ブレイブリーデフォルト(3DS)の基本情報・見どころ・レビュー・感想・評価

28.ブレイブリーデフォルト(3DS)レビュー・感想・評価

ブレイブリーデフォルト画像1

■タイトル:ブレイブリーデフォルト
■発売日:2012年10月11日
■開発元:シリコンスタジオ
■発売元:スクウェア・エニックス
■定価:6,090円(税込)
■個人的ランク:A+

プロローグ・あらすじ

ルクセンダルクと呼ばれる世界に、突如、大穴が空いた。
カルディスラ大陸をえぐるように空いた大穴は、近くの小さな集落ノルエンデを丸ごと飲み込んだ。
そして、大穴からあふれ出した闇は、人々に輝きをもたらしてきたクリスタルをも飲み込んでしまった。
風は止まり、海は濁り、山は火を噴いた。
世界はゆっくりと、確実に闇に包まれようとしている。

しかし、そこへこの闇を払おうと立ち上がった者たちが現れた。
自身の村を失ってしまった実の被害者である者、古より信仰を集めるクリスタル正教の巫女を務める者、
記憶を無くし一冊の手帳を元に記憶を取り戻そうとする者、
自身の置かれた状況に疑問を感じ、物事の善悪を自分の目で見極めようとする者……

別々だった四人の戦士はいつしか一つに集い、世界を救うべく長く壮大な旅に出る……

本作の見どころ

ブレイブリーデフォルト画像2

  • ・手書き風の優しいタッチで馴染みやすいグラフィック、洗練された心に響くサウンド。
  • ・古き良き王道的システムと斬新さのバランスが程良いRPGの面白みを追求したゲーム性。
  • ・ドラマチックでどんでん返しを2重3重と重ねたトリッキーなシナリオや、個性光る魅力的なキャラクター達。
  • ・村復興、アビリンク、フレンド召喚など、すれ違いをうまく利用した通信要素。

ブレイブリーデフォルトの総評

傑作だと思う。プレイしていて、進めても進めても先が気になって時間を削ってプレイしてしまうその中毒性は、それだけでAクラス以上の風格を感じた。

戦闘の難易度も程良く、ストーリーのテンポもちょうど良く、会話を楽しませるチャット機能など飽きさせないシステムや、ターンを前借り出来る斬新なブレイブ・デフォルトシステムもうまくハマっていて、RPGとして綺麗に調和が取れている。ジョブやアビリティも数多く、キャラクターのカスタマイズを楽しめたり、すれ違い通信を利用した村復興も楽しめたり、ストーリー以外のお楽しみ要素の充実も余念が無いので、全てを総合して中毒性を生み出しているのだと思う。

ただ、目立つ不満点もある。ストーリーにおいてやりたいことを表現することが先行しているあまりに、話に整合性が取れない部分を感じ、展開として無駄とも思える部分や、行動の動機付けとして不十分な点があったりするのだ。「ここをこうすればいいのに」とやきもきしてしまう部分が目立ち、一時評価はAにしようかと思った。

だが、それをA+まで押し上げたのは個人的な音楽のプラス評価だった。ラストの盛り上がりを音楽が大きくサポートしてくれて後味良く終われたので、結果的にA+とした次第。

最後に、話のどんでん返しの仕方はお見事。王道的な展開ながらも「これはこうなって然り」という過去のRPGのアンチテーゼにもなるような意表を突いた真相には、正直度肝を抜かれた。

ブレイブリーデフォルト(3DS)

スクウェア・エニックス 2012年10月11日

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ブレイブリーデフォルトの音楽

音楽はRevoという人が担当だったのだが、彼は伊藤賢治をリスペクトしているらしく、実際曲はそれを思い起こさせる曲調のものが多くて非常に好感度が高く、評価を上げる大きな一因になった。

戦闘のテーマも数自体多いが雑魚戦含みどれもゲームの雰囲気を盛り上げるクオリティ高いものばかりで、個人的にはアスタリスク戦やラスボス一つ前の大ボスの最終形態の音楽に強く惹かれた。雪国を思わせるバラード調の寂しげなエタルニアの街のテーマも凄くツボで、しばらく聴きいったりしていた。

全体的にオーケストラ調のヴァイオリンを使った上品な感じのテーマや、エッジの効いた勇ましいロック調のテーマが多かったように思う。

ブレイブリーデフォルトのシステム

本作のブレイブ・デフォルトシステム、タイトルを冠しているだけあってで恐らくはこれが一番の特徴であると思う。ブレイブとデフォルト、どっちがどっちなのか個人的に分かりづらかったのだが、デフォルトが防御しながらターンを溜める行為で、ブレイブが複数ターンを一気に放つ行為。デフォルトでターンを溜めずともブレイブを使用することは可能で、後に続くターンを最大4ターンまで前借りして放つことが出来るので一気に4ターン分攻撃することが出来たりする。しかし、その4ターンで敵を倒せないと前借りした分その後の4ターンの間は何も身動きが取れなくなってしまうので、ブレイブを使用するのに戦略性が必要なところが面白い。

ゲームバランスもそのブレイブやデフォルトを元に練られていて、程良い難易度にまとまっていたのが良かった。ただ、レスポンスや操作感の面でややブレイブ・デフォルトシステムは使いづらい部分もあった。

クリア時間は一通りイベントをこなして40~50時間ほどで昨今のRPGとしては標準的、エンカウント率はやや高めだったが、すれ違い通信を利用したフレンド召喚やアビリンク、村復興イベントや、キャラクターを自由にカスタマイズ出来るFFでお馴染みのジョブ・アビリティ制はどれも作品を面白くするのに一役買っていて、全体的によく練られたシステムだった。

次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介

※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、
多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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