かまいたちの夜(SFC) レビュー・感想・評価
■タイトル:かまいたちの夜
■発売日:1994年11月25日
■開発元:チュンソフト、アクアマリン
■発売元:チュンソフト
■価格:11,340円(税込)
■マイランク:S
プロローグ・あらすじ
大学生である主人公の透は、ガールフレンドの真理にスキー旅行に誘われ、
彼女の叔父である小林夫妻が経営しているペンション「シュプール」に滞在する。
シュプールにはアルバイトの他、OL3人組や、関西人の社長夫妻など様々な人物が宿泊しており、
中にはその場に似つかわしくないサングラスをかけたヤクザ風の男もいた。
夕食の後、「こんや、12じ、だれかがしぬ」という一文の書かれた手紙が発見されるが、
その場では誰かのイタズラだと一蹴される。
しかし夜9時を過ぎた頃、2階からガラスの割れる音がしたため、一同は2階の部屋を調べると、
とある部屋でバラバラになった惨殺死体を発見。
部屋の窓は割れたまま開け放たれており、犯人の姿はなかった。
時間が経過するにつれ、次々と何者かにより殺害されていく宿泊者たち。
はたして真犯人「かまいたち」とは何者なのか。
吹雪に見舞われたかまいたちの夜、透たちは生存することが出来るのか?
総評(ネタバレ無し)
今更語るまでもないほど有名かつ人気作で、前作の弟切草と並んでサウンドノベルというジャンルを確立した歴史に名を刻む作品である。この作は自分もプレイした夜はトイレに行くのが怖くなったほど強く衝撃を受けた作品であり、未だにこの作の印象を超えたゲームは考えてみてもなかなか思い浮かばない。
何がこの作品を人気作たらしめているのかというと、『完成された臨場感』という言葉に集約されるのではないのかと思う。外は猛吹雪で移動ができないペンションの中というロケーションは絶海の孤島のような、ペンションそのものが密室のような閉塞感を生み出していて、その中で起こるリアリティある殺人事件というのが、サスペンスの真骨頂のような恐怖感を煽られる。
人物はすべてシルエットで表現されていて、ユーザーの想像力をかきたて、誰がプレイしても違和感なく入り込むことが出来る。そして実写を用いた背景の表現、作品に馴染む洗練された音楽、意外でミステリー要素の強いストーリー、すべてがかまいたちの夜という作品を作り上げる上で綺麗にまとまっていて、プレイしたユーザーに深く印象づけているのだと思う。
少々映像としてえぐい場面も出てくるが、推理小説やサスペンスものが好きな人には特にお勧めできる一本である。まず初回のプレイでハッピーエンドを迎えることはないだろうが、様々なバッドエンドもまたかまいたちの夜の面白さを盛り上げている要素に思える。
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総評(ネタバレ有り)
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