ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス(3DS)レビュー・感想

64.ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス(3DS)レビュー・感想・評価

ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス画像1

■タイトル:ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス
■発売日:2014年6月5日
■開発元:アトラス
■発売元:アトラス
■定価:7,538円(税込)
■個人的ランク:A

プロローグ・あらすじ

『ペルソナ3』サイド
主人公が通う「月光館学園」文化祭が台風で中止に。
"特別課外活動部"の仲間たちが残念がっていると、どこからともなく不思議な鐘の音が聞こえる。
突然彼らは全員ベルベットルームにワープし、更にベルベットルームごと異変に巻き込まれる。
気が付くと、そこは見知らぬ高校の文化祭会場だった。
事態の把握のために様子を伺っていた彼らの前に"特別捜査隊"を名乗る高校生たちが現れ……。

『ペルソナ4』サイド
主人公と"特別捜査隊"の仲間たちが「八十神高校」文化祭を楽しんでいると、
突然不思議な鐘の音が聞こえ、窓の外に本来あるはずがない時計塔が出現。
その異変と時を同じくして、校内にシャドウの反応が確認される。
シャドウを撃退するため戦う少年少女たちだったが、
そんな彼らの前に見知らぬ学校の"特別課外活動部"を名乗る高校生達が現れ……。

本作の見どころ

ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス画像2

  • ・ペルソナ3と4の夢の共演。原作ではありえなかった両作のキャラの会話が堪能出来る。
  • ・ただのお祭り作品ではなく骨太で見応えあるストーリーで、心に迫る台詞の数々に胸が打たれる。
  • ・世界樹の迷宮シリーズを踏襲したシステム面。3Dダンジョンを舞台にマッピングを楽しめる。
  • ・戦略性に富んだ戦闘やダンジョンのパズル要素など、歯応えのある難易度。

ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンスの総評

一口に言えば『システムは世界樹の迷宮、パーティーはペルソナ3&4のキャラ』という一作だった。

主に良かった点はストーリー。重いテーマを含んでいるが想像以上に骨太で、特に後半以降ガラリと展開が変わって、涙を流してしまったシーンも。キャラクターがコミカルな感じに大きくデフォルメされているので感情移入がしにくかったのが難点だったが、ボイスが至るところに挿入されていたり、音楽がクオリティが高かった部分で雰囲気がカバーされていたのが救いだった。

システム面は世界樹の迷宮シリーズと比較してもかなり丁寧に作られている方で、多彩な謎解きやパズル要素が行く手を阻む。中には詰まりかけるほど難解な謎もあって歯応えがあったが、食傷気味になるほどのボリュームと敵の手強さで後半はダレてしまい、モチベーションが保てなかったのが残念だった部分。

全般的にしっかり作り込まれていて安心してプレイ出来るが、戦闘バランスが若干悪かったり、半分以上のキャラクターはベンチのままで共闘感が薄かったり、細かい不満要素もチラホラ。プレイ時間も60〜70時間とガッツリ遊べたのは良かったが、冗長な印象もあったのでもう少しコンパクトにまとめても良かった気もした。

ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンス(3DS)

アトラス 2014年6月5日

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ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンスの音楽

スタイリッシュでボイス入りの戦闘曲など、しっかり『ペルソナ』しているのが良好。ただのお祭りゲーではなく、しっかりナンバリングタイトル並に手が込んでいると感じられる所以がこの音楽だったと個人的には思う。同じダンジョンでも階層が変わると曲が変わるのも良く、曲数の多さも目を見張る。原作の音楽(アレンジも)が入ったりしているところもプレイ済みの人はニヤリとなるところ。

好きな曲は、戦闘曲全般に、ホラーテイスト剥き出しの放課後悪霊クラブのテーマ、ラストダンジョンのテーマやエンディングテーマ、あと哀愁漂うオープニングテーマも後になってから好きになった。

ペルソナQ シャドウ オブ ザ ラビリンスのシステム

ベースは世界樹の迷宮で、一人称視点の3DダンジョンRPGスタイル。踏破した道を自分でマッピングして地図を作成するシステムもお馴染みのもの。

この作で特殊なのは、ペルソナ3or4どちらの主人公を選択するかによってどちらの作をベースにストーリーを進めるか、視点が変わるところ。ただし仲間は両作を合わせた膨大な数のキャラクターの中から選ぶことになるので、攻略上の違いはほとんど無い。

ダンジョンはかなりギミックが多く、ペルソナには両作とも無かった要素なので、これは賛否がありそう。個人的には『かなり凝った仕掛けで面白い』と前向きに受け止められたが、中にはただ面倒なだけに感じられたものもあった。

戦闘はオーソドックスなターン制バトルだが、両作であった『総攻撃』の発生ルールがやや異なったり、サブペルソナの概念があったり、ここにも世界樹要素が盛り込まれている。

次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介

※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、
多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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