ソングマスター(SFC)の基本情報・見どころ・レビュー・感想・評価

52.ソングマスター(SFC)レビュー・感想・評価

ソングマスター画像1

■タイトル:ソングマスター
■発売日:1992年11月27日
■開発元:やのまん
■発売元:やのまん
■定価:9,437円(税込)
■個人的ランク:C

プロローグ・あらすじ

広大なアルビオン大陸にあるリムリック王国。
この国に属する孤島ティリスは、リムリック建国の地として、
そしてシンガーギルド発祥の地として名を馳せていた。

建国の父ケイン王が、光の神々を助け、暗黒の力と戦った恩賞として二つの宝を得た。
一つはティリスを含む自然豊かなリムリック王国と聖なる歌、聖詩歌の秘法の伝授であった。
神々は、ケイン王にこの秘術を教え、伝え広めるように諭した。
それ故、彼の王は、ソングマスターと呼ばれるようになった。

ケインの時代から、いく世代が過ぎたある時、
シンガーのギルドにシンガーを目指すユーリ・フェルムという少年がいた。
彼は、現在のギルドの長で、ソングマスターとして歴代でも名高い才能を持つロビントンの孫として、
幼くして類稀な資質を見せていた。
しかし、彼の成長にともない異常なまでに発達した能力は、
人々にとって、驚愕から恐怖へと変わっていった。
一計を案じたロビントンは、古き友人でエルフの王でもあるユーシス・エル・ラーンに相談を持ちかけ、
精神の修行をかねて、ユーリの幼なじみであるシオンと共に気ままな旅に出すことにした。
しかし、彼らの旅は世界を揺るがす巨大な陰謀に巻き込まれて行く。

本作の見どころ

ソングマスター画像2

  • ・魔法という存在の代わりに『歌』を使って攻撃したり回復したりする一風変わった設定。
  • ・テンポの良いストーリー展開。ワールドマップは簡略化され、地名を選択するだけで移動できる設定。
  • ・オーソドックスなゲーム性。変わった設定ながらも、戦闘やシステム面など、王道的なスタイルを取っている。
  • ・敵のHPが分かったり、説明書がしっかりしていたり、細かいところで凝っていたり親切設計だったりする。

ソングマスターの総評

正直、部類としてはクソゲーに入るんだろう…『歌』という要素を扱いながら、それをまったく生かしきっていなく、『魔法』をただ『歌』と呼んだだけ、くらいの意味のない扱いだったのが残念だった。これであれば魔法の代わりに歌武器という要素を使ったカブキロックスの方がまだ特殊感があったように思う。

新しい要素を取り入れているようでその実オーソドックスなRPGなのだが、ゲームバランスが悪かったり描写が稚拙だったり、普通のRPGとして見ても質は悪い方なので快適な面白さとは程遠い。ひとまずテンポ良く話が進むので折れることなくラストまではたどり着けたが、無類のRPG好きやクソゲーも楽しめるくらいじゃないとモチベーションは続かなさそう。クソゲーならクソゲーで、ネタにできるような際立った要素があれば面白いもんだけど(アンシャントロマンのように)そういうのも無く無個性なので、特にどういう人にお勧めできるというのが思い浮かばないのも残念…

ソングマスター(SFC)

やのまん 1992年11月27日

ソングマスターの音楽

これも正直、パッとしたものは思い浮かばない…良い曲かどうかはともかく街のテーマは印象的で頭に残りやすかった。なぜか全体的に明るく、軽妙で緊張感のないアップテンポな曲ばかりだった(戦闘曲も含み)。元々重苦しい世界観ではなかったが、この無駄にジャカジャカとさせた軽妙さは作品に重厚感を感じさせなかった要因の一つだったと思う。

ソングマスターのシステム

基本的には、世界を冒険して町やダンジョンを巡りながらモンスターと戦い、経験値やお金を得てキャラクターを強化させていくオーソドックスなRPG形式。

フィールドは行き先を選択するだけでその場所に行けるロマサガのようなスタイルで簡略化されている。ただ、歩行速度が当時の時代状況を考えてもかなり遅く、フィールドが簡略化された良さを帳消しにするほどのストレス感だった。

戦闘の形式はキャラクターを移動させることができるタクティカルバトルっぽい形式だが、『っぽい』だけで戦略性はなく、その実ドラクエのようなコマンド式のオーソドックスな戦闘と何ら変わりはない。そしてゲームバランスは悪く、例えば雑魚敵が異様にタフだったり、通常攻撃がほとんど意味をなさなかったり、弓が異様に強かったり…それに引き換えボス戦はそこまで苦戦する場面はないので壁に当たることはないが、もっと調整をしっかり行ってほしかった。

グラフィックは特別綺麗でも悪くもなく。

次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介

※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、
多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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