30.デビルサマナー ソウルハッカーズ(3DS)レビュー・感想・評価
■タイトル:デビルサマナー ソウルハッカーズ
■発売日:2012年8月30日
■開発元:アトラス
■発売元:アトラス
■定価:6,279円(税込)
■個人的ランク:B+
プロローグ・あらすじ
すべてがコンピュータで管理され、ネットワークで接続された情報環境モデル都市・天海市。
主人公はその天海市のハッカーグループ「スプーキーズ」に所属する機械知識に富んだ少年。
腕試しのハッキングによって、天海市で話題の仮想都市サービス「パラダイムX」の
モニター権を横取りし、グループのアジトであるトレーラーへ向かうと、
そこではリーダーのスプーキーが銃を模した小型コンピューターを持ち込んでいた。
拾ったというその機械は電脳上で悪魔召喚の儀を執り行う
「悪魔召喚プログラム」を宿したコンピューター・通称COMPというデジタル召喚器であり、
特に銃型のものはGUNとCOMPを掛け合わせたGUMP(ガンプ)と呼ばれるものだった。
不思議な体験を経てGUMPのプロテクトを解除すると、そこから「ネミッサ」と名乗る女悪魔が出現した。
このGUMPとネミッサを巡って、
主人公は天海市全体を巻き込んだデビルサマナー(悪魔召喚士)同士の闘争に巻き込まれていく。
そしてこの事件を調査するうちに人々のソウルを集めようとする
ダークサマナー組織の陰謀に気付いていく……
本作の見どころ
- ・ネット社会と人間の精神、心の交流がメインテーマとなったRPG。
- ・初期のSS版を改良したPS版のインターフェースが更に改良され、街の人間含むフルボイス化された。
- ・難易度を3段階に変更出来たり、葛葉ライドウなどの別作からの人物が新たに登場するようになった。
- ・スタイリッシュながらもライトな感覚で万人受けする世界観。それでいて女神転生を程良く近未来SF版にした、独特のエッジの効いたテイストを保っている。
デビルサマナー ソウルハッカーズの総評
程良く面白い、という感想を終始抱いたまま終えられた作だった。
大元の原作は1997年のものなので、発想や音楽、台詞回しなどは、どこか古びた昭和的なものを感じた。ただ、近未来SFの舞台は2012年現在をもってしても古いという感覚には至らない。主人公とヒロインだけではなく、スプーキーズというグループが主軸となって物語が展開されていくので、他のメガテン作に対して人間関係の絡みが強く表現されているのが特徴か。
システムはシンプルでとっつき易いながらも、しっかりした難易度やゲームバランスが施されていて、世界観もしっかりしているので、最後まで安定した楽しさを保ちながらプレイ出来る。
個人的には昔のメガテンと現在のペルソナの中間あたりの雰囲気に感じられて、ペルソナに移行する中途の位置で出来上がった作という印象があった。熱中してのめり込むほどではなかったが、たいしたストレスもなく程良い楽しさを維持したまま最後までプレイできて、優良作という印象で終えられたので、メガテン好き・RPG好きであればお勧め。
SS版・PS版はプレイしていないが、エクストラダンジョンも多く良インターフェースなので、移植としても成功した方ではないだろうか。フルボイスは自分の名前が呼ばれずぼかされているところは少し気になったが…
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デビルサマナー ソウルハッカーズの音楽
エッジが効いていて、ダークで、ハードロックで、派手なギターサウンドで…古き良きメガテンサウンドという印象で、ストレンジジャーニーをプレイした後だと尚更懐古的な思いにとらわれる。どれもクールなテイストがあるが中にはしっとりとしたムーディな曲も含まれていて、ゲームに深みを持たせている。
どこか古びた印象があり記憶に残るほどの鮮烈なメロディというものは無いが、どれも物語を盛り上げるクオリティの高いものばかりで個人的には高評価。戦闘の音楽も何度も何度も聞いても飽きのこないほど洗練されたテーマで、メガテンの戦闘曲にふさわしい秀逸な一曲だった。曲数はダンジョン一つ一つ全て音楽が異なるほど多く、ボリューム的にもかなりある。
デビルサマナー ソウルハッカーズのシステム
メガテンに慣れていると別段目立った新しいシステムは見当たらない。そんな中で一番目を引く点はフルボイスという点だが、全般的に声は質が悪かったりミスマッチだったりというのは感じられなかった。しかし、ゲームの性質上仕方ないのだがみんながみんな主人公のことを名前で読んでくれないのはちょっと違和感……。一応「お前」や「君」といった二人称に置き換えられてはいるが、ヒロインは主人公のことを「君」と呼ぶがどうも他人行儀過ぎるのでそこはせめて「あなた」にしてほしかった…。
クリア時間は程良い30~40時間程度、やり込んで50時間といったくらいか。
難易度は三段階に調整できるが、自分は一番難しいモードでプレイしたがそこまでヒリつくほどの難しさは感じなかったので、全体的な難易度はやや甘めなのかもしれない。
あと本作は悪魔に性格付けがなされていて、悪魔によって狡猾・冷静・友愛など性格が違うのだが、その性格によって喜ぶ行動が異なり、適切な行動を支持するか否かによって好感度が左右されるというのは個人的に面白かった。
次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介
※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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