ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて(PS4)レビュー・感想

60.ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて(PS4)の展開

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めての展開

・イシの村~デルカダール

オープニング終了後、まずは神の岩を目指すことに。

グラフィックがめちゃめちゃ綺麗だ!!

水の流れや洞窟の岩肌、高い山からの景色、
まるで旅行に来たような感覚で眺めを堪能していたのを覚えている。
中ボス戦でスモークとの戦いに。
ドラクエ2でイチ雑魚敵だったスモークが11で序盤の中ボスとは……
強さ的に言えば妥当なあたりになるのか、と感慨深いながらも思った。

ヒロインのエマは可愛いし、いかにも幼馴染みという感じの振る舞いでいいんだけど、
ベタ過ぎるというかオーソドックス過ぎるというか……もう少し個性的でも良かったかなあ。

村を出ていく時にエマが離脱して、家の中で何かをしている風だったんだけど
外の窓から覗いてみたらうっすら何かをしている様子のエマが見えた。

うーーむ、細部のこだわりがリアル!

デルカダールでは城下町の雰囲気が凄く良くて浸っていた。
特に夜の雰囲気が凄く良い。
ただ、ここでまさかの展開に……

ドラクエとしては結構衝撃的な序盤の展開ではなかろうか。

・ナプガーナ密林~ホムラの里

デクの妻のミランダがめちゃめちゃ美人。

つり目なところに少し勝気さがうかがえるけど、この嫁も昔は盗賊稼業だったという設定があった気が。
ただの腰巾着だと思っていたらデクめ……

ナプガーナ密林ではふしぎな鍛冶が出来るように。
初めはシンプル過ぎるミニゲームだなとしか思っていなかったけど
作る物が上質になるごとにだんだん難しくなっていき、
攻略用のスキルも増えて複雑化してきてからは面白くなってきた。

そして崖の眼下にはなぜかサイクロプスがのしのしと歩いているのが見える……

今戦う相手では無いんだろうけど、怖っ!

別の土地へ移ってからは、ホムスビ山地(ゼルダで出てきそうな名前だ)を経てホムラの里へ。
ホムラの里はジパングの音楽が流れて、
嬉しかった反面、手抜き感も感じてゲンナリした。
完全新作なのでメインテーマに過去作の曲を使うのは個人的には控えてもらいたかったが…

ただ、子供の姿をした大人のベロニカの設定は斬新で面白いなと思った。
純粋に可愛いし(幼女萌えとは違うと断言する)。

・サマディー城下町~ダーハルーネの町

しっかりレベルを上げているためか、ふしぎな鍛冶もフル活用していて装備が万全なためか、
本作は全然苦戦どころがなく、簡単に思える。
全滅はもちろん、誰も死ぬことが無ければピンチに陥ることすら無い。

ただそんな中、ウマのレースだけは難しかった。

先頭のシルビア、速っ!!

何とか二位にはなれたものの、
一位のシルビアは途中から姿がまったく見えなくなっての屈辱のゴールだった。

あれを初見で打ち負かす猛者はいるんだろうか…

そんなシルビアがまさかの仲間になり、ダーハルーネでは船をゲット。

猫のスーツベロニカ様用に購入しようとして、
1200Gとあったので普通に買おうと思ったら12000Gの間違いで焦った。
まあ鍛冶三昧でお金がめちゃめちゃ溜まっていたので普通に買えてしまったけども。

・バンデルフォン~ユグノア城跡

グロッタの街では仮面武闘会というなかなかにユニークなイベントが。
なかなか気合いの入った連戦になりそうだったのでしっかり準備を固めて行ったけど、
やはり大して手強くはない相手ばかり。
カミュが打ち負かされていたので、うちのホープのカミュを倒すとはどんな猛者が?!と思ったけど
やはり大したことはなかった。
それよりドラクエ4の音楽の方が気になった……
まあ4の戦闘曲は大好きなので嬉しいっちゃ嬉しかったけど。

グロッタの地下をサクッとクリアして、ユグノア城跡でロウとマルティナを仲間に。

ちなみに、色々と仲間には加わったけど
パーティーはずっと主人公・カミュ・ベロニカ様・セーニャで不変のまま。

・ソルティコの町~メダチャット地方

この辺りで印象深かったイベントは、何と言ってもキナイと人魚のイベント
恐らくは本作の目玉イベントと言っても過言ではないほど、
印象深く、切なく、感慨深いイベントだった。
自分は真実を告げたが、果たしてどちらが正解と言えるのか……
どちらも正解であり、どちらも間違いでもあるとも言える気がする。
海底王国ムウレアにある人魚の家を見たらこれまた切なくなった。
多分あそこでささやかながらも幸せな生活を送ることを夢見ていたんだろうなあ。
人魚……

