夜光虫(SFC) レビュー・感想・評価
■タイトル:夜光虫
■発売日:1995年6月16日
■開発元:アテナ
■発売元:アテナ
■価格:11,340円(税込)
■マイランク:D
プロローグ・あらすじ
夜光虫―
直径一ミリほどの原生動物。
昔は「海しらみ」とも呼ばれ、外部からの刺激で発光する。
夏の夜、船の波頭に刺激を受け、漆黒の海に光の帯を残す。
人はそれを幻影の航跡と呼ぶ…
港に停泊している、大型貨物船「ダイアナ」。
主人公はこの貨物船の船長。
一度出航すると、半年は日本には帰れない。
新たな任務に向かうため、気持ちを引き締め、船に乗り込もうとする私を呼び止める声がした。
それは婚約者の友香だった。
束の間、友香と別れを惜しんだ後、私はタラップを上った。
乗組員が全員乗り込んだのを確認し、私は出航の合図を出す。
航海中、奇妙な出来事に遭遇することになるとは思いもよらず…
総評(ネタバレ無し)
勿体ない!!それがプレイした率直な感想だった。サウンドノベルとしては珍しい縦書き、グラフィックは実写取り込みっぽいリアルさ、そして舞台は海上の大型貨物船内ということで、せっかくの面白そうな設定なのに、全くそれが生かされていない……
一回のプレイ時間が15~20分くらいと圧倒的に短く、何一つ感情移入をしていないまま『完』の文字を最初見た時は呆気にとられてしまった。繰り返しプレイするのに一回の話が長いとダレるため、あえて短くしたのかもしれないが、(当時は既読スキップという発想は無かっただろうし)それにしても淡白過ぎた。選択肢に推理要素も無いし、ストーリーはこれといったメインストーリーが無かったのもお粗末に思えた大きな要因だと思う。デザエモンでは個人的に相当好印象だったアテナだが、異種ジャンルに手を出すとこうも出来が違うとは…
そういえば夜光虫の存在もほとんどストーリーに関係なかったような……かまいたちの夜や弟切草も直接関係していたわけではないからそういう立ち位置を狙ったのかもしれないが、なぜか本作では取ってつけた感を感じてしまった。
ちなみに本作はシルエットは無く、文字のみでの表現で映像としての描写は無いが、結構なグロシーンがある。CGで表現しても良かったと思うし、何かしら心に残すならせめてそういうところで攻めてほしかった。
まあ短い話なりにもサウンドノベルとして成立はしているので、無類のサウンドノベル好きで安価の購入であればプレイしてみてもいいかもしれない。
総評(ネタバレ有り)
中身を見る<クリックしたら見れます>