ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて(PS4)レビュー・感想

60.ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて(PS4)レビュー・感想・評価

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて画像1

■タイトル:ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて
■発売日:2017年7月29日
■開発元:スクウェア・エニックス、オルカ
■発売元:スクウェア・エニックス
■定価:8,980円(税抜)
■個人的ランク:A+

プロローグ・あらすじ

主人公である「あなた」が16歳をむかえる日。
あなたは、自身が伝説の「勇者」の生まれ変わりだと知ることになる。

自らの運命を確かめるべく、
大国デルカダールへ向け、若き勇者は旅立つ。

しかし、そこで待ち受けていたのは
人々からの歓迎ではなく……

本作の見どころ

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて画像2

  • ・堀井雄二×すぎやまこういち×鳥山明の御三家が生み出した安定の『ドラクエ』。
  • ・PS4というプラットフォームを生かした、臨場感溢れる美麗な背景グラフィック。
  • ・シリーズの集大成感を感じる圧倒的なボリュームに、細部まで練り込まれた設計。
  • ・仲間や世界の人々が織り成す壮大な物語と、王道的ながらもドラマチックで意外性のある展開。

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めての総評

※PS4の3D版をプレイしたので、それについての総評です。

集大成感を感じる、さすがの一作だった。まさに会心の一作。やり込めば100時間を超えるだろう圧倒的なボリュームだが、一つ一つの要素がしっかり練られていて飽きを感じず、夢中になったまま最後まで進められた。

PS4というプラットフォームで繰り出された美麗なグラフィックによる恩恵は計り知れず、リアリティ溢れるドラクエの世界にどっぷり浸って感情移入出来た大きな要素だったと思う。

王道的と言えば王道的な展開だが、予想だにしない意外性が盛り込まれていたり、人間模様が密に描かれていたので、それも飽きずに最後まで楽しめた大きな要素だった。

新要素であるふしぎな鍛冶やスキルパネルシステムも、シンプルながらも面白く、ナイスだと思えたポイント。

ただ、マイナス要素も無いわけではなく、いくつか羅列すると…
・背景のリアリティが強過ぎて、アニメ調のキャラクターとのギャップが不自然に感じてしまった点。大分リアル寄りになったため、ボイスが無いのが不自然に感じてしまったほどだった。
ロード時間が多く、かつ長かった点。ただ待つだけにさせない工夫は施されていたものの、ストレスがあったのは否めなかった。
・集大成だからなのだろうけど、BGMや敵キャラなど色々と使い回しが多かった点。楽しいは楽しいがハッとするような目新しさはほとんど無く、3や4などの過去作に一番及ばない点はここだろうか。過去の威光に頼っていると感じてしまった部分がチラホラとあった。

と、軽視できないマイナス点もそれなりにあり、細かい部分で手抜き感を感じた部分もあったので、クオリティで言えば過去最大級の高さで最高のドラクエ感を感じたが、RPGとして見たら疑問。息切れしているところを何とかひねり出したような苦しさを感じた一作、という印象もあった。

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて(PS4)

スクウェア・エニックス 2017年7月29日

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ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて 公式ガイドブック(PS4版)(書籍)

スクウェア・エニックス 2017年8月29日

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ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて(Switch)

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ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めての音楽

全体的に、オーケストラ調の豪華さと柔らかく優しい旋律を感じるものでまとめられていて、心にスッと溶け込む良曲であるものの、アクセントに乏しく印象には残りづらいものが多かった。

そして集大成的な意味合いを込めてだろうが、過去作の曲が数多く採用されていて、個人的には使い回しという意味合いでそこはネガティブに映った。

ただ、クオリティはさすがのすぎやまこういちテイストでどれも高く、新曲で言えば、冒険感と勇ましさを感じながらも飽きないフィールドのテーマ『勇者は征く』やパレードの印象が強く焼き付いた『オーレ! シルビア!』、そしてベロニカの印象が強く焼き付いた『愛のこもれび』などが良かったところ。

過去作においても、7の『哀しみを胸に』、ドラクエ4の戦闘曲、6の『精霊の冠』、お馴染み『おおぞらをとぶ』等は心に沁みる、相も変わらずの良曲だった。

ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めてのシステム

本作の大きな特徴は、3D版と2D版、両方のゲームが用意されている点。自分は3D版をプレイしたが、リアリティ溢れる美麗なグラフィックは最後まで堪能できた点だった。

ゲーム性としてはオーソドックスな王道RPGで、これまでのオフラインドラクエの流れを踏襲している。

戦闘面はシンボルアカウントで、ダメージを受けたりするとたまに一時的なゾーン状態に入り、戦闘能力が向上したり連携技が使えたりするようになるのが新しいシステム(その分過去作にあったテンションシステムは廃止された)。戦闘に参加できるメンバーは4人までなのはこれまで通りだが、参加していないメンバーも経験値が入るのはありがたい点。難易度はしっかり戦力を整えて挑めばゴリ押しでも行ける易しめの難易度だが、後半になるにつれて難しくなっていき、仲間総動員で戦わなければならないほどならない場面も。

移動場面で新しく追加されたシステムがふしぎな鍛冶システムで、これは素材を投入するとミニゲームを経て新しい武器や防具を作り出せるというもの。このミニゲームがシンプルながらも面白く、結果が良いほど強い装備を作ることが出来るのでのめり込める。ただ、作り出せる種類はかなり多いため、結果的に大概の装備は鍛冶で生み出すことが出来てしまって武器屋はあまり要らず、お金が余るようになる…という事態に陥ってしまうことも。

一本道のストーリーのほかにお使い的なサブクエストも複数用意されており、クリア後の要素を含めると100時間ほど遊べるボリュームとなっている。

次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介

※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、
多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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