47.カブキロックス(SFC)レビュー・感想・評価
■タイトル:カブキロックス
■発売日:1994年3月4日
■開発元:アトラス・レッドカンパニー
■発売元:アトラス
■定価:1,0290円(税込)
■個人的ランク:C+
プロローグ・あらすじ
将軍が変わってしまったことにより
天下泰平であった世にはモンスターが溢れ、
更には「モンスター憐れみの令」というお触れまで出てしまう。
そんな世を直すために立ち上がる、主人公とその仲間たちの物語。
本作の見どころ
- ・独特の雰囲気とシステムを持つ和風RPG。歌舞伎の舞台が戦闘画面という他にはない設定が面白い。
- ・キャラの個性が立ち、コメディ要素の強い明るいストーリー展開。シリアスな場面も多いが、全体的に明るい雰囲気でまとまっている。
- ・昔の女神転生シリーズで馴染みのアトラスサウンド。和風テイストの仕上がりが独特の味わいを演出している。
- ・魔法にあたる歌武器(かぶき)システム。ネーミングやカラオケボックスで習得したりというのが面白く、自作することも出来る。
カブキロックスの総評
設定が独特で奇抜な和風RPGだが、ストーリーがとにかく軽い印象を受けた一作だった。無駄に人が死に過ぎる……そして、死に関してとても軽い描写なので、重みや悲しみが感じられない……まあ、それが逆に作を明るい印象のまま終わらせられた理由でもあるのだが。重厚感ある女神転生を作り上げたアトラスの作品としては色んな意味でまさに異色の一作だと思う。
会話のテンポや、自由な台詞回し、次にどこに行ったらいいか分からなくなったりする等は昔のRPGという印象だが、RPGとしての面白さはまずまず。やや戦闘がダレるところもあるが、難易度がそう高くなくサクサク進められるので、行き詰ったりするような場面は無かった。
長い目で見ると数あるRPGの記憶の中に埋没しそうな感じだが、色々と新鮮な世界観やシステムはまず他のRPGには無い。
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カブキロックスの音楽
全体的に和風テイストのポップで軽快な曲ばかりで、世界観が綺麗にまとめられているが、そんな中、エッジの効いたアトラスらしい重低音が時折散りばめられている。特に顕著なのがボス戦の音楽で、旋律こそ和風っぽいものの、ノリは完全にメガテン系。本作の中で一番好きな音楽だった。ほんわかした街の音楽、飽きない通常戦闘曲も悪くない。
カブキロックスのシステム
基本的にはオーソドックスなRPG形式で、戦闘はフロントビューバトル、現れる敵を倒しレベルを上げながら色んな町を渡り歩き、強大なボスへと立ち向かっていくドラクエタイプのシステム。
ただ、魔法の代わりに歌武器という要素があったり、歌武器はレベルを上げてカラオケに行くと覚えられるシステムだったり、戦闘はモンスターが舞台上に現れて、倒すと観客?からおひねりという形でお金を貰えるシステムだったり、ところどころ風変わりな設定があったりする。
難易度はアトラスにしては簡単な方で、全滅の憂き目に遭うシーンは最後まで通してほとんど無かった。
プレイ時間もどちらかというとRPGの中では短い方。
アトラス製のゲームは親切設計なものが多いが、本作は昔のゲームらしく、次行くところがどこなのか分からなくなったり、場所移動の手段が無いので歩いていかないとならないのが不便だったり、というちょっとした不満要素はある。
次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介
※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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