ドラゴンスレイヤー英雄伝説(SFC)の展開

58.ドラゴンスレイヤー英雄伝説(SFC)の展開

ドラゴンスレイヤー英雄伝説の展開

主人公はセリオスという王子様。

玉座からスタートするという時点で違いますな。

画面が凄く見づらい……

操作画面が左下に寄っているので嫌でも目線は左下寄りになり、
しかも視界が狭いのでやたらと動きづらい。

ドラクエ1のダンジョン内で視界が狭まっているのがデフォルトと言えば分かりやすい感じ。

世話役と思われる爺やから
「そろそろスライムいじめなどくだらないあそびはおやめになってくださいませ。」
とか言われていて笑ってしまった。

爺やが目を離した隙に家を出て、街すらも飛び出したらスライムと出くわしたが
うーん、確かにいじめとなってしまうほど弱い。

近くにあった洞窟に行ったらフクロウと出くわした。

勝手にそんな遠出していいもんかなーとか思いながら戦おうとしたら、
瞬殺で全滅。

!? 主人公弱っ!!

…いのか、フクロウが強過ぎるだけなのか?

ともかく、さすがにこれは負け確定イベントだったようで、全滅しても物語は進行。

街が襲われたり、地下牢に閉じ込められたり、
リュナンが加わったりなどの劇的な展開を経て、本格的な冒険がスタートした。

まずは、鉱山の街に囚われた人々を助けるためにそこに向かうことになったのだが…

仲間のリュナンから恐るべき言葉が。

「敵の司令官と戦うには我々はレベルが低すぎます。最低でも8は必要だと思います。」

メタ過ぎる、具体的過ぎる…!!

うーむ、わりとドラゴンスレイヤー英雄伝説ってラフな展開なのね……

しかも初っ端経験値稼ぎを強要されるとはなあ。

やらされている感が強かったが、頑張ってキッチリレベルを8まで上げて、
いざ、司令官打倒へ!!

…負けたじゃねーか!!
リュナンの助言空しく、全滅。

力の差は歴然だったのでどうしたものかと思っていたら、
先の街で強い武器や防具が買えたので、そこで装備を整えたら普通に撃破。

勝手に先に進んで次の街で強い武器を手に入れるような機転も必要になってくるということなのか……

そんな感じで先へ進んだら中ボスを倒すイベントがあり、
わりとあっさりと1章を突破して2章へ。

2章は1章と比較にならないほど歯応えのある章だった。

まずは船で新しい土地に移動し、新たな冒険が展開される……

街の中ではしょうもない押し問答があり、仲間だったゲイルがパーティーから外れる。

「お前お金取っただろ」「取ってねえよ、胸くそ悪い、もういいよパーティーから抜けるわ」
って感じの本当にしょうもない理由で貴重な戦力が抜けてしまって
大いなる旅の道中でそんな理由であっさり旅をやめてしまうもん?と思ったけど
人間らしいと言えば人間らしいのだろうか。

この地では『アジン』という魔術師風の敵が『こんな戦術もあるのか…』という
恐るべき手法で攻撃してきて、難敵だった。

まず、ひたすら眠らせる魔法を唱えてくる。

全員眠ったら毒の魔法を唱えてきて、
あとは相手の毒が回って戦闘不能になるまでジッと見守っているのみ…

このゲームの『毒』はHPが減るとかではなく
放置すると戦闘不能になるという仕様になっていて、それを利用した戦術だった。

こちらは全員眠っているので何もできず、
毒が回って全滅してゆく姿をただ呆然と見ているしかないという、
何とも歯がゆく、かつ恐ろしいシーンだった。

その後、仇敵となるアクダムと出くわすも強制負けイベントでやられてしまい、
そのアクダムを倒すべくサイレスの魔法を取得して、撃退。

2章のタイトルである『沈黙の呪文』とはこれのことだったか。

それから、仲間のローが抜けて(この抜けた理由として、サイレス使われたら
魔法使いの俺は何も出来なくなるじゃないかとか言っていたのは笑ってしまった)、
代わりにゲイルが再び仲間になり、2章を突破した。

ドラゴンスレイヤー英雄伝説画像3

3章あたりから雑魚敵との戦いがかなり苦しくなってくる

そして、慢性的な金欠にも陥ってくる……

新しい装備を導入しても即、次の街で更に新しい武器や防具が登場するので、
ここで買ってもまた新しいのがすぐ出てくるんじゃないだろうか……という疑心暗鬼にも囚われる。

わりと都合よく洞窟の宝箱などにそういう新装備が転がっていたりしていたので、
そういうところで何とか装備を追いつかせて進めていた。

紅一点のソニアが仲間になり、
以降主人公・リュナン・ソニア・ゲイルのメンバーで固定される。

とどまる仲間がいれば、ローのように付いていけなくて脱退する仲間もいて、
そのあたりは現実感を感じていた。

この章では突如現れた海賊に降伏を迫られるも、
『いいえ』を選び続けていたらだんだん海賊が弱気になってきたのが面白かった。

あと、黒ひげ危機一髪のミニゲームがあったのも地味に面白かった点。

4章では踊っていた国王と円陣を組んだ民が一斉に動き出す様が圧巻だった。

当時のドット絵のゲームであんな大人数を一度に動かしたゲームはそう無かった気がする…
(しかも踊ってグルグル回りながらだったし)

話の流れで、大凧に乗ってアクダムのいる建物の屋上から侵入するんだろうなというのは分かっていたが、
次に行く場所が分からず彷徨ったりしていた。

自称『知将ベラミス』との会話のシーンでは、
主人公一人のところを襲おうとしたものの仲間が来るのは計算外だったらしく、
ゲイルから「おめーバカじゃねえのか!そのぐらいのことアクダムでも分かるぞ!」
ツッコミを入れられていたのが笑えた。

5章で終わりかと思いきや、その後ろには終章が控えていた。

5章ではとある街の人から
「ギガゾンビの逆襲を知らんのか」とかメタなこと言われたけど、
考えてみたら同じエポック社だったのか。

相変わらず敵は強く、ラスボスの影との戦いでは戦力不足を感じて
レベル上げを行っていたほどだった。

ただ、戦闘自体はオートで戦えたので、そこまで負担ではなかった。

何とか影を倒し、本物のラスボスから「その程度で私を倒そうとは」とか驚愕なことを言われたが、
わりと影も本体もあまり強さは変わらず、本体を撃破。

晴れてエンディングへと突入した。

アニメシーン入りで気合いの入ったエンディングだったけど、
ソニアと結ばれるのかと思いきや
若干ストーリー上で絡んだだけのお姫様とくっついたのは合点がいかなかったな。

ソニアも主人公に気がある風だったし、長く一緒に冒険した仲間で美人だし、
ソニアとくっついてほしかったが……

全体を通して、王道的なストーリー展開でオーソドックスなタイプのRPGだけども、
一つ一つの会話が結構コミカルでシュールだったり、人間臭さを感じる一作だった。

会話に重きが置かれていたのはドラクエとは大きく異なるところで、
ドラマチックなやり取りが多いFFともまた異なるところ。

単調と言えば単調な展開だったが、
SFCの初期の方の作で第一作目であることを考えたら、
当時としてはなかなかに画期的だった方か。

頭に残りやすいBGMだったのも印象を底上げさせた要素だった。

ただ、ボスの専用BGMがラスボスのみだったのはちょっと残念だったかな…
(ドラクエも3まではそうだったけど)

この作よりも前に2作目をプレイしていたが、
2作目は本作より多少バージョンアップした印象だが、
本作で基礎は大体固まっていたんだなというのも感じた。

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