47.カブキロックス(SFC)の展開
カブキロックスの展開
まず、主人公であるロックとマッキーが芝居を見るところから始まる。
それから町を出ないといけなくなる羽目になり、マッキーと泣き所町へ向かうことになる。
主人公の名前は変えることが出来るみたいだったが、
物語の雰囲気を生かすためにそのままいじらないことにした。
お江戸風の世界で『ロック』とか『マッキー』という名はどうかとは思ったが……
それから何故か魔抜けの森に閉じ込められることになり、
誰も脱出したことがないとか厳しいダンジョンを想像させられたが、
わりとあっさりと脱出。
まあ序盤中の序盤でそんな難解なダンジョンやらされるわけないか。
それから一人の中ボスを倒し、ベンケイが仲間に加わった。
基本的に物語は『一番』とか『二番』とか章仕立てになっていて、
キリがいいのか悪いのか物語を進めていたら突如章が進行したりする。
あまり細かく章で区切った意味は感じられなかったが、
全部で十八番の区切りになっているので、自分が今どれくらい進んでいるかの目安にはなるかもしれない。
そして、全般的に進行はギャグテイストが強く、ところどころ会話の中に選択肢が入るのだが、
どう選んでも物語は進行する上に、変な選択肢を選ぶとシュールな展開になったりするようなので
あえて変な選択肢を選んでみるのも面白いかもしれない。
その後、じらいやという子供っぽいキャラと法界坊という爺さんが仲間に加わって、
これでパーティーが五人全員揃って枠が全部埋まることになった。
うーむ、子供に、亀仙人みたいなエロ爺が仲間なのか……
イマイチパーティーのキャラに魅力を感じなかったが……
まあ法界坊は戦力的には強力なのでありがたい存在だったけど……
物語は三番になり、今度はやたらとナイスバディーを強調した女四人の四天王と戦っていくことになった。
とはいえ一人一人別々に戦い、五対一なので何のことはなかったけど……
と思ったらその後、何と四人の四天王と一斉に戦うことになった。
マジか!!!
一人一人でもなかなかの強さのボスだったのに、それはさすがに無理が…!!!
と思ったら、四人で一つのキャラクターとして現れたので一気に脱力。
やっぱりそこまで無茶はさせないか……
その後、敵の罠にハマったとかで、何とあっさりじらいやが死亡する展開になり、驚愕した。
この時はまだ、
『えっ……そんなあっさりと死亡とか……軽く死に過ぎじゃないか……?』くらいだったが、
この後もバタバタと仲間が倒れていき、離脱していく展開となる。
物語の進行上、仲間が死んでしまうということはどのゲームでもよくあることだが、
どうもこのゲームではドラマチックなシチュエーションを演出しているわりに
死に方も仲間の反応も軽く、何一つ感慨が湧かなかったのはマイナス点に感じられた。
まあ、死亡したキャラは実はその後幽霊という形で元気な姿で登場したりするので、
いわばドラゴンボールのように死後の世界に悲観性がなく、
そういう明るい世界観なんだなというのは後々になって分かったが……
もう少し、シリアスさを出してもいいんじゃないかとは思った。
キョウの国に入ってからは五番、六番と、次々と章は進行し、
フジムスメやジロキチなどの仲間が加わって、ついに仲間の人数は六人オーバーとなる。
仲間の枠は五人までしかないのに六人もいてどうやって物語は進行するのか…
というと、そこはドラクエ4形式で、六人の中から五人を選び、
残りはベンチ組…もとい居残り組としてシップに残る、という形式。
居残り組もちゃっかり経験値は得ているようなので、
五人を選ぶのは純粋に好みや戦力で選んで構わないと思う。
物語はヒノクニやエゾを経て、ついに十番や十一番まで進行したが、
ここまでで特別苦戦したところといえば、序盤のボス戦くらいで
特別全滅の憂き目に遭ったことも、全滅になりそうなこともなかった。
眠ってしまう等の状態異常は基本かかりやすいので、そういう時は危ない時もあったが、
復活の歌武器や全員回復の歌武器など、回復系の魔法も充実しているので
マッキー一人で大概の劣勢は覆せた。
ただ、最後の方になると石化や一撃死攻撃を放ってくるボスが居て、
戦闘不能になると憑依していたモンスターがいなくなって大幅に戦力がダウンするので、
それは結構厄介な点だった。
気付けば、物語は十六番……もう終盤の気配が雰囲気からも音楽からも漂ってくる感じ。
ただ、ここでこのゲームの中で一番の難所と出くわすことになる。
舞台となるエドの国は東西南北の四つの町で構成されていて、
中央にラスボスがいると思しきおエド城があるのだが、
どうやってもそのおエド城に辿り着けない!!
そのおエド城に行くにはまやかしの小部屋というプチダンジョンを通り抜けなければならないのだが、
このまやかしの小部屋が迷いの森のような作りになっていて、
上の部屋に行って下の部屋に戻っても別の部屋に辿り着いたりする。
しかもノーヒントなので、おエド城までの道のりはしらみつぶしに一つ一つ回りながら
可能性を潰していくしかなく、かなり大変だった。
ただ、おエド城に着いてからはそう難しくは無かった。
メガテンのカテドラルのように長く難解なダンジョンも無かったし、
ラスボスも死闘と呼ぶほどの苦しい戦いではなかったので、わりとあっさりとエンディングを迎えられた。
総じて、色々とドラマチックっぽい演出はされていたものの、正直大きく感動するような場面は無かったし、
エンディングもサクッと迎えられたのでクリアした感慨も特別大きくはなかったけど、
システム的には色々と意欲的な作だったと思う。
・魔法を歌武器に置き換えたシステム
・その歌武器をカラオケで覚えられるシステム
・あと歌武器を自分で音符を配置して作曲ができるというシステム
・モンスターや死んだ仲間を憑依させて強化させられるシステム
・マップ画面で「敵を調査する」「警戒する」などのエンカウントを操作できるシステム
今となっては特別珍しくはないかもしれないが、
当時としては色々と画期的で、かつアトラスならではの安定したゲームバランスで
マイナーながらも光るところが色々とあった一作だったと思う。
ただ、物語としてはやはり面白みに欠けた……もう少し個人的には重厚感が欲しかった。
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