毛の冒険家アドル・クリスティンは
客船のロンバルディア号にてエレシア大陸へと向かっていた。
しかし、その旅の途中で巨大な海洋生物に襲われ船は沈没してしまう。
海に投げ出されたアドルは九死に一生を得て呪われた島・セイレン島へと漂着する。
この島には独自の進化を遂げた様々な生物が住みついていた。
アドルは漂着した仲間とともに拠点となる村を築いていく。
そして、アドルは夢の中で青い髪の少女・ダーナと出会う。
アドルとダーナの冒険が描かれる。
本作の見どころ
- ・アクション性は程々ながら、テンポ良く爽快感を感じる戦闘。歯応えある戦いを楽しめる。
- ・圧巻の作り込み量。料理や釣り、地図の作成、クエスト、迎撃戦、好感度などサブ要素が豊富。
- ・未知の領域を探索する冒険感の楽しさ。山地や洞窟など、様々なロケーションを堪能出来る。
- ・狭い範囲の世界が冒険の舞台ながら現在と過去を行き来する壮大な物語で、良BGMが盛り上げる。
イースVIII -Lacrimosa of DANA-の総評
充実したボリュームと、骨組みがしっかりした安定感に支えられた、かなりの良作だった。
軸はアクションRPGだが、まずそのアクション部分がしっかりしていて飽きずに戦闘を楽しめる。敵から攻撃を受けそうなきわどい瞬間で攻撃回避アクションを発動し、強力なスキルで敵にカウンターを浴びせる戦闘のワンシーンは快感そのもの。
料理や釣りなどのサブ要素や、地図の制覇率、人物図鑑、クエスト達成率などやり込み要素も多く、目新しい要素は少ないが良質なサブ要素を豊富に盛り込んだ充実ぶりは安定感や王道RPG感の類似性も相まってドラクエ10を彷彿とさせた。
BGMもファルコムサウンドの良さを存分に引き出せている良曲揃いで、冒険の楽しさや物語を盛り上げている。
欠点を挙げるとしたら、ところどころ差し込まれるロード時間の多さと若干の長さ。それとこれは良くも悪くもだが、全体として物語に温かみが強いために時としてご都合主義的にハッピーな方向に物語が引っ張られて、それがぬるく感じてしまう点。
ただ、欠点より魅力の方が圧倒的に多く、全体を通して最初から最後まで楽しくプレイ出来た。生き残るための共同生活、キャラへの愛着、そして別れの寂しさ…そのあたりがしっかり堪能出来たのが良かった。
■関連商品
イースVIII -Lacrimosa of DANA-の音楽
ファルコムサウンドは特徴的で分かりやすく、個人的には好きな面とそうではない面があるが、本作は好きな面が全面に出ていたと思える良曲ばかりの一作だった。全般的に迫力があってテンポの良い音楽が多いが、作柄を意識してか民族的なテイストの曲も多かった。
冒険感あって迫力あるフィールドの音楽の『SUNSHINE COASTLINE』、幻想的でその場の雰囲気をよく表していた洞窟の音楽の『ERODED VALLEY』、しっとりしたどこか哀愁を感じる曲でメインテーマの旋律も入っている『YESTERDAY IN ETANIA』などが個人的に好きだった曲だが、一番好きだったのは急き立てられるような激しさと切ない悲壮感が一体化した『ICLUCIAN DANCE』。
イースVIII -Lacrimosa of DANA-のシステム
見下ろし型のアクションRPGで、レベルの概念があり、敵と戦うごとにどんどんと強くなっていく。お金の概念は無いが、物々交換のような形で強い武具を手に入れたり強化したりすることが出来る。
戦闘システムは結構凝っていて、ボタンに応じて様々な攻撃アクションスキルを発動出来るほか、ゲージが溜まった段階で発動できるEXTRAスキルという超必殺技の存在があったり、敵の攻撃の瞬間に合わせてボタンを押すことで発動できる回避アクションやガードアクションがあったりする。基本的に操れるキャラは一人だけだが、主人公のアドルだけではなく仲間にチェンジして戦うことも出来る。
漂流村の拡張や、大量のモンスター相手に仲間と協力しながら戦う迎撃戦、釣りや地図の評価などのサブ要素など、やり込み甲斐のある要素が数多く揃えられている。
プレイ時間は自分は普通にプレイして40時間強だった。
次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介
※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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