33.白騎士物語 ドグマ・ウォーズ(PSP)レビュー・感想・評価
■タイトル:白騎士物語 ドグマ・ウォーズ
■発売日:2011年2月3日
■開発元:マトリックス
■発売元:ソニー・コンピュータエンタテインメント
■定価:4,980円(税込)
■個人的ランク:C
プロローグ・あらすじ
かつて、大陸北東には「ベルク王国」と呼ばれる小国が存在した。
大陸辺境の小さな国ではあったが、錬金術に使用する特殊な鉱石「錬結晶」が発掘できたため、
長らく巨大国家イシュレニア帝国と、この「錬結晶」を取引することで生き延びてきた。
ドグマ暦マドラス帝25年。
イシュレニア帝国と魔法国家アスヴァーンの緊張が高まる中、
更なる力を欲するイシュレニア帝国が突如としてベルク王国に侵攻。
敗北を悟ったベルク王国は、
王家の血を引く者とその影武者に王家に残る最後の「錬結晶」を持たせて大陸各地に逃し、滅亡する―。
それから13年後、ドグマ暦マドラス帝38年盛夏。
イシュレニア帝国軍は魔法国家アスヴァーンへの侵攻を本格化、決戦兵器の"騎士"を投入し、
アスヴァーンと同盟していた城塞都市ザームガンドに侵攻する。
勢いを増す"騎士"の攻撃の中、この街に住む主人公も戦火に巻き込まれる。
列車部隊に救われ九死に一生を得た主人公は、
部隊に所属するアンヴィエッタから、「錬結晶」を授けられる。
列車部隊の目的は、ベルク王国に眠ると言われる巨大な「錬結晶」の力をもって、
イシュレニア帝国の決戦兵器"騎士"に対抗することにあった。
伝承では、ベルク王国に眠る巨大な「錬結晶」は、
王国滅亡の際に逃された王家の血を引く者のみが使えると言われている。
―そして、列車部隊がベルク王家の血を引くものを探しながら、
ベルク王国を目指し始めるのと時を同じくして、謎の組織「黒翼」もその姿を現し始める。
「列車部隊」、「黒翼」、そして強大な"騎士"を擁する「イシュレニア帝国」。
多くの思惑が入り乱れながら、物語は紡がれていく。
本作の見どころ
- ・クエスト達成式のシナリオ展開で、ゲームの流れがシンプルで分かりやすい。
- ・ACというポイントを溜めて放つことで技スキルや魔法など多彩な攻撃が可能。
- ・レンフォースという変身システムを用いることで自身が強化され、戦闘をより面白いものにさせている。
- ・通信協力プレイやチャットシステムといったマルチプレイシステムが搭載されており、オンラインでも楽しめる。
白騎士物語 ドグマ・ウォーズの総評
正直、酷かった。定価ではなく1000円以内で購入したからこそそれなりに楽しめた、そんな印象のゲームだった。
そこそこ見られるグラフィック、音楽も特徴的な曲も含まれているものの目立って悪いものではなく、ストーリーも(アクションゲームとして見るのであればだが)それなりに盛られているので目は瞑れるが、音楽以外はどれも平均水準以上のものは感じず、何よりゲームの流れが終始単調で作業ゲー感が全面に出ていたのが一番のマイナス要素。
基本的なシステムはアクションRPGなのでせめてアクション性が練られたものであれば良かったが、攻撃は基本○ボタン連打で最初から最後までほぼゴリ押しで通せて、アクション性はかなり低いので爽快感もほとんど得られず……
総合的な評価は時間つぶしや暇つぶしのために作業的にとりあえず進めるゲーム、という印象のままで落ち着いてしまった。自分はオフラインでしかプレイしていないので、オンラインであればまた違った印象が得られたかもしれないが、いずれにしてもオフラインでももっと楽しく遊べる作りまで練りこんで欲しかった。
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白騎士物語 ドグマ・ウォーズの音楽
グラフィック、システム、ストーリー、色んな要素の中で比較的まともだったのがこの音楽かもしれない。オーケストラ調でどれも雰囲気を盛り上げる曲調でまとまっていて、耳心地は良い。良くも悪くも曲の種類も多くないので頭に入りやすく、列車の中の音楽や変身後の音楽は今も頭に残っている。変身後の曲はコーラス混じりの民族調で何だかシュールな印象があったが……
これだという名曲は自分の中で一つも見出せなかったが、他の要素がしょぼ過ぎたので音楽は唯一マイナス要素は感じなかった。
白騎士物語 ドグマ・ウォーズのシステム
基本的なシステムは、クエストリストの中からクエストを一つ選んでステージに突入して、雑魚敵を倒しながら『ボスを倒す』『MAPを完成させる』などの条件を満たしてクエストをクリアし、またクエストリストの中からクエストを選んで……それを延々繰り返すだけのアクションRPG。
クエストを進めていく中で装備や列車を強化したりストーリーが進んだりもするが、目を引くほどの内容ではなく、ゲームのほとんどはステージの中で敵と戦闘する時間に費やすことになる。何故ここまで単調なゲーム性のままで制作陣はGOサインを出したのか分からないが……せめて街の中に入って人々と会話するシーンを盛り込んだり、ジャンプ・泳ぐなどのアクションを盛り込んだり、戦略性を盛り込んだり、作に対してもっともっと深みを持たせて欲しかった。
戦闘での攻撃はほぼ○ボタンを連打するだけで済むのでそこも複雑性を持たせてほしかったが、それよりなにより、攻撃時に○ボタンを押すと剣を振るのとは違う『ブッ・ブッ』という謎の機械的な効果音が鳴るのが不快で不可解だった。ほとんどのプレイヤーはそれだけでももう興が削がれてしまったんじゃないだろうか…。
次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介
※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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