ひぐらしのなく頃に(PC) レビュー・感想・評価
■タイトル:ひぐらしのなく頃に
■発売日:2002年8月16日~2006年8月13日
■開発元:07th Expansion
■発売元:07th Expansion
■マイランク:S
プロローグ・あらすじ
昭和58年、山中にある自然豊かな村…雛見沢。
そこに都会から前原圭一という一人の少年が引っ越してきた。
転入先の学校では4人の少女と仲良くなり、5人で部活をしながら圭一は平穏で楽しい日々を送っていた。
だが、ある日行われた村の祭りで怪死事件が起こり、
それをきっかけに日々の様相はガラリと変わり始める。
そしてそれは謎だらけの怪異を含んだ雛見沢全体の惨劇へと変わっていく…
総評(ネタバレ無し)
まず、この作はサウンドノベルというジャンルの中でも、いや、そもそもサウンドノベルどころかゲームというジャンルに収まるかどうかも疑わしいほどの異彩を放つ作である。それはなぜかというと『この作には選択肢というものが存在しないから』。
感覚的にはゲームというより小説に映像と音楽を付けたもの、という表現が正しいのかもしれない。しかし肝心なその内容はひときわインパクトが強く、画像のイラストのタッチとはミスマッチなほどのホラーやサスペンスに富んだ刺激の強いものとなっている。複雑な謎が絡み、恐怖感に駆られる中あれこれ推理したり考えさせられて引き込まれる展開は見事という他ない。評価をSとしたのも、とにかく内容にどっぷりとハマり込めるサスペンス性や中毒性が類を見ないほど強いからである。
音楽も良質で、選択肢を省いたことによってより一本のストーリーに意識を集中させる効果も手伝って、より内容を引き立たせていることにも成功している。
序盤のほのぼのとした部活シーン等は蛇足との声も聞かれたりするが、個人的にはそれも純粋に楽しめたし、後半突如として訪れるシリアスな展開をグッと引き立たせることにも一役買っているので自分としてはアリだと思う。
ただ大きな難点を挙げるとしたら、現実味のある事件の割にはそのからくりがオカルトやファンタジー性が絡んでいる点。推理を楽しめる環境は十分に整っているが、ファンタジー要素が絡んでしまうとこじつけなどの何でもアリを許してしまうことになる。真実はかなり破天荒なので、推理を楽しむというより純粋に話として楽しむ、というスタンスの方がいいのかもしれない。
とはいえ、残酷な描写がOKでサスペンスものが好きな人には全力でお勧めできる作である。
まるでギャルゲーのようなその立ち絵に騙されてはならない。
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総評(ネタバレ有り)
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