ラジアントヒストリア(DS)の基本情報・見どころ・レビュー・感想・評価

35.ラジアントヒストリア(DS)レビュー・感想・評価

ラジアントヒストリア画像1

■タイトル:ラジアントヒストリア
■発売日:2010年11月3日
■開発元:アトラス
■発売元:アトラス
■定価:6,279円(税込)
■個人的ランク:A

プロローグ・あらすじ

大規模な砂漠化が進み、残り少ない土地を巡っての戦乱が繰り広げられているヴァンクール大陸。
東の大国・アリステルの情報部で屈指の実力を誇るストックは、
ある任務で敵軍の追跡を振り切ることに失敗し、絶体絶命の窮地に立たされる。
同行していた仲間たちは彼を逃がそうとして命を落とし、彼もまた生死の境をさまよう。
しかし、任務の直前にお守りと称して渡されていた「白示録」が光を放ち、
ストックは過去に戻る力を授かる。

白示録の力で過去をやり直して死ぬはずであった仲間を救い、
窮地から生還した彼は、案内人を名乗る双子の少年少女から、その力を使い、
戦乱の中で砂漠化していく世界を滅亡の未来から救うことが、
白示録の所有者に与えられた使命であることを聞かされる。

ストックはこの力で時間を行き来し、国を渡り歩き、親しい人物の死を回避していくことで仲間を集め、
世界の滅亡という一国の問題に留まらない問題を回避するために奔走する。

本作の見どころ

ラジアントヒストリア画像2

  • ・ADV性の高い斬新なシステムのRPG。自在に時間を移動して選択をやり直したりすることが出来る。
  • ・キャラクターの個性が強く、感情移入のしやすいドラマチックでよく練り込まれたストーリー構成。
  • ・シリアスなテーマに沿った全体的にやや切ない曲調の音楽が物語を大きく引き立てている。
  • ・攻撃順を入れ替えてコンボを繋げたりすることが出来る戦略性に富む個性的なバトルシステム。

ラジアントヒストリアの総評

クライマックスではグッと込み上げるものがあって、なかなか止め時が見付からなかったほどの優良作だった。

時間軸チャートを見ながら自在に時間を超えて選択肢を選び直すというサウンドノベルのようなADV形式が盛り込まれたのが特徴的な作だったが、何よりストーリーの良さキャラクターの個性の強さ音楽の良さが全てを牽引した作であり、細かい不満点はあるものの、総合的には名作という印象を冠することが出来た作である。

雰囲気的には全体を通してダークでシリアスで、暗さや切なさの中にも明るさが時折ほの見える程度のものだった。物語の構成上どうしても心が沈んでしまいがちな内容なのだが、プレイし終わってみると不思議な達成感と清涼感に満たされ、後味悪くなく終えられたので良かった。風変わりながらも王道的な部分を残し、間違いなくその辺りのありきたりなRPGと比べて魅力が際立った、続編を望みたい作である。

ラジアントヒストリア(DS)

アトラス 2010年11月3日

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ラジアントヒストリアの音楽

本作の魅力を語る上で音楽の良さは外せない。

全体的にどこか迫真じみていて寂しげな雰囲気が漂ったテーマが多いが、中でもオープニングテーマ『RADIANT HISTORIA』や悲しいことが起こった時の音楽『風と羽根が還る場所』、アリステルの街のテーマ『機械仕掛けの王国』などは印象的で、本作のシリアスで切ない世界観を如実に表してくれていたように思う。

特にアリステルの街のテーマは、ゆとりが無さそうで寂しげで切ない中でも懸命に生きている様が感じられたのが本作そのものを表しているような気がして、初っ端から流れる音楽ながら一際印象的に感じてしまった。

それとは別に、歴史が上手く塗り替えられた時に流れる音楽『その先に待つ未来へ』は暗い雰囲気の中希望や明るい展望が感じられて好きだったり、いかにもラストダンジョンというようなクライマックス感を感じられる『世界の記憶』もお気に入りの曲だった。

ラジアントヒストリアのシステム

色々と本作は特徴的な点がある。

まずはなによりも時間を過去や現在に自在に行き来出来てやり直したいことがやり直せる白示録システム。ただこれはピンポイントで戻れるわけではないので、戻りたいポイントよりもかなり手前の場面に戻らないとならないこともあり、一度こなしたイベントをもう一度こなさないとならない面倒に感じた場面もあった。会話もスキップして飛ばすことは出来るが、未読・既読関わらず飛ばしてしまうのでせめて未読の部分は飛ばせないようにするなどの配慮は欲しかった。

ところどころ重要な選択肢が現れてそれによってストーリー展開がガラリと変わるのだが、ほとんどの選択肢は間違ったものを選ぶと強引な流れでバッドエンドを迎えさせられ、選択肢を選ぶ前のシーンからやり直しになるので選択肢の重要性がさほど感じられなかったように思う。

他は、敵との戦闘はシンボルエンカウントなのだが、真・女神転生4と同じようにフィールド上で敵に斬りつけるアクションを取ると先制攻撃が出来るシステムになっており、ややアクション要素が加えられている。真・女神転生4と比べて本作では特に違和感は感じず、良い特徴の一つになっていたように思える。

そして、戦闘画面は古いFFタイプのサイドビューなのだが、敵が縦3×横3に区切られたマスの中に配置されており、同じマスに居る敵は一度にダメージを与えられるので、敵を吹き飛ばして一箇所に敵を集め、大きな攻撃を繰り出して複数の敵に一度に大ダメージを与えるというような戦略性が求められる戦闘システムになっているところが面白い。

その他に関しては大体は王道的なRPGのシステムに則っていて、馴染みやすいものになっている。

次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介

※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、
多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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