英雄伝説 空の軌跡FC(PSP)の展開

26.英雄伝説 空の軌跡FC(PSP)の展開

英雄伝説 空の軌跡FCの展開

このゲームは16歳くらいであるエステルとヨシュアという
二人の男女が主人公となって話が進められていくのだが、
天真爛漫・明朗快活なエステルと知的で冷静なヨシュアというキャラクターを好めるかどうかによって
作の印象は大分変わってくるように思える。

オープニングはこの二人の出会いから始まり、そして遊撃士(ブレイサー)という職業に二人が就いて、
ギルドにある依頼(サブクエスト)をこなしながら話が進むわけだが、
シナリオは章ごとに区切られていて、いわゆるクエストクリア型のRPGということになる。

このゲームにおいて最も特徴的なシステムが、前述したオーブメントシステムで、
クオーツという宝玉のようなものを用いて使用アーツ(魔法)を決めるのだが、
組み合わせたクオーツによって使える魔法は攻撃系・回復系・補助系と様々。
キャラクターによって使えるクオーツの縛りも無いので、
自由に攻撃系が得意なキャラや回復が得意なキャラなどの位置付けを自分で決められる。

英雄伝説 空の軌跡FC画像3

初めはちょっとしたおつかい的なイベントから始まるのだが
触れてみて実際感じられたのは、難易度は大して難しくはなさそうであるということ、
それとグラフィックや会話の作り込みが丁寧で
ちょっとしたイベントをこなした後でも街の人の台詞が変わったりするところ。

会話の内容は凄くベタで、つい流し読みをしてしまったりしたが、
制作側のこの作に対する意気込みを感じることが出来る。


初めの内は淡々とした出だしから入っていくが、とある一番初めの街で起こる事件をきっかけに
話の流れが不穏なものに変化してくる。

これがわりとサスペンス的なもので、
ほのぼのとした世界観に似つかわしくなく、現実味があり、
謎が不安や緊張感をかきたてるので一気にストーリーに引き込まれるようになっていく。

ところどころ現れる
「なぜこんなことになった?」「一体どこに行った?」「この人は誰だ?」「どんな目的があるんだ?」
といった不可解な謎が終盤の方まで続いていくので、
飽きを感じさせることなく終盤まで話を持って行かせている流れは、見事と言える。

登場するキャラクターも性格がバラバラでしっかり特徴や性格付けがなされているので
混同するようなことはない。


ただ、良い点ばかりではなく悪い点もあって、
まず登場人物が多い上に、同じ人物が街の人レベルでも複数回登場したりするので
ゲーム上では「ああ、あの時の!」となっているのだが
自分側としては「ん?この人誰だっけ?」と考えてしまうことが多々あった。
ここはせめてグラフィックに回想シーンを入れるなどして
どこで会った人物かが思い出せる配慮が欲しかった。

それと、サブシナリオが『○○を倒してほしい』とか『○○を取ってきてほしい』などの
おつかいレベルのものばかりなので、作業感を感じてしまう部分があった。

あとはやはり会話の内容がベタ過ぎる点。
特定の人物ではなくすべてのキャラクターにおいて会話が行儀良すぎて
リアリティに乏しく、童話のような作り物感を感じたのが気になった。
自分は少々程度だったが、気になる人は物凄く気になってしまう点かもしれない。


しかし総じて面白くて魅力的なゲームであることは確かで、
エンディングでは目頭が熱くなってしまったシーンがあった。
綺麗で見やすいグラフィック、メロディアスで美しいサウンド、謎の多い刺激的なストーリー、
ほどほどの難易度と快適にRPGを楽しめる一作で、
ルナ・エターナルブルーのようなアニメチックなRPGが楽しめる人ならまず楽しめる一本であると思う。

本作FCは前編にあたり、次作であるSCが後編にあたるので、
総じた感想はSCをプレイしてみないと分からなくはあるが、
少なくとも前編の感触としてはかなり良かった。

特に後半、武術大会があったあたりは
ストーリー・戦闘共にクライマックスで最も興奮しながらプレイ出来ていたのを覚えている。


キャラクターの好みとしては自分の中ではオリビエが何となく良かった。
ボイスがなぜか凄く男臭くて言葉遣いに反して優雅な感じではなかったのが残念だったが……

あとは女の子は、ヒロインではあるがおバカなエステルや
闘神伝のソフィアを思い起こすお姉キャラのシェラザードよりも
知的で凛としたクローゼの方が好みだった。

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