52.ソングマスター(SFC)の展開
ソングマスターの展開
主人公はソングマスターを目指すユーリ、そこに幼馴染の剣士シオンが仲間になり、
この戦士&魔法使いのバランスの良い二人組で物語は開始する。
当然二人ともレベルは1なんだけども、
そこにレベルが10もある妖精の王様で強力なエル・ラーンが仲間に加わる。
しばらくはこのエル・ラーン先生の加護を受けながら旅を続ける形となりそうだ。
と思ったら、
序盤の洞窟のイベントでエル・ラーンに「私はここにいますので先に行って下さい」と言われ、
無情にも戦線離脱…
いやいや、先生頼みますよ!!(むしろ残らせるならシオンに!)
まだ二人だけで何とかできるほどの戦力は整っていないのに……!
という心の叫びも空しく、先生は微動だにせず。
その後、大勢の雑魚敵にタコられて初っ端からゲームオーバーになってしまった。
くそう……
正直いきなり出鼻をくじかれて萎えたけども、気を取り直して冒険再開。
基本的に作りはオーソドックスなRPGっぽいが、口利き屋でアルバイトを紹介してもらったり、
乗り合い馬車の駅というのがあったり、
フィールドは簡略化されていたり、地味に特徴的だった部分がある。
キャラクターが顔グラ付きだったり、
アイテムも一つ一つアイコングラフィックが用意されているのは好印象。
戦闘は隊形を変えられたりはできるもののあまり意味はなく、
基本的には魔法押しで進めていく形のようだ。
敵のHPが分かる形式なのはありがたい。
ただ、エフェクトの時間が長く、テンポはあまり良くないかな……エンカウント率もやや高めか。
物語は、山賊退治を経て、ゴブリンとの交渉、王子の誘拐、レッドオーブ……
とだんだんと広がりを見せていく。
それにしてもダンジョンばかりなゲームだ。
まあフィールドが簡略化されているから自ずとメインはダンジョンになるのは仕方ないんだけども……
何かどこにしても岩の洞窟と木ばかりの森をただ歩いているだけのような気が。
グラの使い回しも程々にしてくれ。
そして随分と無造作に、道端にゴロゴロと宝箱が置いてある。
ドラクエ3のラーの鏡がある洞窟を彷彿とさせるけど、
誰が置いたのかなんて野暮なことを言うつもりはないけども、
もうちょっと置き場を考えてほしいもんだ。
その後、町を渡り歩きながら行動範囲は次々と広がり、一通り大陸をグルッと回れるくらいになる。
フェリオンという老人を探す目的があるものの、追いかけっこのように姿は掴めず。
町や地名の名前がなかなか頭に定着せず、次行くところがどこなのか分からなくなった箇所が結構あった。
このあたりから雑魚敵が強くなってきて、一回一回の戦闘がキツくなってくる。
最高級の魔法を使えば太刀打ちはできるんだけども、MPとの兼ね合いがあるのであまり連発は出来ず。
たまに魔法がまったく効かない敵も現れたりして、
ダメージがあまり与えられない直接攻撃で
チクチクダメージを削らないとならなかったりしたのはストレスだった。
オーブを集めている盗賊ギルドを追っているうち、その黒幕の存在と野望について知ることになる。
ふうーむ、どうも物語的にはエルフやドワーフなどファンタジー世界の存在がありながらも、
魔王が現れて世界征服を企まれるとか、異界の存在がすべてを破壊にしに来るとかではなく、
人間の野望や野心が世界を狂わそうとする血なまぐさい話みたいだ。
邪神を復活させて、世界を焦土に変えようとする……まるでドラクエ2。
しかしソングマスターのソングは
一体どこで関わっているのだろうか……
結構物事が大きくなっていっているわりに淡々と物語が進んでいくので
あまり印象深かったシーンは無いけども、
○○が全部奪われたら、○○が復活してしまう!!阻止せねば!!
って話は、まず全部奪われるよね。
一つも奪われなかったぜ!いやーよかったよかった!とかあってもいいのに。
そして、遂に国同士の大きな戦いへと広がっていった後、
主人公が実は○○という宿命を背負った○○だった!!みたいなお決まりの展開を経て、
ラストの匂いを匂わせるようになってくる。
のはいいんだけど、突如として現れた機械要塞。
な、何だこのSF展開は……
思い浮かんだのは同じSFCのRPGのスラップスティック。
あれも唐突なSF展開だったけど、あっちはロボットとかメカ系の存在が元々あっただけまだいい。
こっちは機械的な存在はこれまで全く出てこなかった純?ファンタジーな世界だったはずなのに…
そしてソングの存在とは……
ラストダンジョンは想像通り、メカメカしい要塞だった。
ラスボスはまあ、面白いグラフィックといえば面白かったけど、迫力には欠けたかなあ……
音楽と共に。
エンディングはドラマチックな演出を考えてなのか、
ドット絵を駆使したアニメムービーで描かれていたけども、
無理しないで普通に操作画面のままでやった方がよかったのでは……
頑張ったんだろうけど、絵の質が……
そして最後の最後で取って付けたようにソングが関わってきた。
ようやくここにきてソングが。
『ヤバい、歌という珍しい設定を元に作ってはみたものの、何か普通のRPGになっちゃった……
最後だけでも盛り込まないと!』感があったけど、
まあ、ドラクエも何がドラゴンのクエストなのかよく分からない作もあったしなあ。
最後に、恋愛関係はよく分からないところでそれぞれくっついた。
どこで良いムードになったか分からないユーリもそうだけど、
シオンはまさか序盤の小さなイベントでちょっと絡んだだけの子とくっつくとは……
分からんもんだ。
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