魔女たちの眠り(SFC) レビュー・感想・評価
■タイトル:魔女たちの眠り
■発売日:1995年11月24日
■開発元:港技研
■発売元:パック・イン・ビデオ
■価格:11,340円(税込)
■マイランク:B+
プロローグ・あらすじ
主人公はどこにでもいる平凡なサラリーマン。
ある日、会社のデスクに電話がかかってきた。
その内容は女性の声で、「助けて…殺される。」というものであった。
翌日彼は奇妙な夢で目が覚めるが、その後で電話の声の主は子供の頃の幼馴染だった女性とわかる。
そしてその後、主人公はその幼馴染の女性が不可解な事件に巻き込まれた事を知る。
主人公は彼女が教師をしていたという分校がある山奥の村へと車を走らせた。
森に囲まれ、外界から隔絶されたこの村に秘められた秘密とは…?
総評(ネタバレ無し)
思い出補正が入っているので実際一般的に見た評価はそこまで高くはないかもしれないが、個人的には好きな作だった。原作は赤川次郎とのことなのでそのためか分からないが、舞台設定や大まかなシナリオ、雰囲気が好みだったのだ。
だが、このゲームは選んだ選択肢によってストーリーそのものがまったく変わってしまうマルチシナリオ形式で、選択によっては原作の雰囲気をぶち壊してしまうほどシュールなシナリオになったり、あとシステム面でジャンプが出来ない等の不便な箇所があるので、そういったところが不評なのかもしれない。
全体的な雰囲気としては、明るい部分はほとんど感じられなく『学校であった怖い話』並に暗く、ホラーやサスペンス的要素も強めなので、怖い話が苦手な人には厳しいかもしれない(グロシーンは特別酷いものは無いが)。
音楽もその暗さを一層盛り上げるようなダークな曲ばかりで、これまた明るい要素はほとんど無し。本作はSFC版とPS版が出ているが、全般的にはPS版の方がクオリティが高い上に、SFC版だと容量の都合上カットされた『完結編』があるので、すべてのストーリーを味わいたいならPS版をプレイすることを勧める。ただ、とある狂気的な音楽だけは自分はSFC版の方が好きだった。
本作での見所は何と言っても物語終盤に出てくるとある選択肢。これは誰しもがどちらを選択するか悩むであろうサウンドノベル中でも屈指の名選択肢であると思う。片方を選べば壮絶なバッドエンドが訪れ、もう片方を選べば感動の……はしないがエンディングに到達出来る、黒か白かのオール・オア・ナッシングな選択肢なのだ。
ちなみに、本作を楽しめた方なら原作二作を読むのもお勧めする。ゲームのままの展開も一部あるが、半分以上全く新しい展開なので、これはこれで楽しめる。
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総評(ネタバレ有り)
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