メダル女学園では『何か一人変なのがいる!』と思ったら
腐った死体がセーラー服を着ていて笑った笑

壁画世界では魔法の鍵をゲット。
今作は盗賊の鍵は無いらしい。

サブクエストではカンダタが出てきたが、大して強くはなくてちょっとガッカリ。
どうせ出るなら立場的にも強さ的にももっと大きい扱いにしてもらいたかったなー。

・クレイモラン城下町~命の大樹

やっぱりあったか、RPGの定番・雪の地方。
ムンババをサクッと倒し、エッケハルトに「何てことをしてくれたんだ!」と怒られ笑
ここで戦ったリーズレットはなかなかに強かった。
雪だるまで動けなくされてからの氷のグループ攻撃は少し肝を冷やした。
ただ、リーズレットは個人的になぜか好印象だったので、殺されなくて良かったと思った。
後で酒場を訪れたらちゃっかりリーズレットと女王が仲良く恋愛談義しながら飲んでいた笑

あとエッケハルトが唱えた『ポカ ポカ ズマパ!』は3のポカパマズのオマージュだと気付く。

聖地ラムダを超えて、命の大樹へ……

ここの本作で大一番となる一大イベントは、正直、衝撃的だった。

やるなあ、ドラクエ!!

FF6を彷彿とさせたけど、まさかのまさか、ここまで明るかった世界が一変するとは……

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて画像3


・海底王国ムウレア~デルカダール城

まさかの間の抜けた顔の魚くんに。
ここまで主人公達が追い詰められたのはドラクエ史上初ではなかろうか……
エビに食いつき、およげたいやきくんのようにおっさんに釣られる。

最後の砦ではデクの妻のミランダと再会。
ああ……相変わらず美人だ。
あとエマと感動の再会。
しかし、ベロニカ様の味を知ってしまった今となってはなあ……

その後、連戦になったけど、どれも楽勝
むしろグレイグが要らないくらいだった笑

ただ、このあたりからだんだんと難しくなってきている傾向があったが、
屍騎軍王ゾルデこれまでの戦いの中では一番苦戦した
影を呼び出されての連携攻撃がかなりキツかった。

その後、グレイグが仲間に。

まさか彼が仲間になるとはなあ。

しかし、鎧を着ている時はカッコいい将軍という感じだったけど、
私服になったら普通のおっさんという感じになったな笑
しかも有名なエロ本を見て驚くなどキャラがギャグ化しつつある……

・ドゥーランダ山~ソルティコの町

ハゲたやつらだらけのドゥルダ郷へ。
冥府を経て、ロウが再び仲間に……
それはいいんだけど、んー、どうにもこのあたりは野郎ばかりでムサかった(ドゥルダ郷も男ばかりだし)。
いつ戻ってくるんだ、我らがベロニカ様は。ベロニカ様はっ。

メダチャット地方に行き、再びプチャラオ村へ。
ここでは主人公のパレードの格好を見てめちゃめちゃ笑った
プチャラオ村はみんな深刻な顔をしているのに、
目の前でフリフリ踊っていてケンカを売っているとしか思えない
(村の人はまったく気にしていない感じなのもまたいい)
しかし勇者の印象をここまで落としてしまうのもどうか……

フールフールは何とフリーザの名言を放ってくる。
おいおい……同じ鳥山明が携わっているとはいえ、お遊びが過ぎないか……
笑えればいいってもんじゃないと思うけども。

ソルティコの街では再びシルビアが仲間に。
おやっさんがパレードの格好をした時はまた爆笑してしまった。

まーた男かっ。

しかも命の大樹前ではベンチだったやつらばかり……
狙ったかのように一軍だったメンバーは出てこない。

・ユグノア城跡~グロッタの町

ユグノア城跡では嘆きの戦士&バクーモスに大苦戦。
眠らされたり、最大HPを半分にさせられたり、呪文の威力を半分にさせられたりするのがエグい…
ついにゴリ押しでは勝てなくなってきて、
しっかり戦略を練って戦うやり方に切り替えざるをえなかった瞬間だった。

