48.ブレイブリーセカンド(3DS)レビュー・感想・評価
■タイトル:ブレイブリーセカンド
■発売日:2015年4月23日
■開発元:シリコンスタジオ
■発売元:スクウェア・エニックス
■定価:5,980円(税抜)
■個人的ランク:C+
プロローグ・あらすじ
舞台はルクセンダルクと呼ばれる世界。
前作「ブレイブリーデフォルト」で後にクリスタル正教により
『闇の氾濫』と名づけられた危機からティズ一行が世界を救ってからの話。
ティズは全てを終えた後自分の中にあったもう一つの魂を還し弟の墓の前で倒れ、
エタルニア公国の医療カプセルの中で目覚めることなく眠り続けていた。
アニエスはエアリーの企みで解放と称して暴走させた4つのクリスタルを祈りの力で
正常に戻す旅を終えた後にクリスタル正教を立て直し、
過去に3名しかいない正教の法王に就任した。
イデアはティズ一行との旅で精神的に大きく成長し、
父である聖騎士ブレイブ・リーの後を継ぎ公国立て直しに奔走した。
リングアベルはイデアにDの手帳を預け、何処かへと去って行った。
『闇の氾濫』から2年半。
正教首都(正教総本山)ガテラティオでエタルニア公国との和平調印式が平和裏に行われようとしていたが…
本作の見どころ
- ・前作の完全続編で、お馴染みのキャラクター達の新たなその後の展開が楽しめる。
- ・前作を上回る豊富なジョブとアビリティ。戦術の幅が更に広がった。
- ・快適なUIと綺麗な立体視表現。目にも操作感的にも優しく、プレイしやすい設計となっている。
- ・前作と同様突飛な展開や恋愛要素を強く含んだ個性の強いストーリー。
ブレイブリーセカンドの総評
前作、ブレイブリーデフォルトに比べると相当評価が下がってしまった本作だが…評価した通りの印象で終えてしまった期待外れ感の否めない本作だった。逆を言えば、前作の出来が相当良かったことの裏返しにもなるのだが…
その評価を落としてしまった理由を大まかに挙げると、
・エンカウント操作が可能となったこと。これは個人的にはまったく要らなかった。戦闘の楽しさを半減させてしまった要素だと思う。
・音楽が微妙。悪くはないのだが、耳に残らない凡庸な印象を感じてしまった。
・パロディネタが多く、現実味が薄く感情移入のしづらいストーリー展開。緊迫感や迫力が伝わらず、心に響かないシーンばかりだった。
・前作の上乗せ感。ボリュームがあると言えば聞こえはいいが、同じ街やダンジョン、キャラの使い回しが多く、手抜き感を感じてしまった。
など。
駄作と呼ぶほどではないが、大作や名作から凡庸な作に格下げされた感が強く、完成度が低く感じてしまった。素材自体は良いと思っていただけに、上記の点は本当に残念な点だった。
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ブレイブリーセカンドの音楽
上記したように耳に残りづらい凡庸な印象を感じた曲が多く、前作の曲も混在していたため、悲しいながら前作の曲の良さを再認識させられてしまった。
が、中には光る名曲もあった。「アスタリスク戦のテーマ」「皇帝戦のテーマ」「魔王戦のテーマ」など。アスタリスク戦のテーマは正直、前作のアスタリスク戦よりも好みかもしれない。魔王戦のテーマはナウシカっぽかったが……
ブレイブリーセカンドのシステム
基本的には前作と同じUIで、戦闘はターン制のコマンド式バトル、フィールド上の街やダンジョンを経て世界を周り、ストーリーを一つ一つ追っていく、RPGとしてはオーソドックスな展開。
その中にも色々な新要素が散りばめられていたのだが、正直ネガティブ要素の方が多かった印象だった。
まずは、上に記した自在過ぎるエンカウント調整。自由な時に戦えて自由な時に敬遠出来て、良く言えば戦闘のストレスから開放されるシステムとは言えるのだが、経験値を稼げる地点で一気にレベルを上げて、新ダンジョンはノーエンカウントで進む…ということも可能なので、新しい場所の探索の楽しみや緊張感がほとんど無くなってしまう。RPGの大きな醍醐味の一つを潰してしまった改悪点のように個人的には思った。
あと、前作の上乗せ感も甚だしい。5割前作要素、5割新要素、くらいの配分だろうか…同じ世界が舞台なので同じ街などが登場するのは仕方のないことなのだが、ビジュアルがほとんど変わっていないため使い回し感が強く、新鮮味が薄かった。
ストーリーも奇想天外な展開は前作からだが、パロディネタの頻出や、状況とのチグハグな心理描写、キャラクターの設定崩壊など悪ノリ感が強く、総じてまとまりが弱くカオスな印象で、完成度が低く感じられてしまった。
難易度はカジュアルかハードか選べてハードで最後までプレイしたが、ただのごり押しでは雑魚敵相手ですら全滅してしまうかなりの厳しさ。ボス戦ではフレンド召喚の力を借りたこともしばしばだった。
プレイ時間は50~60時間ほどだろうか。
あと、新要素として、時を止めて戦える本作の名を冠したブレイブリーセカンドというシステムがあったが、一回も使わなかった…。
次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介
※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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