ボクと魔王(PS2)の基本情報・見どころ・レビュー・感想・評価

03.ボクと魔王(PS2)レビュー・感想・評価

ボクと魔王画像1

■タイトル:ボクと魔王
■発売日:2001年3月15日
■開発元:ツェナワークス
■発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
■定価:6,090円(税込)
■個人的ランク:B

プロローグ・あらすじ

「分類」があらゆる存在を分け、人々が「単なる村人」や「勇者」等の分類に従い、
それなりに暮らしている世界。
町の外ではオバケと呼ばれる魔物がふよふよ歩き回り、
魔王と名乗る魔物が何人もあちこちに出現していたりした。
とある王国の田舎村テネルに、気が弱く影の薄い少年がいた。
事の始まりは、あるサーカスが来た日の夜、彼の妹がオバケに襲われた時。
呪いにかかった妹を救うため、父親は怪しげな壷を開ける。
ところが中から出現したのは、大魔王の後継者を名乗る魔王スタンだった。
妹を救う代償として影を乗っ取られ、下僕になるよう命じられた少年。
しかしスタンは復活したての為、少年の影としてしか行動できない。
魔王としての威圧感はゼロ。
そんなスタンの許に、王国には7人の魔王がいるとの情報が。
自分がイマイチなのはニセ者のせいに違いないと決めつけたスタンは、
主人公を連れてニセ魔王退治の旅に出ることにした…。

本作の見どころ

ボクと魔王画像2

  • ・ポップで穏やかな、柔らかめの世界観で、女性にも好かれそうなテイスト。
  • ・キャラクターの個性が強く、主人公の会話は選択肢を多用して行われることが多い。
  • ・全体的にギャグ性が強く、コミカルで泣け所はないが笑い所が至るところにある。
  • ・前半はのんきな旅といった感じだが、後半に入ると、グッとストーリーが引き締まり、シリアスになってくる。

ボクと魔王の総評

まず、ありきたりではない奇をてらったような設定が目を引く。RPGではよくお目にかかる「勇者」「魔王」という単語、この二つはこの作にも登場してくるのだが、この勇者と魔王が互いに旅の仲間として一行に加わるのだから珍しい。しかも勇者は女性で、日傘をさしているのが基本スタイルという変わったいでたちで、魔王は主人公の影という形でいつも主人公にくっついていて離れなく、ポジション的には主人公は魔王の下僕という、いわば「悪」側について旅をする形になっているところも面白い。

そして、「MOTHER2」「ポポロクロイス物語」等にも負けないポップで柔らかい世界観。いや、柔らかさで言えば群を抜いているかもしれない。

冒険に出るという緊張感が徹底的に弱められているところは良くも悪くもだが、画像が凝った刺激的でドラマチックとRPGというよりはほのぼのと、まったりと笑いながら進めてゆくスタイルのRPGと言った方が相応しいかと思う。

ボクと魔王(PS2)

ソニー・インタラクティブエンタテインメント 2001年3月15日

■関連商品

ボクと魔王 オリジナルサウンドトラック(CD)

2001年7月31日

ボクと魔王の世界征服公式ガイド(書籍)

エンターブレイン 2001年3月

ボクと魔王の音楽

音楽的には、世界観と見合わぬ少々刺激的なサウンドも含まれている。(特にラスボスが初めて出現してくる時の音楽など)だが基本的にふんわりとした、温かみのある音楽が多い。アジアンテイストの一風変わった曲なども盛り込まれている。個人的には「テネルの村の音楽」「白銀の世界の音楽」「ダンジョン内の戦闘の音楽」等が好きだった。

ボクと魔王のシステム

システム的には、画面は全てフル3Dで構成され、ボイス等はないものの「ドラクエ8」等のように自由に視点を回転させて切り替えられる。ただ、このゲームの最大の弱点と言えるかもしれない……視点が強制的に移動され、画面が見づらくなってしまうことが多々ある…。視点を回転させても、元々見づらい視点が回転するだけなので全く視界が良化しないことがよくあるのだ。このシステムは3D酔いを発生させてしまうという意味でもかなり致命的に思える…。3Dを駆使するというのなら、もっと見やすくして欲しかった。

そして、ストーリー性や世界観を重視したためかは分からないが、キャラをレベルアップさせて成長させる喜びとか、戦闘の楽しさとか、買い物の楽しさとか、そういう基本的なRPGの楽しさはイマイチ足りないようにも思える。

エンカウント率はやや高めで、テンポもどちらかというと遅めなので、せめて戦闘終了後のアクションはスキップ出来るとか、雑魚敵は寄せ付けないようにする魔法を用意するとか、もっとストレスを減らせるシステムが欲しかった。

次ページでは本作の展開(感想・レビュー)を紹介

※場所の名称や人名、大雑把な展開を記載。物語の核心や人物の生死等、重要と考えられる要素は記載していませんが、
多少のネタバレを気にしない方、またはプレイ後の閲覧をお勧めします
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