俺の屍を越えてゆけ(PS)の基本情報・見どころ・レビュー・感想・評価

29.俺の屍を越えてゆけ(PS)レビュー・感想・評価

俺の屍を越えてゆけ画像1

■タイトル:俺の屍を越えてゆけ
■発売日:1999年6月17日
■開発元:アルファ・システム
■発売元:ソニー・コンピュータエンタテインメント
■定価:6,090円(税込)
■個人的ランク:B

プロローグ・あらすじ

平安時代、京の都は朱点童子を頭目とする鬼たちの襲撃によって壊滅寸前に追い込まれた。
事態を重く見た帝は勇士達を集め、朱点童子の住む大江山へと討伐に向かわせるが、
朱点童子に指一本触れることなく、ことごとく戦死した。

そうした中、お輪と源太という一組の夫婦が朱点童子の居城・朱点閣へと迫っていった。
2人は奮闘するも、源太は朱点の罠にかかって討ち死にし、
お輪も幼い我が子をタテに捕らわれてしまう。
さらに朱点童子は一人残された幼子に2つの呪いをかける。
1つは常人よりも数倍のスピードで成長し、
生後わずか1年半から2年以内に死亡する「短命の呪い」であり、
もう1つは人と交わり、子を生すことができない「種絶の呪い」である。

一方で、地上の様子を憂いていた神々がこの一部始終を見て、
呪いをかけられた源太とお輪の子供に力を貸すことを決めていた。
神々によって助けられた源太とお輪の子は天界から派遣された、
イツ花のサポートを受けつつ、神との間に子を生すことになる。
そして、その一族は朱点童子打倒の悲願を達成するまで戦い続ける。

本作の見どころ

俺の屍を越えてゆけ画像2

  • ・一風変わった個性的なシステムやシナリオ構成や雰囲気を持つ和風RPG。
  • ・自分で交配を決められ、累々と代を重ねてゆく事で強くなっていくダービースタリオンのような育成システム。
  • ・所々挿入されるアニメーションムービーやボイスや歌が切ないシナリオを一層引き立てている。
  • ・京を復興させたり、行く迷宮を自由に選べたり、術の巻物を敵から奪って覚えたりなどの自由度の高さ。

俺の屍を越えてゆけの総評

とにかく、変わった作だった。分類的にはRPGなのだが、舞台が和風というのもあるがこれと似たシステムというのは他に見当たらない。RPGに馴染んだ人でも初めはプレイの仕方に戸惑うため慣れるまで時間はかかるだろうが、それをサポートするこれまた類を見ない分厚い説明書が存在する。

正直、グラフィックは古いゲームとはいえお世辞にもクオリティ高いというものでは無かったし、音楽も特に惹かれるものではなかったし、ひたすら敵を倒して倒して倒していくだけの作業ゲーに感じて最初は面白みがほとんど分からなかった。だが、戦いの時最初に始まるスロットで敵から術や職業の巻物などを奪ってキャラクターをカスタマイズしていくシステム、どの神様と交配させてどんな名前を付けて、どう育てていくかを考えて、実際親よりもメキメキ強くなっていく姿を見れたあたりから面白さがじわじわと伝わるようになってきた。

とはいえただひたすら敵を倒していくだけの作業感は最後の最後まで続いていくのだが、このゲームにはクリアまでのおおよその所要時間を変えられる4つのモードが存在するので、ある程度その作業量も調節出来る。

結果的にほどほどは楽しめたのだが、風変わりな物語や音楽や構成にそこまで惹かれることは無かったので、ほどほどの評価となった。

俺の屍を越えてゆけ(PS)

ソニー・コンピュータエンタテインメント 1999年6月17日

■関連商品

俺の屍を越えてゆけ(PSP)

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俺の屍を越えてゆけ 公式設定画集(書籍)

KADOKAWA/エンターブレイン 2015年4月2日

俺の屍を越えてゆけ2(VITA)

ソニー・インタラクティブエンタテインメント 2014年7月17日

俺の屍を越えてゆけの音楽

世界観に倣って全般的に和テイストの曲で統一されていたが、正直芳しい印象はなかった。一番の原因は、最もゲーム中で時間を割くであろう戦闘中に流れる曲が単調で、まったくもって惹かれなかったため。京では季節ごとにBGMが変わるのは良かったが、京含め全般的に音楽は暗めの印象があった。中ボス戦は(本作の中では)迫力があり、大物と戦っている感を感じたのは良かった。

しかし音楽といえば本作で言うなら一番印象的だったのがやはり主題歌。ゲーム中も主題歌をアレンジしたようなテーマが複数使われていたので、この曲の影響が作に占める割合は大きい。

俺の屍を越えてゆけのシステム

色々と風変わりなシステムだが、一番特徴的なシステムといえばやはり主人公の寿命が1年半~2年で尽きてしまうところだろう。

ゲームは京→ダンジョン→京→ダンジョンと、トルネコの大冒険のように拠点とダンジョンを往復する形で進められるのだが、一回の行動で一ヶ月が経過してしまうので寿命が訪れるのも早く感じ、それまでに子を残して育て始めないとならない。個人的にはキャラクターにほとんど愛着を持てないまま亡くなってしまう感じだったので、せめて寿命は2年~3年くらいの設定が良かった。

ダンジョンは複数あるので飽きることはないが、作りや出てくる敵が違う以外は構成はほぼ同じ。

あとは特殊な点といえば所持金を納めることによって京を復興させるシステム、プレイモードを4つから選べてクリアまでの所要時間を変えられるシステムあたりか。個人的にはプレイ時間は最後まで表示されないので実際にかかった時間は分からないが、一番短いあっさりモードでもクリアまで20~30時間くらいだったか、それなりに長さは感じた。

難易度は、しっかり強さを上げて装備を固めていれば詰まるほど難しいところはなかった。

次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介

※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、
多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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