真かまいたちの夜 11人目の訪問者(PS3) レビュー・感想・評価
■タイトル:真かまいたちの夜 11人目の訪問者
■発売日:2011年12月17日
■開発元:チュンソフト
■発売元:チュンソフト
■価格:6,090円(税込)
■マイランク:C+
プロローグ・あらすじ
岩手県・遠野市。
作家志望の主人公である坂巻快人は、小説の題材を探しに、遠野市のペンション"ブラウニー"を訪れる。
宿泊予定者は10人だったはずなのに、宿泊客はなぜか11人…。
そのうちの1人が露天風呂で殺される。
快人は、偶然再会したかつての友人・立花京香とともに、事件の真相を探り始める。
しかし、ひとつ、またひとつと死体が増えていき……
総評(ネタバレ無し)
ネット上では評判の悪い本作。SFC版かまいたちの夜への原点回帰となる作とのことだが、実際そこまではとても達せていなかったように思う。SFC版が完成度が高すぎたのもあるだろうが、正直そのへんの凡庸なサウンドノベルとたいして印象に違いはなかった。
題材は悪くなかったと思うのだが、要因としてはまずキャラクターに魅力を感じなかったところ、トリックが前作ほど難しいものではなかったところ、あと緊張感や緊迫感が足りなかったところ。具体的には、アニメオタクなどのキャラクターを入れたことで物語の深刻さが薄れて興ざめする要因になったり、ひとりひとりの個性があまり感じられなかったので、感情移入がしづらかった。
そして、個人的に推理ものが得意というわけではないながらも、本作は初回プレイ時で犯人が当てられてしまった。これによって、他のバッドエンドを埋める作業がすでに犯人を知っているのでとてもつまらないものになってしまった。SFC版は誰が犯人であってもおかしくないと感じてしまうような、プレイヤー自身が疑心暗鬼に陥ってしまうほど展開の回し方が上手かったが、本作は怪しい人物がかなり限られていたのが作としての力量不足に感じられた。
更に、本作はサイドシナリオの魅力のなさもマイナス印象の要因として感じられている。全体的にチープなギャグ色が強いものばかりで、物語としての面白さはほとんど感じられなく、結局メインシナリオを通して全体的に味気なかった、それがネット上の評判の悪さに繋がったのだと思う。
まったく面白くないわけではない。SFC版の存在が無ければ『そこそこ楽しかったサウンドノベル』にはなったかなとは思う。逆に改めてSFC版の偉大さを感じてしまった。
■関連商品
総評(ネタバレ有り)
中身を見る<クリックしたら見れます>