幻想水滸伝ティアクライス(DS)の展開

37.幻想水滸伝ティアクライス(DS)の展開

幻想水滸伝ティアクライスの展開

まず主人公の名前を決めて、
幼馴染達が仲間に加わって村近くのモンスター退治をするところから話が始まる……

初っ端からフルメンバーで挑めてオーソドックスなゲームの切り出しだなーと思いながら始めたけども、
出だしからキャラクター達がまーよく喋る喋る。

それはそれで感情移入がしやすくて良かったのだけど、
当然ながら自分で設定した主人公の名前は呼んでくれない。

主人公の名前を呼ぶ部分だけカットしてそれ以外のところは普通に喋り、
固定ネームのキャラへは普通に呼びかける……
デビルサマナーソウルハッカーズにもあったことだけど、どうもこれは不自然に思えるので…
それならば主人公も固定ネームで良かったのでは……と感じた。
それか特定のあだ名を付けるとか。


遺跡の奥で不思議な本を見付けた時、「あそこは前はこんな景色じゃなかったはず」とか
本に触れた時に何かが起きる人と何も起きない人に分かれて、そこで最初の謎が現れてくる。

そして本の謎を解明するために旅に出ることになるんだけど、
とにかく色んな顔グラ付きのキャラクターが出てきた。

この時はまだ久しぶりの幻想水滸伝で慣れていなかったけども、
そういえば大勢の仲間が加わるゲームだったんだ……ということを思い出し、
顔グラ付きのキャラクターが現れたら「こいつも仲間キャラなのだろうか」という目で見ながら
プレイしていたのを覚えている。

森を歩いている時に謎の男二人組が現れて、
謎の言葉を吐いていたのでまた新たな謎が増えたな……と思ったんだけど
顔グラは二人ともどう見ても悪人ヅラ。

一人の方は素の表情は一見優男風にも見えたけど、
その表情を崩した時が粗暴で凶悪で悪党的な表情に変わったので
『あ、こいつは絶対仲間にならんやつだな』と感じた。

血気盛んで猪突猛進キャラな主人公はその相手の態度の悪さに
無謀にも喰ってかかろうとして仲間にいさめられたけど、
あの時はいさめられておいて良かったように思う。

俺も気に食わないやつらだとは思ったけど、
その時のレベルでは到底勝てる相手ではなかった…。


ところで、旅をしていて気になったのだが、今作はとにかく勝てないイベント戦闘が多い。
こちらのダメージがどんな強力な技を繰り出してもダメージは1固定とかなので
それが出た瞬間「あ……(察し)」となって分かりやすくはあったんだけど、
あからさまな性能補正過ぎてちょっと萎えてしまった…

ただその代わり、全般的な戦闘難易度はかなり低め。
結局ただの一度も全滅することなくクリアすることが出来たけど、
ちょっと強い敵と戦えばレベルが低いキャラは一気に経験値を得られる設定になっているので、
大勢仲間が居ながらもレベル上げが苦痛になることもほとんど無かった。

幻想水滸伝ティアクライス画像3

さて、物語が中盤にもなってくると、色んな地方に繰り出すことになって
砂漠地方に行ったり、雪山地方やサバンナみたいなところにも行ったりして
色んな種族の仲間が加わっていくのだが……

そこで一つ、大きな泣きどころを迎えてしまった。

良いキャラクターだった仲間の戦死。

『ここで…死ぬわけにはいかない……
あいつと……約束したんだ。この戦いが終わったら遊びに行く、って……』

という台詞がアニメーションシーンと共に挿入されていて、
主人公がその仲間の名を叫んだシーンは不覚にも涙がホロホロ。

その後の展開も物凄く味わい深かった。

『あの時、戦いに行こうとする彼を止めていれば、
こんなことにならなかったんじゃないか…』
と自分を責めた主人公に対して、とある仲間が
「今の自分が過去の自分を責めても仕方ないよ……未来は決まっていないんだから。
その時はお互いとも、自分で正しいと思ったことをしたんだから。」

という言葉を投げかけて、この言葉はこのゲームの中のみならず、
現実においても言える重要な台詞かもしれないな、と、しんみり。

あの時止めていれば、一緒に居れば、こうしていれば……

これは現実でも迎えうる場面だけど、未来に何が起こるかは誰にも分かりようがないし、
自分でその時思った通りのことをしたことには何の罪も無い……
自分の身に何か起こった人もその時は自分で良かれと思って行動したんだろうし、
悔しかったり悲しかったりしてもそのことで自分を責めてもしょうがない……
というメッセージ性を感じた、作中において凄く重みがあって重要だった言葉だったように思う。


結局、それからクリアを迎えるまでに三回ほど泣きどころがあったが、
ラストは特別な盛り上がりを感じたというほどではなかったにしても、
ポータブル機ながらストーリーの良さはかなり光るものを感じた

ただ、幻想水滸伝の初作を上回るほどかというと、そこまでではない……
初作が良過ぎたためか優良作の範囲でとどまった。

初作ではあった戦シミュレーションシステムも今作では無かった。


キャラクターで言えば、主人公は良いキャラをしているとは思えたけど……
いかんせん「そんなのやってみなきゃ分からねえだろ!」がくど過ぎた。
何でもかんでもその言葉だけで乗り切ろうとしていたけど、
やらずとも分かりきってることだってあるだろう。

あと幼馴染のマリカは恋愛的な方面にもっと走るかと思ったんだけど、
まったく走らなかったのが残念だった……

外見で言えば好みの人はいないわけではなかったけど、
ストーリー上の絡みが薄くてキャラがイマイチ掴めなかったので
感情移入しづらかった人がほとんどだったかなあ。

あとはクロデキルドとフレデグンドが……
これまさかの百合設定……?

「ああ……お姉様……」「はい、お姉様……」

まあ妹をメロメロにさせるのは勝手だが、誰得?

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