いつの間にかグレイグの超はやぶさ斬りやロウの奥義、
シルビアのハッスルダンスに助けられている自分がいる…

もしかしたらこのメンバーの中で一番使えないのは主人公なんじゃなかろうか。

グロッタの町では強制的にカジノをやらされることになり、
ストーリー上でカジノ通過させるなよ…と面倒に思って萎えたが、
ジャックポットで一気に30万枚のコインが得られて笑ってしまった。

妖魔軍王ブギーも結構強かったな、死にそうにはならなかったけども。

その後マルティナが仲間に。

うーん、本当に一軍が出てこない……

・クレイモラン~聖地ラムダ

今度は雪の地でカミュ編。
鉄鬼軍王キラゴルドもかなり苦戦したが、マヤのイベントでは不覚にも泣きそうになってしまった。
これは良いイベントだった。
が、一軍だったはずのカミュが思いのほか使えなくなっていて愕然としてしまった。
以降、一軍は完全にカミュに取って代わってグレイグが務めることに……
カミュは全体攻撃が強いので雑魚敵相手にはいいんだけども、
ボス戦となると超はやぶさ斬りを使えるグレイグが圧倒的に優位なんだよなあ。

シスケビア雪原で突然現れた魔竜ネドラは、またも大苦戦

苦戦どころか初めて全滅してしまった相手だった。

二回目に何とか倒し、そして、そして……

聖地ラムダでは、勇者を放棄したくなってしまった。

世界なんてもうどうでもいい……

ベロニカがボロボロになりながらも最後の力を振り絞ったシーンが凄く印象的だった。
セーニャが短髪になり、ベロニカの力を受け継いだが何も思うことが出来ず

ドラクエをクリアせず投げ出すわけにはいかないので、失意に暮れながらもプレイを再開。

・神の民の里~クリア

ここからは一気にストーリーが進み、
勇者の剣を手にしてラスボスのいる城、天空魔城へ。

ロウやグレイグ、セーニャ、マルティナが特殊な装備をして見栄えが豪華になったら、
カミュとシルビアが急にみすぼらしく見えて、王族を護衛する付き人のように見えてしまった笑

邪竜軍王ガリンガはなかなかに強かったが、バクーモスや魔竜ネドラほどは苦戦せずに撃破。
ホメロスもわりとあっさりと撃破したが、何とも報われない最期だったな…
ラスボスもそこそこ強かったが、思ったほどは苦戦せずに一回目で撃破。
無事にエンディングに辿り着けた。

クリアしてからは、クリア後の展開へ……

この展開には度肝を抜かれたが、
サブタイトルである『過ぎ去りし時を求めて』がまさかここで生きてくるとは……
過去へ行かないと物語が進まないのは分かっていたが、ここは凄く悩んだところだった。
村に戻ればエマが待っているし、過去へ行ったら残された人たちはどう過ごしていくのだろうか。
やりきれない思いのまま、結局は過去へ。

そして、ベロニカとの再会……
デルカダールでウルノーガを倒した後ベロニカが泣きだしていたけど、自分ももらい泣きしてしまった。
現代に残してきた人には本当に申し訳ないけど、本当に良かった。

総じて、裏のボスを倒す前の段階までで70~80時間ほどプレイしたが、
短時間で集中して一気に進めてこれたので、かなり濃密に楽しんだ時間をもらえた一作だと思う。

グラフィックが綺麗で没入感が強く、かつ良い意味でドラクエ感を堪能出来て、
ストーリーもボリューミーかつドラマチックなので心地の良い70~80時間だった。

ただ、ドラクエ史上最高傑作か?というと、個人的には疑問。

理由としては、3・4・5のような鮮烈な印象を植え付けらえるほどの斬新さに欠けるという点。

RPGは分野として開拓しきっている感があるので
ここから斬新なものを生み出すのは難しいだろうけども、
オマージュや過去作の使い回しが多用されていてチープな印象を受けた部分が少なからずあった。
現代RPGの限界が見えてきたということなのだろうか……

クリア後の要素も引き伸ばし感が強く、
サブタイトルを絡めているわりには本編のオマケ止まりの印象だったのが残念。

でも傑作であることには違いは無く、
減点材料を加味したとしても最上位に食い込むことは間違いない一作。

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