44.バハムートラグーン(SFC)レビュー・感想・評価
■タイトル:バハムートラグーン
■発売日:1996年2月9日
■開発元:スクウェア
■発売元:スクウェア
■定価:11,970円(税込)
■個人的ランク:B
プロローグ・あらすじ
空への制覇(この世界は大地が無く、空といくつかの浮遊大陸「ラグーン」だけ)を掲げる
グランベロス帝国サウザー皇帝。
その圧倒的な力の前に大国カーナは滅亡の危機にあった。
カーナ戦竜隊隊長クロスナイト「ビュウ」は善戦するが、
世代交代が行われたばかりの竜と騎士達では勝利することはできなかった。
国王は殺され、王女「ヨヨ」は「ドラグナー(神竜と語る能力)」を欲したサイザーに囚われてしまう。
それから数年が過ぎ、グランベロス帝国は空の制覇を成し遂げていた。
そんな中、忘れさられた辺境のラグーン孤島テードに
カーナ騎士団の生きのこりを中心とした反乱軍が結成されたのである。
本作の見どころ
- ・ドラゴンと共闘する独自のシミュレーションRPGシステム。ドラゴンは強さを自在にカスタマイズ出来る。
- ・ドラマチックかつ衝撃的なストーリー展開。『スクウェア三大悪女』と呼ばれた一人が登場する。
- ・個性的なキャラクター達の魅力が全面に出ていて感情移入しやすい。
- ・難易度はどちらかというと低めなのでシミュレーションRPG初心者にも向く。
バハムートラグーンの総評
元々本作は『スクウェア三大悪女』の一人を拝むためにプレイしたような作だったが、年齢的なものがあるのか『一つのドロッとした恋愛物語』を見た程度の感覚で、そこまで心にグサリとは来なかった。内容として見ると、ゲームとしては面白かったが、シミュレーションとしてはあまり戦略性に富むという感じではなく、雑な印象で…… キャラのカスタマイズをしっかり行えばかなりの大部分、ゴリ押しで行けてしまう。RPGを無理矢理シミュレーション仕立てのゲームにした、という感覚が近かったかもしれない。
ただ、登場人物が一人一人しっかりとキャラクター付けされていて、個性の表現が豊かだったので、ストーリーとしては大分楽しめた。戦争というフィールドのさなかでも、友情や恋愛などの人間ドラマを楽しめたところはファイアーエムブレムと通ずるところがあった。難易度はそう高くないので、ストーリー重視・スクウェア三大悪女を拝む目的であれば十分楽しめる作ではないかと思える。
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バハムートラグーンの音楽
壮大なオーケストラ調の音楽が揃い、SFCのゲームにしては豪華な曲揃いに思える。スクウェアっぽい音色が味わい深い。勇ましい曲調のものが多く、それなりにメロディアスなものもあるが、特別ハマってしまうような曲は無かった。
強いて好きな曲を挙げるなら、消耗戦を彷彿とさせる『カーナ軍』、『ヨヨのテーマ』くらいか。雰囲気を盛り上げる曲ばかりだったように思うが、どこか無難な曲調のものばかりだったように思う。
バハムートラグーンのシステム
基本はマス目を移動して敵と隣接し、攻撃を仕掛けるオーソドックスなシミュレーションRPGスタイル。
ただ、戦闘はファイアーエムブレムのような一対一ではなく、グループ戦。そして本作で最も特徴的なのが、一ユニットにつき一体のドラゴンを使役することが出来て、そのドラゴンが戦闘に参加してくれる点。これは自軍ユニットのみの特権なので大きい。そのドラゴンは餌を与えることによりパワーアップをさせることが出来て、力の入れ具合によっては人間ユニットより強力な存在になる。ただ、ドラゴンはNPCキャラで勝手に動くので、うまく制御しないと自ら自滅しに行ったりしてしまう。
一応射程の概念はあるが、基本的に戦略性には乏しく、強力な技を乱発するだけで敵を殲滅出来たりするので、難易度としては高くはない。プレイ時間もそう長くはなく、20時間強もあればクリアできてしまうボリューム。難点としては、セーブが出来る箇所がかなり限られているのが大きかったように感じられた。
次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介
※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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