99.ウィッチャー3 ワイルドハント コンプリートエディション(Switch)レビュー・感想・評価
■タイトル:ウィッチャー3 ワイルドハント コンプリートエディション
■発売日:2019年10月15日
■開発元:CD Projekt RED
■発売元:CD Projekt
■定価:6,480円(税抜)
■個人的ランク:A+
プロローグ・あらすじ
この世界にはモンスターと戦うために数多の試練を乗り越えた
「ウィッチャー」と呼ばれる者たちがいる。
その中に伝説と謳われる男がいた
リヴィアのゲラルト。またの名を"白狼"。
王殺しの汚名を返上し、政治的な駆け引きから解放されたゲラルトは、
北方諸国とニルフガード帝国が雌雄を決する大戦を行うさなか、
行方不明になったかつての恋人イェネファーと養女シリを探す旅に出る。
一歩ごとに迫る、ワイルドハントの気配を感じながら。
本作の見どころ
- ・物語後半の山場となる大激戦イベント。RPG史上類を見ない白熱感と圧巻の展開を楽しめる
- ・小説を元にした重厚な世界観や舞台設定。膨大な情報量が一作に詰め込まれている
- ・プレイヤーの行動がメインクエストにも影響を及ぼす、豊富で物語性のあるサブクエスト
- ・クオリティの高いDLCやローカライズで、骨太なバックボーンが魅力を底上げしている
ウィッチャー3 ワイルドハント コンプリートエディションの総評
とにかく重厚な一作だった。小説が元となっているだけあって歴史背景や舞台設定がとにかく緻密で、実際実在している世界かと見紛うほど。人物事典や怪物図鑑、拾った文献の一つ一つも膨大な量のテキストで、読み物としても楽しめるほどの情報量だった。また、主人公がゲラルトという特定の人物で、過去作で様々な経験を経てきただけあって人間模様が様々で、ヒューマンドラマとしての色も強い。そこは他作のスカイリムとの大きな対比になっていて、スカイリムの主人公は自作キャラなので俗に言う"喋らない主人公"なのだが、本作の主人公ゲラルトは喋りに喋る、独り言すらよく喋るほど。ゲラルトの物語を俯瞰で眺めるような映画的趣があるのが本作の特徴の一つだと思う。
オープンワールドのアクションRPGとしてもなかなかに面白く、サブクエストが一つ一つしっかり物語性があるものばかりなので、ついついサブクエストを進めたくなる中毒性があった(とはいえレベルの事情からメインクエストのみを進めることは難しく、ゲーム上自ずとサブクエストに手を出すように出来ている)。本作の山場である大激戦イベントはかつての友人知人が一堂に会して強大な敵達と戦うまさに頂上決戦的なバトルで、未だかつてないほどの白熱ぶりに手に汗を握り、そこで個人的な評価が一気にAランク以上に持ち上がった。グラフィックも美しく、音楽も良く(特にスケリッジ諸島)、全般的なクオリティの高さが感じられる一作だった。
反面、マイナス点も無いわけではない。まず、ロード時間の長さ。特にリトライ時やマップ移動時のロードが長く、結構なストレスだった。あとは、戦時中というのもあるが世界観が全体的に暗い。悪党・盗賊が跋扈していて街中の切った張ったは日常茶飯事で、魔物もそこら中に徘徊しているので『自分だったらこんな世界に住みたくない』と感じるほど世界に魅力が感じられなかった。酒か、女か、ギャンブルか、金か、暴力か、のような無骨な雰囲気がムンムンなので、そこは人を選ぶようには思う(ウシジマくんのようにゲラルトの立ち位置がそういうところにあった理由も多分にはあるだろうが)。せっかくのファンタジー世界で自然も建造物も美しく描かれているので、もっとそこの住人が魅力的に描かれていたらなお良かったと思う。
総じて、オープンワールドゲーム好き、サスペンスホラー好き、洋ゲー好き、ドラマチックな物語のゲーム好きな人にはお勧めの一作という印象だった。最初はとっつきづらく感じたが、やればやるほどのめり込めるようになっていて、クオリティや作り込みは確かなので、上記マイナス点を乗り越えられれば大概の人は良い時間泥棒ゲームになるかと思う。ちなみにプレイ時間は、自分はDLC込みで100時間強だった。読み物もじっくり読んでいたら200時間は遊べそう。DLCのボリュームが思いのほか大きかった。
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