弟切草(SFC) レビュー・感想・評価
■タイトル:弟切草
■発売日:1992年3月7日
■開発元:チュンソフト
■発売元:チュンソフト
■価格:9,800円(税込)
■マイランク:A
プロローグ・あらすじ
主人公とその恋人である奈美は、ドライブの途中事故を起こしてしまい、
車も落雷により倒れてきた木に押し潰され、帰れなくなってしまう。
途方に暮れていた二人は、灯りを頼りに無人の洋館を発見し、休息をとることに。
しかしそれは、恐怖の一夜の始まりであった。
総評(ネタバレ無し)
チュンソフトのサウンドノベルシリーズの事実上処女作で、一つ一つのストーリーが物凄く短いが、その理由は固定ストーリーが無いためである。続作かまいたちの夜との根本的な違いは、かまいたちの夜が固定ストーリーがあってリアリティのある作なのに対し、弟切草は固定ストーリーが無くファンタジーな作であるところ。個人的には前者の方が好みだったが、この作はこの作で固定ストーリーが無いがゆえに選択肢の選び方によって物語がガラッと変わっていき、先の展開がまったく想像できないので、そういった意味では面白かった。
登場する人物は主人公とヒロインの奈美は普通の人間であるものの、他は幽霊だったり、ミイラだったり、怪魚だったり、動く鎧だったり、なぜか怪物ばかり。その怪物たちも出てくる姿形は一緒だが、ストーリーによって立ち位置やキャラクターは全然違うので、固定のキャラ設定というものは無い。
ストーリーは真面目なサスペンス的なものからコミカルでギャグ的なものもあり千差万別だが、他のサウンドノベル作と比べるとギャグ色がかなり強い。ヒロインも主人公のことを回によってなぜか呼び方を変えていて、○○どんとか○○殿とか呼んだりするのは少々興ざめ…。そしてストーリーの造りも回によって矛盾が生じたりして粗いので、個人的にはファンタジー要素が強くギャグ色が強い部分含み感情移入がしづらく、そこはマイナス点に思っている。
ただ、登場人物はいずれも味わい深く、ファンタジーとして割り切れればだがシナリオはどれも話としては楽しめて、味のあるものが多い。
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総評(ネタバレ有り)
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